転職に怯えない!未経験からのWebマーケティング転職と自分の市場価値の上げ方

「Webマーケティング」に興味があるけど、その一歩の踏み出し方がわからない方へ。

未経験での転職について「転職はうまくいくだろうか」「今回の転職がうまくいっても将来はどうなるかわからない」と不安に思う方も多いかもしれません。

そんな中、「怯える必要はない」とはっきり言い切るのは未経験でWebマーケティングの職種に転職したCさん。彼女は今年、別業界のWebマーケティング担当としてさらに転職を成功させました。

具体的な転職活動の進め方や将来的な市場価値の上げ方について、お話を聞いてきました。

 Cさんプロフィール
大学卒業後、出版社で8年勤務。2014年に医療系IT企業に転職し、コンテンツマーケティングとCRMに従事。2020年に外資系金融企業に転職。落語と映画が好き。

みんな転職に怯えすぎ?!

やりたいことを叶える「職種」が何かを知らなかった

— Cさんが未経験でWebマーケティングの仕事に転職したときのお話をお聞きしたいのですが…

出版社からIT企業へ転職した時は、応募した1社目の企業で内定が出て、そこで入社を決めたんです。なので転職活動は短期間だったんですよ。

— 1社めで即決ですか! 迷わずに決められましたか?

迷いませんでした。転職で叶えたいことが決まっていたからですね。Web業界の経験はありませんでしたが、「Webメディアを持っている会社でコンテンツを作るスキルが身につく仕事」をやりたかったんです。

— 「叶えたいこと」が明確だったと

私が転職活動をした時期は、多くのオウンドメディアが誕生して注目を浴び始めた頃です。世間でのコンテンツの中心がWebに移行し始めたにも関わらず、私は紙媒体での経験しかなかった。なのでWebのコンテンツ、メディアのある会社に行こうと考えました。

ただ、当時はそれが「Webマーケティング」という職業だとは知らなかったんですよね(笑)。始めは職種や業界には特にこだわっていませんでした。

求人は「自分の市場価値が上がること」に注目する

— 職種を絞らずに「叶えたいこと」の求人を探す方法があるんですか?

求人は転職エージェントに紹介してもらいました。「叶えたいこと」を伝えて探してもらったんです。

— 複数の業界や職種の求人を紹介されたのではないでしょうか?どのように応募企業を選びましたか?

「スキルが上がること」「自分の市場価値が上がること」「成長業界であること」の3点は注目しました。

エージェントに相談した時、出版社での制作経験はWeb業界の転職市場で重宝されると言われました。私が転職活動をしていた2014年頃は、まだWebコンテンツの質が低いと言われていた時代だったので、紙媒体でコンテンツを制作した経験が評価されました。

転職活動に「怯えない」

— Cさんは未経験とはいえ経験を活かす転職ができたとのことですが、「活かせる経験がない」と言う方が転職をする時のアドバイスはありますか?

まずは転職エージェントや周りの人などに相談してみるといいと思います。意外と、叶えたいことができる仕事はまだ知らない職種なのかもしれません。

職種は知れたけど経験が合致ない、という場合は求人票に書かれている「求める経験」欄をチェックして、今の職場やプライベートでも経験してしまえばいいんです。

今年、別の会社でのWebマーケティング職に転職しましたが、その求人では「英語力」が求められていました。私は仕事で英語は使っていなかったし、TOEICも受けていませんでしたがオンライン英会話を短期間受講してから面接に挑み、合格することができました。

— 募集要項に書かれる内容と自分の経験が合致していないと、初めから応募を諦めてしまいそうです。

転職って、未経験でも求人票と経験が全て合致していなくてもなんとかなるものだと思っています。みんな、怯えすぎなのかもしれませんよ。

これからのキャリアのつくり方

自分で勉強が出来れば伸びる

— Webマーケティングの仕事について適性はありますか?

自分で勉強できる人」だと思います。
Webマーケティングは常に新しい情報や知識が求められ、勉強が必要な仕事です。自分で情報をキャッチできて、楽しめながら学べる人は未経験でも伸びると思います。Webに限らず、マーケティング関連の本はたくさんありますからね。

あとは「スピードに乗れる人」。
Webマーケティングの世界はとにかく変化が早いからです。5年ほど前にある講演会に行きましたが、そこで登壇者が『ひと昔前まではコンテンツマーケティングと言われていたけどこれからはコンテクストだ』と話されていました。
その講演のテーマは”コンテンツマーケティング”で、これから学ぼうと思っているのに!と驚いたことを覚えています。

Webマーケティングのテクノロジーも進化して、非常にスピードの早い業界です。スピードに乗れるか乗れないかは、適性のひとつかもしれません。

ロジカルに考えられる人」も向いています。
Webマーケティングの基本はデータ分析です。仮説を立ててデータをみて、施策を考え、実行、施策を考えられることを求められます。

ロジカルに考えることが苦手な人は苦労するかもしれませんが、ロジカル思考は訓練で後から備えられるものだと思います。

〈参考リンク〉

70点のスキルを複数持つ

— これからWebマーケティングの仕事への転職活動をする方へアドバイスはありますか?

Webマーケティングは業務ジャンルがとても広く、A社が指す「Webマーケティング」と、B社が指す「Webマーケティング」は全く仕事内容が違う、ということもよくあります。

なので、求人票に書かれている「Webマーケティング業務」は何を指しているのか、きちんと把握しておくことは大切ですね。

— どのように把握すれば良いでしょうか?

転職エージェントで聞いちゃうのがいいと思いますよ!私は仕事内容だけではなく、社内でのマーケティング担当の予算やリード力がどれだけあるかも聞いていました。

— Webマーケターとしてさらに市場価値を上げる方法はありますか?

業務内容が多岐にわたる分、その掛け合わせで市場価値をあげていくことができます。

私が将来のキャリアを考えるうえで重視したのは、「一つのスキルで100点満点を目指すのではなく、70点のスキルを複数持つ」ことです。

これまでの10年と、これからの10年後では仕事や働き方もかなり変わると思います。ひとつのスキルに特化しても、そのスキルが求められ続けるかはわかりません。なので複数のことをできた方がいいと思います。

90点から95点を目指すよりも、50点を70点にする方が難易度は低いと思います。

私の業務はコンテンツマーケティングやCRMがメインでしたが、医療という限られたターゲットだったので変えたいと思いましたし、マス広告の分野も経験したいと思って今年さらに転職しました。叶えたいことはまだありますね。

広告運用は現場で学ぶ

実戦でしか学べない広告運用

— Webマーケティング業務はジャンルが多岐にわたりながらも自分で勉強しながらスキルを複数身につけていく、ということですね。

ただ、「広告運用」は詳しい人からアドバイスを受けながら学んだ方が早いと思います。例えば、最初のキャンペーン設計も本だけではチェックできないことなので、独学では難しいかもしれないですね。現場で誰かから教わるしかありません。

※キャンペーン:広告を管理するための単位。予算やターゲット地域などを設定する。

キャンペーン設計でつまずくと、本来のターゲットにリーチできなかったり、無駄にCPAが高騰してしまうことになりかねません。限られた予算を有効に使い、集客効率の最大化を目指すのであれば、経験豊富な人に聞くのがいいんじゃないかなと思います。

すでに転職が決まっている方は現場の研修等で教わることができるかもしれませんが、これからスキルを身に付けたい人はスクールも検討するといいと思います。実際に広告運用をしながらフィードバックを受けられ、質問もできるなら、受ける価値はあると思います。

–スクールで学ぶことで未経験でも「求める経験」を持ってチャレンジできるということですね、なるほど。本日はありがとうございました。

〈まとめ〉

  1. 自分で学ベる人は未経験でもWebマーケターとして活躍ができる。
  2. Webマーケティングは業務のジャンルが複数あり、スキルを掛け合わせることで市場価値をあげることができる。
  3. 広告運用は知見のある人やスクールで教わることがおすすめ。