インハウスマーケティングとは? 広告運用のインハウス化を成功させる方法を解説

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近年、WEBマーケティングをインハウス化する企業が増えています。マーケティングのインハウス化とは、広告出稿などのマーケティング施策を、広告代店などの外部業者に委託せずに、内製で行うことです。特に、管理画面を直接触って広告枠への入札やクリエイティブの入れ替えやレポーティングがしやすい運用型のWEB広告のインハウス化が盛んです。

しかし、インハウス化にはメリットもデメリットもあり、ポイントを抑えなければ狙い通りの施策強化やコスト削減につながらないケースもあります。

運用型広告を軸としたWEBマーケティングのインハウス化の背景や導入時に気を付けておきたいポイントを紹介します。

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運用型広告のインハウス化が増えているのはなぜ?

近年、アプリやWEBサービス、ECなどの幅広い業界でWEBマーケティングのインハウス化が増えている背景を解説します。

広告プラットフォームの自動化・AI化が進んでいる

Google広告やYahoo広告、Facebook、Instagram、twitter等のSNS広告などの入札型の運用広告では、広告主が管理画面から直接クリエイティブや予算、期間や出稿する場所やターゲットなどを設定できます。

AI化など、各プラットフォームの管理画面も進化しており、知見のある担当者がいれば自社運用が可能であるため、運用型広告をマーケティングの軸に据える企業を中心に、マーケティング施策のインハウス化の動きが盛んになっています。

施策改善にスピードが求められるようになっている

広告運用にはスピードが求められるシーンが多々ありますが、広告代理店は一人の担当者が多くの顧客を抱えている場合が多いため、担当者の対応スピードに不満が出ることがあります。また、複数のプラットフォームを連動させたい場合に担当者や代理店が分かれていて施策改善に時間がかかる場合もあります。

施策のスピードを追及するためにインハウス化を進める企業もあります。

広告運用のインハウス化に期待できること

広告運用をインハウス化することで期待できることを4つ挙げます。

インハウス化のメリット

コスト削減につながる

代理店手数料(20%前後)が不要になるため、コストの削減につながるケースがあります。代理店に委託している戦略設計、クリエイティブの制作、広告運用のオペレーションやレポーティングを自社で実行できる場合は、代理店手数料が無くなる分、コスト削減につながるケースがあります。

ノウハウやデータを社内に蓄積できる

広告運用のノウハウや、実績のデータを社内に蓄積することができるのはインハウス化の大きな利点の一つです。代理店に広告運用を依頼すると、予算の割り振りやクリエイティブのチェック、レポートを受け取ることはできるものの、実際の施策を深堀することができません。また、広告代理店は競合他社の広告運用も扱う場合が多いため、マーケティング施策で他社と差別化をすることが難しい側面もあります。

インハウス化をして社内に知見やノウハウ、広告運用を通して得た膨大なデータを社内に貯めてマーケティング施策に活用することができれば、自社のビジネスに大いに貢献することでしょう。

施策改善のスピードと効率がアップ

社内のチームが各媒体の施策改善を直接行うことで、代理店を通す場合よりもスピードが出やすく、効率的な施策改善が可能になる場合があります。広告代理店の対応スピードに不満がありインハウス化に踏み切るケースも多くあります。

商品理解が成果につながる

自社の顧客データと施策を紐づけることで、よりきめ細やかな施策が実現する場合もあります。また、広告代理店では、一人の担当者は数十社の商品サービスを担当していることがあり、商品を理解した上での配信設定が難しい場合が多々あります。インハウス化により、商品や顧客への理解が深い社員が直接広告運用を行うことにより、より顧客のインサイトをついた施策が可能になります。

広告運用のインハウス化で注意すべきこと

インハウス化の注意点

広告運用のインハウス化には多くの利点がありますが、もちろんうまくいくケースばかりではありません。陥りやすい問題点を紹介します。

人材育成にコストがかかる

 広告運用の担当者を採用したとしても、広告運用業務は戦略、運用のオペレーション、クリエイティブ制作・改善、レポーティングなど多岐にわたるため、人材育成にコストがかかることは覚悟しておかなければなりません。スクールに通うなどの費用や、実際に成果を出せるようになるまでの期間も見込んでおく必要があります。

業務が属人化してしまう

広告運用には専門性が求められるため、担当者に任せきりになってしまい、退職や異動時に引き継ぐことが難しいことがあります。また、戦略設計、運用オペレーション、クリエイティブ制作など、必要なスキルが多岐にわたるため、少人数にただ任せるのではなく、数人規模の体制を組む必要があります。

各媒体の最新情報のキャッチアップが難しい

WEBサービスは日々アップデートされます。Google広告やSNS広告の管理画面のUIや仕も頻繁に変わりますし、広告のレギュレーションやクリエイティブのトレンドも激しく移り変わります。広告代理店であれば、複数の人数がそれぞれの媒体の最新情報をキャッチアップして共有する仕組みができていますが、インハウス化した場合に、自社で各媒体の最新情報をすべてキャッチアップするのは困難なケースが多くあります。

 広告運用のインハウス化を成功させる条件

広告運用のインハウス化の成功をしている企業の特徴をもとに、成功と失敗を分ける条件を3つ紹介します。

人材育成を十分に行うこと

広告運用の経験者を採用するなど、人材を獲得すればインハウス化の効果が見込めると考えがちです。しかし、いくら経験者であっても、インハウス運用では自社への深い理解も必要ですし、幅広い知見が必要になります。

書籍やインターネット上の情報である程度の知識を手に入れることは可能ですが、個人で学ぼうとするとどうしても偏りが出てきたり、理解の追い付かない部分もあるでしょう。体系立てて学べるオンラインスクールの活用や、外部人材に並走してもらいながら知見をキャッチアップしていくなど、仕組みで解消することも必要になります。

人材育成のコストや期間を見込んでおき、十分な育成を行うことが成功の条件の一つといえます。

場合によっては外部人材へ頼ることも視野に入れる

WEBマーケティングの施策は幅広く、すべてを社内の少人数の体制で行うことは難しい場合もあります。その場合は、外部人材の活用とインハウス化をハイブリッドで行う、または初期は外部人材を活用して徐々にインハウス化していくなど、外部の頼り方も想定しておく必要があります。

例えば、マーケティング戦略の部分を自社で行い、オペレーションは委託する。または、注力媒体は自社で行い、一部媒体は委託するなど、インハウス化の利点を取りながら外部と連携する方法を模索することも必要です。

最新情報キャッチアップの仕組みを整えておく

社内の人員だけで各媒体の最新情報をキャッチアップするのは難しいでしょう。担当者に任せきりにせず、知見のある外部人材から定期的に情報をキャッチアップできる座組みを作ったり、出向媒体の担当者とのつながりを築くなど、最新情報を手に入れられるような仕組みの構築が必要です。

短期で成果を出せるマーケターの育成に「デジプロ」の講座を活用しよう

広告運用のインハウス化では、特に人材育成と最新情報のキャッチアップが大きな課題になります。また、成果が出るまでの期間にも注意が必要です。

人材育成の方法の一つとして、実践的なWEBマーケティングの講座が受けられる「デジプロ」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

実際の管理画面を見ながら学ぶことができるため、成果が出るまでのスピードを求めたい企業に選ばれているサービスです。

さらに、受講期間が終わってからも、広告運用の専門家に相談できる仕組みや、最新情報をキャッチアップできる仕組みもあるため、広告運用のインハウス化を考えている方はぜひ無料説明会に参加してみてはいかがでしょうか。

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