リスティング広告のキーワードの選び方とは?選ぶ方法や注意するポイントも紹介

目次

リスティング広告におけるキーワードとは?

リスティング広告におけるキーワードとは、広告効果を左右する重要な要素と言えます。

ユーザーの立場になり、どのようなキーワードをどのような場面で検索するのかを予測し、それに合った広告を表示させる必要があるでしょう。

そのようなキーワードを決める際、どのような点に気を付ければ良いのか紹介します。

リスティング広告のキーワードは予算で変わる3つの項目

リスティング広告を始める際にまず考えなくてはならないのが、予算の設定でしょう。

リスティング広告は広告掲載自体に費用はかかりませんが、広告がクリックされるごとに課金されるシステムになっています。

1クリックごとの単価は1円からとなっており広告主が決められますが、広告枠を獲得するためにオークション形式で入札し落札する必要があるため、安く設定すれば良いというわけでもありません。

ここからは、月額予算ごとのキーワードの選び方について紹介していきます。

月額予算が30万円以下の場合のキーワード

まずは月額予算30万円以下の場合について見てみましょう。

一般的に「低予算でリスティング広告を出したい」と考えた場合、基準となる金額が30万円程度になります。

予算に応じてキーワードの選択肢は変わってくるため、30万円以下の予算の場合以下のようなキーワードが狙えるでしょう。

会社を表すキーワード

まず1つ目の選択肢は、会社名など具体的に会社を表すキーワードです。

このようなキーワードは「指名系」と呼ばれ、あらかじめ社名などがユーザーに認知されている必要があります。まだ会社について知らない、興味を持っていない層への訴求力は低くなってしまうでしょう。

顕在層向けのキーワード

もう1つは顕在層向けのキーワード、つまり自社が扱っている商品やサービスなどと同様のものを購入する意思がある層に向けたキーワードです。

このようなキーワードは「購入系」と呼ばれます。

「指名系」「購入系」共に訴求できるターゲットの層は限られてきますが、既に興味を持っているターゲットに向けて広告を打てるため、広告がクリックさえされれば成果には繋がりやすいと言えるでしょう。

月額予算が31万円から50万円の場合のキーワード

予算を少し上げ、31万円から50万円にした場合のキーワードの選択肢を紹介します。

予算が31万円以上になると、準顕在層にも訴求できるキーワードを選べるようになると言えます。

準顕在層とは、購入意欲はあるが、具体的には何も決まっていない段階のユーザー層のことを指します。

予算30万円以下の時よりも、幅広いユーザーへの訴求が期待できるでしょう。

月額予算が50万円以上の場合のキーワード

さらに予算を上げて50万円以上になった場合、どのようなキーワードが選べるのか紹介します。

50万円以上では、潜在層までをターゲットにしたキーワードを選ぶことができるでしょう。

つまり、まだ購入意欲も定かでない、会社やサービスについても認知していない層も含めた、幅広い訴求が期待できます。

今後顧客となる可能性のあるすべての層に向けて訴求できると言えるでしょう。

リスティング広告のキーワードの選び方

ここまで、大まかな予算感を紹介しました。ここからはキーワードの選び方について紹介します。

より効果的なリスティング広告を打つために、どのようなキーワードを選べば良いのか、参考にしてみて下さい。

軸となるメインキーワードを決める

まずは軸となる「メインキーワード」を決めることが重要と言えます。

メインキーワードとは、検索をかける際の中心となるキーワードのことで、社名や商品名、一般名詞などのことです。

一方、メインキーワードとセットで検索されるワードは「サブキーワード」と呼ばれます。

ユーザーが関心を持っているメインキーワードが何かを見定めることで、サブキーワードも自然と決まってくるでしょう。

競合サイトを参考に決める

自社と似たような商品やサービスを提供している競合他社のサイトを参考に、キーワードを決める際に競合サイトの出稿キーワードを調べておくことは、自社のキーワードを決める際に重要と言えます。

競合他社が力を入れているキーワードが分かれば、そのキーワードを使って検索順で上に来るよう入札価格を調整したり、場合によっては別のキーワードへの入札も検討したりしなければならないでしょう。

質問系サイトから検索して見つける

知恵袋などと言われる、いわゆる「質問系サイト」にもキーワード選定のヒントが隠されているでしょう。

例えば「カフェ」で検索すると「○○駅近くに勉強できるカフェはありますか?」などの質問が出てきます。

これにより、カフェの他に「勉強」「駅近」などもキーワードの候補に入ってくると言うことです。

言い換えて語句を探して見つける

特定のキーワードだけでなく、その用語と類似性が高いと認識されたワードについても広告が表示される仕組みになっているため、例えば「靴」なら「シューズ」と言い換えて検索しても広告が表示されるでしょう。

キーワード選定の際に、候補のキーワードを外国語などに言い換えて探してみるのも効果的な方法と言えます。

軸となるキーワードにかけ合わせるサブキーワードを決める

メインキーワードが決まったら、それと一緒に検索されるサブキーワードを決めていきます。例えば、メインキーワードが「イタリアン」である場合、サブキーワードは「人気」「おいしい」「安い」などが考えられるでしょう。

ユーザーがメインキーワードを検索する際、他にどんな情報を欲しているか想像しながら、サブキーワードの候補を出していきましょう。

キーワードプランナーを使って決める

サブキーワードを考えるのが難しい、考えてみたけれど他のアイディアも欲しいという方は、キーワードを選ぶためのツールを利用してみるのも1つの手です。

Googleが無料提供している「キーワードプランナー」では、キーワード候補・検索数・競合の度合いなどを検索することができます。

調べたいメインキーワードを打ち込むと、それに関連したキーワード候補が表示されるため、キーワード選定のヒントになるでしょう。サブキーワードが思い浮かばず頭を悩ませている方は、利用してみても良いでしょう。

ラッコキーワードのサジェストから決める

ラッコキーワードもまた、サブキーワードを選定する際に便利なツールです。

例えば「和食」というメインキーワードを打ち込むと、「安い」「人気」「テイクアウト」などのサブキーワード候補が多数表示されるでしょう。

入力したキーワードがどれだけWeb検索されているかのトレンド動向も見ることができ、こちらも参考になると言えます。

Google検索フォームのサジェストから決める

どうしてもキーワードが浮かばないという時は、Google検索フォームのサジェストを利用するのもおすすめと言えます。サジェストというのは、検索窓にキーワードを打ち込むとキーワードと一緒に出てくる予測表示のことを指します。

サジェストには、打ち込んだキーワードと合わせて検索された回数が多いキーワードが表示されるため、サブキーワードが思いつかない時に利用されてみると良いでしょう。

ターゲットやニーズに合わせてキーワードを取捨選択する

ターゲットの性別・年齢層などの属性や、それぞれが抱えているニーズを把握することで、ターゲットがどんなキーワードを検索する傾向にあるのか絞り込めるようになるでしょう。

絞り込めたら、ターゲットが好まないと予測されるキーワードを除外していきましょう。

キーワードを取捨選択することにより、ターゲット以外の層を取り除くことができ、より狙ったターゲットへの訴求が期待できます。

メインキーワードとサブキーワードを掛け合わせた一覧を作る

例えば「ファッション」というメインキーワードがあるとして、その後に続くサブキーワードは「流行」「ブランド」「格安」など色々考えられますが、これはユーザーの性別や年齢、趣味嗜好、ライフスタイルなどによって変わってくると言えます。

ターゲットの人物像を想定し、その人物の日常生活を考え、検索しそうなメインキーワードとサブキーワードの掛け合わせパターンの一覧を作っておくことで、よりターゲットに響きやすいキーワードを選定することができるようになるでしょう。

マッチタイプを決める

マッチタイプとは、あるキーワードに対する広告表示の拡張範囲を決める設定のことを言います。また、マッチタイプには3種類あり「完全一致」「部分一致」「フレーズ一致」が挙げられます。

ここからは、3種類のマッチタイプごとにその特徴を紹介します。

完全一致の場合

完全一致とは、その名の通りユーザーが登録されたキーワードと完全に一致する語句を検索した場合、広告が表示されるものです。

そのため、ターゲットに絞った訴求が期待でき、費用も比較的安価で済むでしょう。

デメリットとしては、登録されたキーワードからずれた語句を検索してしまうと広告が表示されないため、ターゲット以外を取りこぼしてしまう可能性が高いことが挙げられます。

部分一致の場合

部分一致とは、登録されたキーワードだけでなく関連のある語句を検索した場合にも広告が表示されるものです。

他の2種類のマッチタイプを選択しなかった場合、自動的にこのマッチタイプが選択されます。

3種類の中では拡張性が高いマッチタイプと言えるでしょう。

フレーズ一致の場合

フレーズ一致は、2021年7月に廃止された絞り込み部分一致と機能が統一されたことにより、従来のフレーズ一致より広告表示範囲が広くなっています。

新しいフレーズ一致は、登録されたキーワードと同じ語順で語句を検索した場合、またはその類似パターンを含む場合に広告が表示されるという従来の機能に加えて、語順が変わっていても、同じ意味に解釈できる場合は一致と見なされるようになりました。

ただし、語順が変わって、登録されたキーワードと違う意味だと解釈されたものは不一致になり、広告表示の対象外になるため注意が必要です。

出典:フレーズ一致と絞り込み部分一致の変更について|Google

参照:https://support.google.com/google-ads/answer/10286719?hl=ja#:~:text=2021%20%E5%B9%B4%207%20%E6%9C%88%E3%82%88%E3%82%8A,%E7%9A%84%E3%81%AB%E9%81%A9%E7%94%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

いらないキーワードを設定する

幅広いターゲットに訴求できるキーワードを設定するのが大事であるのと同時に、ターゲットにならないと分かっている層が検索しそうないらないキーワード、つまり「除外キーワード」を設定しておくことも大切と言えます。

除外キーワードを設定しておくことで、購買に繋がらないクリックに対する広告費を支払う必要がなくなるため、無駄な支出を省くことができるでしょう。

キーワードの一覧をグルーピングする

ある程度キーワードが集まったら、それらを組み合わせて「グルーピング(=グループ化)」しておきましょう。

例えば「イタリアン」「フレンチ」というメインキーワードと「デート」「食べ放題」というサブキーワードを掛け合わせると、「イタリアン デート」「フレンチ デート」のグループと「イタリアン 食べ放題」「フレンチ 食べ放題」のグループに分かれます。

このグルーピングを元に、それぞれのキーワードが響くターゲットに向けた広告を行うことでより訴求力を上げることができるでしょう。

リスティング広告のキーワード選びでの注意点4つ

ここまで、リスティング広告におけるキーワード選びの方法について見てきました。

ここからはキーワードを選ぶ際に気を付けなければならない注意点について紹介していきます。

マッチタイプを部分一致で設定しない

リスティング広告に初めて挑戦するという方の場合、マッチタイプがよく分からず、とりあえず対象範囲が広い部分一致を選んでしまうというケースもあるでしょう。

しかし、前述の通り、部分一致は関連のある語句であれば広告表示してしまうため、ターゲットがぼやけてしまうことが懸念されます。

狙ったターゲットに確実に訴求したい場合、キーワードが1つであれば「完全一致」、複数であれば「フレーズ一致」を選択した方が効果的と言えるでしょう。

ユーザーの目的を考えて除外キーワードを選ぶ

除外キーワードを設定することで、より広告効果を高めることができると前述しましたが、闇雲に除外キーワードを決めてしまうと、潜在層の獲得機会を失ってしまうことにもなりかねません。

除外キーワードを選ぶ際は、商品やサービスを売りたいターゲット層がどのような目的で検索しているのかを考え、その人たちのニーズと異なるキーワードを選んで除外する必要があります。

例えば、経済的に余裕のあるリタイア世代に向けて豪華なヨーロッパ旅行を売りたいと考える場合、「格安」「弾丸」「学生」などのキーワードはニーズに合わないと判断できるでしょう。除外することで無駄な広告費を防ぐことができるため、効果的な方法と言えます。

検索キーワードと検索クエリの違いを理解する

検索キーワードとは広告主がリスティング広告のために設定する語句のことです。一方検索クエリとは、実際にユーザーが検索窓に打ち込む語句のことです。

そのため、検索キーワードが検索クエリと確実に一致するわけではありません。

効果的な広告のために、ユーザーがどのような意図で検索クエリを打ち込むのか推測してキーワードを設定する必要があるでしょう。

入札単価や競合度合いを入念に調べる

リスティング広告を打つ際には、キーワードに対して1クリックごとにいくらまで払えるのかを決めて、入札する必要があります。誰もが検索するような人気の高いキーワードには、多くの広告主が入札するため単価が高くなる傾向にあると言えます。

また、入札価格が高い方が広告の表示順位が上になる可能性が高いため、どうしても使用したいキーワードについては市場を入念にリサーチし、競合よりも高い値段を設定する必要があるでしょう。

リスティング広告でのキーワード選びにおすすめするツール3選

実際にキーワードを選んでみようしたら、思ったよりも難しくて思い浮かばないこともあるでしょう。

ここでは、そのような場合に役立つ、キーワード選びを助けてくれるツールを3つ紹介します。

Google Search Console

Google Search ConsoleはGoogleが提供する無料ツールです。

このツールを使うと、自社サイトにたどり着くためにユーザーが実際に使用した検索キーワードを確認することができるでしょう。

また、検索キーワードの表示回数、クリック数、掲載順位も確認できるため、より効果的なキーワード選定が可能と言えます。

ラッコキーワード

「リスティング広告のキーワードの選び方」でも紹介しましたが、「ラッコキーワード」もまた無料で利用できるツールで、メインキーワードを打ち込むとそれに関連するサジェストキーワードが提案してくれるでしょう。

サブキーワードの選定に迷っているという方におすすめのツールと言えます。

キーワードプランナー

こちらも「リスティング広告のキーワードの選び方」で登場しましたが、Googleが提供する無料ツールであり、候補となるキーワードやその検索数、競合の度合いなどを調べることができるでしょう。

Googleで実際に検索された語句を元にキーワードを生成しているため信頼性が高く、集客力の高いキーワードを選ぶ手助けになると言えます。

リスティング広告のキーワードをしっかり選んで上手く運営しよう

いかがでしたでしょうか。

リスティング広告の宣伝効果に直結するキーワード選びは、マーケティングをする上で欠かすことのできない重要なものと言えます。

無料ツールなどを上手く活用し幅広い情報を手に入れることで、より訴求力の高い効果的な広告を打つことができるようになるでしょう。キーワード選定の悩みが少しでも解決できるように、この記事を参考にしてみて下さい。