Webマーケティングのポートフォリオって?実績のまとめ方を解説

独学やWebマーケティングスクールでWebマーケティングスキルを習得した後は、ポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオとは、「Portfolio」と書き、WebやIT業界で言えばデザイナーやマーケターなどのスキルを証明する「作品集」のことです。ポートフォリオにスキルや実績をまとめておけば、転職活動や副業の際にも、人材価値を証明できるため、ぜひそろえていただきたいところです。

  • Webマーケティングのポートフォリオ
  • ポートフォリオの重要性
  • Webマーケティングのポートフォリオをまとめるポイント
  • Webマーケティングスクール「デジプロ」なら講義課題をポートフォリオとして提出可能
  • デジプロならではの転職サポートはほかにも充実!
2024年03月26日 2024年08月21日

独学やWebマーケティングスクールでWebマーケティングスキルを習得した後は、ポートフォリオを作成しましょう。

ポートフォリオとは、「Portfolio」と書き、WebやIT業界で言えばデザイナーやマーケターなどのスキルを証明する「作品集」のことです。

ポートフォリオにスキルや実績をまとめておけば、転職活動や副業の際にも、人材価値を証明できるため、ぜひそろえていただきたいところです。

Webマーケティングのポートフォリオ

もともとPortfolio(ポートフォリオ)には、直訳すると薄くて大型の「紙挟み」や「書類かばん」という意味があります。

つまり、書類を運ぶときに使用するケースのことで、一つの書類だけでなくまとめて持ち運ぶという意味が強いです。

WebやIT業界においては、スキルや実績をアピールするための「作品集」を指しており、これまで培ったキャリアに基づく成果を証明するアイテムと言えるのではないでしょうか?

ポートフォリオの重要性

ポートフォリオがなぜ重要かですが、スキルや実績が掲載されているため、あなたの人材価値を転職先や転職エージェントにアピールできる点が大きいでしょう。

例えば、SEOでブログを運営した実績があるのであれば、以下の要件を整理しておくことで、SEOマーケターの求人にあなたの人材価値を売り込むことができるわけです。

  • Webサイト名
  • URL
  • ブログの想定ターゲット
  • PV数・セッションなどのKPI(Key Performance Indicator)
  • 行ったWebマーケティング施策
  • 定量的な成果

ブログ運営における定量的な成果の一例は、以下の通りです。

  • 〇〇キーワード(月間検索ボリューム10,000)で検索1位を獲得
  • 毎月ブログ経由で10件のリード獲得に成功
  • 特化型アフィリエイトブログで毎月50万円の収益を獲得

Webマーケティング施策と定量的な成果の具体性が高いほど、企業の採用担当者も非常に好感を持てますし、書類選考通過率も高まります。

Webマーケティングのポートフォリオをまとめるポイント

Webマーケターとして転職活動や副業をする場合に、どのような点に気をつけてポートフォリオをまとめればよいのでしょうか。

ここでは、ポートフォリオをまとめるポイントをご紹介します。

企業名を記す

ポートフォリオには、まず関わっていた企業名を記してください。

業界未経験からスキルを身につけて転職活動をする場合は、関わった企業がゼロの場合もありますから無理に記載する必要はありません。

しかし、スキルを身につける過程で「知人店舗のWebマーケティングを手伝っていた」や「職場のマーケティング施策をコンサルしていた」などの経験を持つ方もいます。

報酬の有無や本業・副業など関係なく、実務に近い経験を積んでいる場合には、ぜひポートフォリオに企業名を掲載してもよいか確認してみてください。

上記のステータスがあれば、例え業界未経験であっても、採用担当者があなたのポテンシャルや自社への貢献度を判断でき、採用確率も高まります。

事業内容やサービス内容を記す

企業名を記した場合は、事業内容やサービス内容なども掲載しておくと、より採用担当者のイメージが湧きやすいでしょう。

【例】
• SEO事業
• 広告運用代行事業
• Webサイト構築事業
• インフルエンサーマーケティング事業 など
 

媒体名とURLを記す

関わっていた媒体名や媒体のURLを記載しておきます。

採用担当者は、媒体のURLを確認するだけでどのくらいのサイト規模なのか、現時点でどの程度流入しているのかなど、専門のツールを用いて容易に診断できます。

診断結果を基に、あなたが投下した施策が妥当だったかまで、ある程度診断できてしまうわけです。

なお、企業名同様に媒体名やURLも承諾を得てから掲載するようにしてください。

ベンチマークサイト(競合他社)を記す

ご自身で運営しているブログであれば、どのような競合を意識して運営されていたのかベンチマークサイトを記入するとよいでしょう。

可能であれば、ベンチマークサイトのURLだけでなく、事業内容・おおまかなサイト流入数・リード獲得をはじめとしたCVのポイントなども把握していると、なおよいです。

競合を意識してWebマーケティング施策を展開することは、より実践的なプロセスであり、採用担当者からの評価も高まります。

なお、自身で運営しているブログではなく、関わった企業サイトやベンチマークサイトを掲載する場合は、NDA(秘密保持契約)に触れる可能性もあります。

十分に確認をとり、掲載の有無について判断してもらいましょう。

ターゲット層を記す

過去に関わった企業や自身で運営するブログのターゲット層も記載しておくと、施策の方針についても訴求でき、採用担当者からの印象もよくなります。

ただし、関わった企業のターゲットはNDA(秘密保持契約)に触れる可能性もあるため、事前に確認をしてから承諾を得て記載するようにしてみてください。

なお、ターゲット層の一例は以下の通りです。

【例】
• 年齢:30代
• 性別:男性
• 業種:製造業
• 職業:ルート営業職
• 悩み:資材高騰の影響を受けており、自社商品への価格転嫁もできていない。勤務先の経営状態が悪化していることを踏まえ、未経験からWebマーケターへ転職したい

Webマーケティング施策前の立ち位置を記す

運営しているブログや関わっている企業のUU・PV・CV数を公開できる場合は、記載しておくとよいでしょう。

UU数とは、Webサイトにおけるユニークユーザー(訪問者数)のことを指し、PVとは訪問者がどの程度ページを閲覧したのかページビューを指しています。

また、CV数とはWebマーケティング施策が最終的に目標とするゴールのことで、Webサイトであれば資料請求やお問い合わせなどが該当します。

施策前の立ち位置を記すことで、施策後の結果と比較しやすくなり、転職先の企業や転職エージェントにも効果的にアピールできますよ。

ただし、自身で運営しているブログではなく企業のPVや成約数などは公開が難しい情報のため、基本的には明かさないようにしましょう。(企業から許可を得ている場合は別です。)

■施策前の立ち位置の記載例

施策前
UU数 10,000UU
お問い合わせ数 10件
お問い合わせ率 0.1%
受注数 3件
お問い合わせからの受注率 30%
平均受注単価 10万円
売り上げ 30万円

KGIやKPIを記す

KGIとは、Key Goal Indicator(キー ゴール インジケーター)の略で、「経営目標達成指標」のことです。

「なんのことだかわからない」と感じる方もご安心ください。基本的にはWebマーケティング施策によって到達したい「最終目標」を指しています。

■KGIの具体例

施策前 目標値
UU数 10,000UU -------
お問い合わせ数 10件 -------
お問い合わせ率 0.1% -------
受注数 3件 -------
お問い合わせからの受注率 30% -------
平均受注単価 10万円 -------
売り上げ 30万円 50万円

例えば、現時点での売り上げである30万円を、50万円へ引き上げるとします。

この引き上げた額である50万円が、KGIです。

KPIとは、Key Performance Indicator(キーパフォーマンスインジケーター)の略で、「重要業績評価指標」のことです。

さきほど設定した最終目標である50万円の売り上げに対して、到達すべき中間目標を設定します。

■KPIの具体例

施策前 目標値
UU数(KPI) 10,000UU 17,000UU
お問い合わせ数(KPI) 10件 約17件
お問い合わせ率 0.1% 0.1%(変わらず)
受注数(KPI) 3件 5件
お問い合わせからの受注率 30% 約30%(変わらず)
平均受注単価 10万円 10万円(変わらず)
売り上げ 30万円 50万円

KPI(中間目標)を設定するためには、KGIから逆算して算出することが重要です。

例えば、上記表の場合、KGIが50万円ですから、ここから逆算した各指標をKPIに設定します。

具体的に言えば、売り上げ50万円を達成するための条件として、平均受注単価・お問い合わせからの受注率・お問い合わせ率は変動しないものと指定しました。

平均受注単価は変動しないので、50万円の売り上げを確保しようと思うと、5件に受注数を増加させる必要があります。

また、お問い合わせからの受注率も変動しないため、5件の受注数を確保するためには、約17件のお問い合わせを獲得しなければいけません。

さらに、お問い合わせ率も変動しないので、17件のお問い合わせを獲得するためには、17,000UUを獲得する必要があります。

このようにKGIから逆算することで、目標とするKPI(表のハイライト箇所)が見えてきます。

今回のケースで言えば、Webサイトに17,000UUを流入させることができれば、理論上はKGIを達成できるわけです。

そこで、施策前から7,000UU増加させるためには、どうすればいいのかを考えていきます。

Webマーケティング施策を記す

前の見出しでKGIとKPIの記載方法を紹介し、最終的に売り上げである50万円を達成するためのKPIとしてUU数の増加を設定しました。

ここでは、施策前より7,000UU増加させるためのWebマーケティング施策を、ポートフォリオに記しておきましょう。

ただし、Webマーケティングには以下の通りさまざまな施策があります。

  • SEO
  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • SNS広告
  • SNS運用
  • メルマガ
  • コンテンツ制作

このなかから、運営しているブログや関わっている企業の商材やサービスに合った施策を選ばなければなりません。

どのように選べばいいかですが、そもそも「Webマーケティングポートフォリオ」と検索して本記事にたどりついた方は、すでに習得中の施策があるかと思います。

例えば、SEOを学んでいるのであれば、コラム記事にSEOを施し商材やサービスと相性のよいキーワードで記事を投下することで、新規UU数を確保するなどが一例ですね。

なお学ぶべきWebマーケティング施策が決まっていない状態で、ポートフォリオについて気になり本記事にたどりついた方は、商材やサービスに合わせて施策を決定します。

例えば、施策を投下するブログや企業が、ターゲットの悩みを解決する「課題解決型」なのか、ブランディングなどを目的とした「興味喚起型」なのかは見極めておきたいところ。

【課題解決型のWebマーケティング手法例】
• SEO
• リスティング広告
• オウンドメディアの運用
• YouTubeチャンネル運営

【興味喚起型のWebマーケティング手法例】
• ディスプレイ広告
• YouTubeチャンネル運営
• SNS運用
• SNS広告

Webマーケティング施策と商材やサービスとの相性は、KGI達成に大きな影響を与えますから、慎重な見極めが必要です。

Webマーケティング施策の結果を記す

この段階までくれば、すでにポートフォリオに施策前の現在地とKGIやKPIの目標値が記載されているかと思いますが、肝心なのは結果がどうであったかです。

以下の表を参考にし、立てた目標に対する結果も明確に記載しましょう。

施策前 目標値  施策後 
UU数(KPI) 10,000UU 17,000UU 12,000UU
お問い合わせ数(KPI) 10件 約17件 12件
お問い合わせ率 0.1% 0.1%(変わらず) 0.1%(変わらず)
受注数(KPI) 3件 5件 4件
お問い合わせからの受注率 30% 約30%(変わらず) 33%
平均受注単価 10万円 10万円(変わらず) 10万円(変わらず)
売り上げ 30万円 50万円 40万円

施策後のKPIがどのように変動したのか記すだけでなく、なぜ目標に到達できなかったのか、または到達できたのか、その理由も分析しておくとよいでしょう。

改善策について記す

施策後のKPIが目標値より未達だった場合、結果から改善策を導き出します。

施策がSEOなら、投下したキーワードで思うようなUU数を獲得できなかった、リスティング広告ならクリック率が低下しており思うような流入に結びつかなかったなど、検証が必要です。

それらの検証を基に、改善策を記載してみてください。

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