リスティング広告の見出しは、ユーザーが広告をクリックするか判断する部分であり、クリック率やコンバージョンに直結するとても重要な部分です。
それだけに、広告見出しをどのようにつければよいのか、見出しには自社の商品やサービス名を挿入した方がクリック率が上がるのかなど、考えれば考えるほど難しいですよね。
リスティング広告の広告文は、自己流でも進められますが、クリック率を高め、コンバージョンに結びつけるためには、明確なコツを理解して作成する必要があります。
そこで今回は、リスティング広告の広告文構成要素とリスティング広告の種類、クリック率を上げるための10のポイントを解説します。
本記事を最後まで読み進めていただき、広告文から見込み顧客を獲得するためのノウハウ習得に役立ててください。
目次
リスティング広告の広告文構成要素について
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンに入力した「検索キーワード」に連動して表示される広告のことです。
キーワード検索に対して広告が表示されるので、すでに興味関心をもったユーザーからのアプローチが期待されるという特徴があります。
そのため、広告がクリックされると、広告主の希望するアクションやコンバージョンにつながりやすいというメリットがあります。
しかし、いくら顕在層のユーザーからのアプローチが期待されるといっても、広告をクリックされなければ、成果は得られません。
そこでまずは、リスティング広告の基本的な構成を解説します。
リスティング広告の広告文は、以下の4つの構成要素から成り立っています。
- 広告見出し(Yahoo! 広告ではタイトル)
- 説明文
- 表示URL
- パス(表示URLのディレクトリ)
それぞれに関して詳しく解説するので、確認してみてください。
広告見出し
広告見出しとは、リスティング広告のタイトルのことです。
ユーザーの多くは、広告の見出し部分を見てページをクリックするか判断するので、とても重要な部分です。
また、広告見出しに使える文字数は決まっており、Googleのリスティング広告では最大30文字までとなります。
ただし、半角か全角かにより異なり、半角が1文字、全角が2文字でカウントされるので広告文を作成する際には注意が必要です。
全て全角で入力してしまうと、15文字までしか入力できません。
またYahoo!広告は、Google 広告と異なり、半角のカナ(ひらがな・カタカナ・漢字)が、2文字でカウントされます。
入力できる最大文字数は30文字ですが、1文字でカウントされるのは英数記号のみです。
参考:リスティング広告の文字数と広告文を解説!|Yahoo!広告 コラム
説明文
説明文は、タイトル下に表示される3行ほどの文章のことをいいます。
ユーザーがリスティング広告を見るときは、最初に見出し(タイトル)を見て、リスティング広告に興味を持ちます。
その後、説明文を読んで広告の概要を知るという流れです。
そのため、リスティング広告の見出しと説明文はセットで考えるのが大切。
Google 広告でもYahoo!広告でも、説明文は最大90文字まで記入可能で、最大2本まで設定できます。
出稿キーワードと説明文がマッチすることはもちろん重要ですが、見出し部分で訴求しきれなかった商品概要やサービス内容を盛り込むと効果的です。
表示URL
表示URLとは、リスティング広告の広告文と一緒に表示されるURLのことです。
このURLは、広告をクリックした後のランディングページのドメインを表示しています。
見出しと広告文が、出稿キーワードと親和性が高くても、クリックした先のランディングページの内容が連動していなければ、ユーザーの離脱につながります。
広告の目的は、広告をクリックしてもらうことではなく、その後のコンバージョンを達成するためです。
ですので、せっかく広告をクリックしてWebサイトに辿り着いても、途中離脱してしまえばコンバージョンには届かないでしょう。
広告部分とランディングページは連動する内容にして、ユーザーのニーズを満たすようにしましょう。
パス
パスとは、表示URLの横に挿入される文言のことです。
パスの設定は、半角で15文字まで入力可能で最大2つまで表示されます。
アルファベットでも日本語でも設定可能なので、ユーザーニーズを考えて入力したいところです。
Yahoo!では「ディレクトリ」と呼びます。
リスティング広告の種類
リスティング広告には、大きく分けて、「拡張テキスト広告」と「レスポンシブ検索広告」の2種類があります。
※Yahoo!広告では、拡張テキスト広告のことを「拡大テキスト広告」といいます。
この2種類の大きな違いは、「自分で設定するか」「自動で設定するか」です。
またGoogle 広告とYahoo!広告によっても、「見出しの設定可能数」「説明文の文字数と設定可能数」「表示方法」に違いがあります。
それぞれの詳細は以下の通りです。
拡張(拡大)テキスト広告
見出しの設定可能数 | 説明文の文字数と設定可能数 | 表示方法 | |
Google 広告 | 3個まで設定可能 | 90文字の説明文を2個まで設定可能 | 表示URLがタイトル下 |
Yahoo!広告 | 3個まで設定可能 | 90文字の説明文を2個まで設定可能 | 表示URLがタイトル上 |
拡張テキスト広告は、あらかじめ設定した見出しと説明文を表示URLの上下に表示する広告です。
レスポンシブ検索広告が自動生成するのに対して、拡張テキスト広告は全て自分で考えて設定するので、自ら効果測定したい人にはおすすめ。
なお、Google 広告では拡張テキスト広告と呼びますが、Yahoo!広告の場合は「拡大テキスト広告」と呼ばれています。
※Google 広告の拡張テキスト広告は、2022年6月30日より作成及び編集ができなくなります。今後、レスポンシブ検索広告への移行を促進するようです。
※Yahoo!広告の拡大テキスト広告の入稿は、2022年3月16日の発表により、2022年9月末ごろで終了する予定のようです。
詳細は以下のページを参考にしてください。
参考:検索広告 レスポンシブ検索広告の機能追加と拡大テキスト広告の入稿終了について|Yahoo!広告 Developer Center
レスポンシブ検索広告
見出しの設定可能数 | 説明文の設定可能数 | 表示方法 | |
Google 広告 | 15個まで設定可能 | 4個まで設定可能 | ユーザーの検索ワードに合わせて自動生成 |
Yahoo!広告 | 15個まで設定可能 | 4個まで設定可能 | ユーザーの検索ワードに合わせて自動生成 |
レスポンシブ検索広告では、ユーザーの検索キーワードに合わせて、設定している見出しや説明文を自動で組み合わせて表示してくれます。
そのため、時間とともにテストをしながら、ユーザーの検索キーワードに関連する内容を表示して、広告として成果の見込める組み合わせを特定することも可能です。
参考:レスポンシブ検索広告について|Google 広告ヘルプ
なぜリスティング広告の見出し、特に見出し1は重要なのか
リスティング広告において、見出し部分は「クリック率を上げる」「コンバージョン率を上げる」といったような、ユーザーの行動に影響を与える重要な部分です。
また、見出しが重要な理由は、以下の通り。
- 広告を見たユーザーの多くが、見出しを見てその後の反応を決定
- 検索広告のなかで唯一、クリック可能
- 説明文よりも目立つので、広告全体の訴求力に影響
このような理由から、ユーザーが広告をクリックするかどうか判断する場所であり、広告見出しの内容と質がコンバージョンに大きく影響を与えます。
クリックされやすい見出しを作るには、具体的な数字を入れたり、ABテストを繰り返したりすることで、反応のよい見出しに近づけるという考え方が大切です。
次章では、クリック率を上げるための広告見出しの作り方を10のポイントで紹介するので、このまま読み進めてみてください。
リスティング広告で悩まない!クリックしやすい広告文見出しの作り方
ここでは、ユーザーからクリックされやすい広告見出しの作り方のポイントを解説します。
検索広告が、ユーザーの顕在ニーズにアプローチしやすいとはいえ、何の策もなしに掲載しても効果は薄いでしょう。
せっかく広告を掲載するのであれば、クリックされやすいリスティング広告を配信することが大切です。
リスティング広告をより効果的に運用したいと考えている方は、ぜひここで解説するポイントに目を通して実践してみてください。
広告ポリシーを厳守する
Google 広告とYahoo!広告には、それぞれリスティング広告を出稿するにあたっての「広告ポリシー」があります。
広告ポリシーとは、広告掲載の際に禁止事項や規制を取りまとめたルールのことです。
Google 広告とYahoo!広告の、広告ポリシーの一部を以下の表で紹介します。
Google 広告ポリシー
禁止コンテンツ | 偽造品の販売や宣伝、人に危害を及ぼす恐れのある商品の宣伝、差別や虐待などの不適切な内容 |
禁止されている行為 | マルウェアを含むコンテンツの宣伝、ユーザーに対して実際に表示するリンク先を隠す行為 |
制限付きのコンテンツと機能 | 性的なコンテンツ、アルコール、著作権、ギャンブル、ヘルスケア、金融商品 |
「これも規制の対象になるの?」と感じるものもあるかもしれないので、広告配信の前には、必ず何度も「Google 広告のポリシー」に目を通すようにしましょう。
Yahoo!広告ポリシー
掲載できない広告 | 誹謗中傷や名誉毀損、プライバシーの侵害、サービス・商品の内容が不明確なもの |
業種、商品、サービスごとの掲載基準があるもの | 金融業、旅行・旅行業、カジノ、オンラインゲーム、整体、出会い系サイト |
子供向けサービスの掲載基準 | 大人向けのもの、子供による利用に際して保護者の監督または同意が求められるもの |
Yahoo!広告でも、Googleと同じように厳守すべき項目が、細かく決められているので、広告掲載前に必ず確認するようにしましょう。
見出しには検索キーワードを挿入する
クリックしてもらいやすい広告を配信するには、見出し部分に検索キーワードを入れましょう。
見出しは広告文のなかでも一番目立つ部分であり、ユーザーは見出しを見て広告をクリックするか判断します。
もしも検索キーワードが広告見出しに入っていなければ、ユーザーは興味を示さないでしょう。
クリック率を上げる方法として、ユーザーが興味を持てるように検索キーワードを入れてみてください。
特定や限定などのアクションにつながるフレーズを入れる
リスティング広告のクリック率を上げる方法として、限定的な内容を含む広告文を組み込むことがおすすめです。
限定情報や特別情報は、顕在層に訴えかけやすい内容で、クリックするというアクションにつながる可能性が高まります。
- 初回先着〇〇名まで限定
- 期間限定キャンペーン中 など
このようなフレーズを広告文に盛り込み、アクションにつなげてみてください。
見出しに公式表記を挿入する
【公式】表記は、権威性や信頼性を高めるのに役立ちます。
広告というだけで、避けるユーザーもいますが、公式表記によって信頼を獲得できれば、クリック率も上がるでしょう。
注意点は、知名度がある有名企業や商品、サービスに限るということです。
知名度がない会社の場合は、【公式】表示をつけたとしても、信頼性や権威性は高まりづらいので覚えておきましょう。
割引率など具体的な数字を入力
ユーザーがクリックしたくなる広告文として、具体的な数字を入れるのも効果的です。
例えば、「◯月◯日まで、全商品20%割引!」と「◯月◯日まで、全商品割引!」があるとします。
多くの方は、20%という具体的な数字が入っている方が分かりやすいし、頭のなかでイメージしやすいはずです。
やはり具体的で分かりやすく、よりイメージできる内容をクリックしたくなります。
記号を活用して注意を惹きつける
ユーザーを惹きつける広告文には、記号を活用するのも効果的です。
例えば、以下のものがあります。
- 【】
- 「」
- |
- !
使い方によって、大切な部分を強調したり、内容を分かりやすくしたりできます。
さきほどご紹介した【公式】のような使い方をすれば、より注目を浴びやすくなりクリック率にもよい影響があるでしょう。
なお、リスティング広告で使える記号、使えない記号については、以下の記事も参考にしてみてください。
定期的にABテストで検証する
広告のクリック率を上げる方法として、定期的なABテストを実施するのは効果的です。
いくつかの広告文や広告レイアウトを考えて、期間を決めてさまざまなパターンで出稿してみましょう。
どのパターンの広告掲載が反応がよかったのか(クリックしてもらえたのか)を検証するのに役立ちます。
広告文とLPの内容に相違がないように配慮する
広告文とLPの関係性は、広告クリック後のランディングページの滞在時間やコンバージョンへのつながりやすさに影響します。
広告を掲載する目的は、クリックをしてもらった先にあります。
もしも、ユーザーが広告に興味を示しクリックしたとしても、LPの内容が広告と相違があれば、不信感や違和感を覚えて離脱する可能性が高くなるでしょう。
そのため、広告文とLPの内容は一致させるように作り込んでください。
競合他社の広告をリサーチする
ユーザーがクリックしたくなる広告を掲載するために、競合他社の広告をリサーチすることも重要です。
例えば、競合他社と同じような内容の広告であったり、自社の特徴が反映されておらず差別化できるポイントがなかったりすると、高いクリック率は見込めないでしょう。
ですので、広告掲載文を作成するときは、最初にリサーチすることをおすすめします。
競合他社の広告を参考にしつつ、自社商品やサービスの特徴を盛り込みましょう。
商材の名称などユーザーの目に留まりやすいキーワードを挿入する
リスティング広告は、キーワードに連動して広告が表示されるので、顕在層のユーザーが多いという特徴があります。
すでに対象キーワードに対して敏感になっているので、キーワードに関連する商品の名称は目を引きやすいです。
商品やサービスの名称を見出しや広告文に入れることで、クリック率を上げるのに役立ててみてください。
リスティング広告運用で即戦力のスキル習得なら「デジプロ」
デジプロは、実践で使えるWeb広告スキルに特化して学べるマーケティングスクールです。
基礎から現場で使えるスキルまでを網羅的に学べるので、これからリスティング広告の仕事を始める方もすでにリスティング広告運用の担当者として活動している方にもおすすめ。
デジプロのより詳しい魅力を紹介していきます。
Web広告の基礎知識から運用レベルまで一貫して学べる
デジプロの特徴として、Web広告の基礎から体系的に学べるという点があります。
もちろん基礎だけではなく、実践的なカリキュラムを通して、現場で使える運用経験を積めるのが最大の強みです。
Web広告担当者になったばかりの方も、プロマーケターの講師が基礎から丁寧に教えてくれるので、安心していただけます。
講師は業界最前線のトップマーケターばかり
デジプロで講師を務めるのは、現役のプロマーケターばかりです。
具体的には、GMOで年間運用費20億円の実績者やサイバーエージェントでMVPに表彰された経験のあるコンサルタントも在籍。
現場目線の講師なので、業界の最新スキルを学べます。
リスティング広告をはじめWeb広告プロダクトを網羅
デジプロでは、リスティング広告のみならず、Web広告を網羅的に学ぶことが可能。
具体的には、以下の内容がカリキュラムに組み込まれています。
- リスティング広告
- Google 広告
- Yahoo!広告
- Facebook広告
- Twitter広告
- 動画広告
- ディスプレイ広告
- データ分析 など
それぞれの広告プロダクトを基礎から応用まで、実践フローに基づいて学習でき、データ解析や運用方法までもしっかり習得できます。
全国11ヵ所で通学授業にも対応(順次拡大中)
デジプロは、通学授業に対応している教室が全国11ヵ所にあります。
現在は、渋谷・大阪・福岡・千葉・神戸・大宮・横浜・広島・名古屋・北海道・仙台、の11ヵ所で対面講義を実施しています。
Webマーケティングスクールはデジプロ以外にもありますが、その多くはパソコン一つで行うオンライン授業。
オンライン授業は、時間や場所に縛られず自由に講義を受けられるというメリットもあります。
ですが疑問点をその場で解決しにくい、モチベーションの維持が難しいといった点がデメリットでもあります。
教室に通い対面で授業を受けることで、必要な知識をより効率よく学習できるでしょう。
関連記事はこちら
>>リスティング広告とは?メリット・デメリットと出稿手順、効果UPのコツを解説
>>リスティング広告にはどのくらいの費用が必要か?決め方と手順を紹介
>>リスティング広告におけるクリック率とは?平均値や増加させるコツについて