動画広告とは?種類やメリット・デメリットを解説

動画広告とは、名前の通り動画を活用した広告の手法です。YouTube、Facebook、Instagram、TikTokなどのプラットフォームで主に活用されており、インストリーム広告、アウトストリーム広告、バンパー広告など様々な広告フォーマットが用意されています。 非常に訴求力が高く、ユーザーの記憶に残りやすいという大きなメリットがあります。

  • 動画広告とは
  • 動画広告の主な種類
  • 動画広告のメリット
  • 動画広告のデメリット
  • 動画広告の料金形態
  • 動画広告の注意点
  • まとめ
2024年07月24日 2024年07月28日
楓 真瀬莉

動画広告とは?種類やメリット・デメリットを解説

動画広告は、現在成長中のインターネット広告の中でも、特に成長率の高い広告形式です。

動画を活用することで、ユーザーの記憶に残る広告を配信することができます。

しかし、種類が多く、気を付けるべき点もいくつかあるので、それらをしっかり把握して戦略を練ることが重要です。

この記事では、動画広告の各種類の解説や、メリットデメリット、料金形態などについて解説しています。

動画広告とは

動画広告とは、インターネット上で配信される動画形式の広告です。

YouTube、Facebook、Instagram、TikTokなどのプラットフォームで主に活用されています。視覚と聴覚の両方からユーザーに訴求することができるのが特徴です。

電通グループが2024年2月に発表したレポートによると、「ビデオ(動画)広告は、前年比115.9%の6,860億円となり、広告種別の中で最も高い成長率となった」としています。 [2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析](https://www.dentsu.co.jp/news/release/2024/0312-010700.html)

このレポートから、動画広告はいま最も需要の高い、注目の広告形式であることが分かります。

最も成長している動画広告で広告を出稿することによって、効率的に訴求を行うことができます。

動画広告の主な種類

ここからは、動画広告の種類について解説していきます。

この記事では

  • インストリーム広告
  • アウトストリーム広告
  • バンパー広告
  • インリード広告
  • リワード広告

について解説します。順に見ていきましょう。

インストリーム広告

まずはインストリーム広告についてです。

インストリーム広告とは、YouTubeやTikTokなどにアップロードされている動画と連動して配信される動画広告です。

インストリーム広告の中にも、スキップ可能な「スキッパブル広告」スキップできない「ノンスキッパブル広告」動画再生前に表示される「プレロール広告」動画の途中で差し込まれる「ミッドロール広告」動画終了後に表示される「ポストロール広告」など様々な種類に分かれています。

ユーザーは動画を見るために画面を大きくしたりイヤホンを付けている状態で表示されるため、ユーザーの注意をひきやすく、また記憶に残りやすいと言われています。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告は、動画コンテンツに付随しない形で表示される動画広告です。具体的には、SNSに単体で表示される動画広告や、バナー枠に表示されるもの、ニュースサイトのフィードに表示されるものなどがあります。

バナーの広告枠に出稿されるものはインバナー広告、記事やフィードなどコンテンツの間に表示されるものはインリード広告と呼ばれます。

様々な場所に表示することができ、サイズも様々なフォーマットが用意されているため、自由度が高いのが特徴です。

バンパー広告

バンパー広告は、YouTubeで配信することのできる広告の一種です。再生時間が6秒以内でスキップ不可能なものをバンパー広告と言います。プレロール、ミッドロール、ポストロールのすべてのタイミングで表示される可能性があります。

動画広告の中でもYouTube広告は特に成長中で、その中で最も広告費の売上比を占めているのがバンパー広告です。

理由としては、スキップができないため広告主は伝えたいメッセージをすべて伝えられること、一方で6秒と短い時間であるためユーザーが不快感を抱きづらいことが挙げられます。

結果として、短時間でユーザーの関心を惹き、記憶に残りやすい動画広告となっています。

インリード広告

続いてはインリード広告です。

インリード広告は、先ほどもお伝えした通りアウトストリーム広告の一種です。ニュースサイトやブログなどのWebページ、SNSなどのコンテンツの間で表示される動画広告を指しています。

スクロールをして広告が画面に表示された時点で動画の再生が始まるという特徴があるので、ユーザーに対して動画を最初から表示することができます。そのため、冒頭部分でユーザーの興味を惹くことができた場合、最後まで視聴してもらえる可能性が高まります。

リワード広告

最後はリワード広告です。

リワード広告は主にアプリなどで活用される動画広告です。最後まで動画を視聴することでユーザーはポイントなどの報酬を獲得することができます。

動画を最後まで視聴してもらえる可能性が非常に高く、最後まで視聴することでユーザーにもメリットがあるためユーザーの抱く不快感や抵抗感が非常に低いというメリットがあります。

広告主とユーザー双方にとってメリットがあり、費用対効果が高いというのが大きな特徴です。

動画広告のメリット

続いて、動画広告を出稿することでのメリットについて解説します。

これからお伝えするメリットを理解したうえでクリエイティブの作成や配信の設定をすることで、広告の効果を最大化することができます。

高いエンゲージメント

動画広告は、視覚と聴覚を刺激し、ユーザーの関心を引きつけやすいため、高いエンゲージメント率を誇ります。

テキスト広告や静止画の広告と比べて、伝えられる情報量が多いため、ブランドメッセージを詳しく効果的に伝えたり、複雑な商材理解を促進したりするなどの効果を見込めます。

その結果として、クリック率やコンバージョン率の向上に繋がります。

広範なリーチ

動画広告は、広範なユーザーにリーチできます。

動画広告は、YouTubeやFacebook、Instagram、TikTokなどのSNSや動画配信プラットフォームに出稿することができ、これらのプラットフォームは世界中のユーザーに利用されています。そのため、動画広告を活用することで、幅広い層のユーザーに広告を届けることができます。

また、YouTubeやSNSのシェア機能によりユーザーは動画広告を共有することができ、自然な拡散が期待できます。これにより、広告がさらに多くのユーザーに届く可能性が高まります。

このように広範なユーザーにリーチすることで、潜在顧客の獲得や想起率の向上が見込めます。

訴求効果

動画広告は、そのほかの広告手法と比べて圧倒的に感情に訴えかける効果が強いという特徴があります。

物語性のある動画を通じてユーザーの興味を惹き、様々な感情を引き出すことができます。

こういった特徴を活用して感動的な物語やユーモアを交えたコンテンツを配信することで、ブランドの印象を強く残すことができます。

動画広告のデメリット

動画広告にはデメリットも存在します。

デメリットを理解し、それに応じた対策を立てることで不利益を最小限に抑えられるようにしましょう。

制作コストが高い

動画広告のデメリットとして最もよく挙げられるのが、制作コストが高いということです。

高品質な動画広告の制作には、撮影や編集など多くのコストがかかります。そのため、予算が限られている場合は、コストパフォーマンスを考慮する必要があります。

スキップされるリスク

動画広告は、ユーザーが広告をスキップしたりなど途中離脱の可能性があり、その場合は伝えたい内容をすべて伝えることができません。

こういった事態を防ぐためには、最初の数秒で興味を引くことが重要です。

特にインストリーム広告では、スキップ可能な形式が多いため、短時間でインパクトを与える工夫が求められます。

効果測定が難しい

スキップしたり、ながら見をしたりする視聴者がいるため、収集したデータを鵜吞みにすると実態と離れた分析結果になる可能性があります。そのため、収集したデータだけで効果測定するのは難しいです。

動画広告の運用においては、数字からユーザー心理や行動をイメージすることが重要です。

動画広告の料金形態

動画広告の料金形態は様々なものが用意されており、自社の方針や動画の形態によって選択することができます。

CPV(視聴課金)

CPVとは、動画広告が一定時間視聴された場合に料金が発生する形式です。

ユーザーが動画をある程度視聴したことが保証されるため、効果測定の指標としても有用です。

料金が固定の予約型と、ユーザーが視聴するごとに入札で料金が決まる入札型の2種類があります。

CPM(インプレッション課金)

広告が表示された回数(1,000回)に基づいて料金が発生する形式です。

動画の再生時間や再生数では課金されないため、ユーザーが途中離脱した場合にも料金が発生するのに注意が必要です。

YouTubeのバンパー広告などはこの課金方法を採用しています。

CPC(クリック課金)

広告がクリックされた回数に応じて料金が発生する形式です。

動画が最後まで視聴されてもクリックされなければ料金は発生しないというメリットがあります。

また、広告をクリックするユーザーは商品やサービスに興味がある可能性が高く、よりコンバージョンに繋がりやすい、コンバージョンに近い地点で課金されるというのが特徴です。

CPA(成果報酬課金)

広告からのコンバージョン(購入や登録など)に応じて料金が発生する形式です。

ユーザーが実際にコンバージョンに到達してからの課金となるため、非常に費用対効果の高い料金形態だと言うことができます。

動画広告の注意点

動画広告を活用する際の注意点としては、まず視聴者の興味を引くコンテンツを作成する必要があるということが挙げられます。動画広告は、一定期間視聴してもらわないと訴求内容が伝わりません。

そのため、最初の数秒で強いインパクトを与え、興味を惹き、視聴を促します。また、視聴環境に最適化された形式で配信することが重要です。

さらに、広告のパフォーマンスを定期的にモニタリングし、必要に応じて改善を行うことで動画広告の効果を最大化することができます。

まとめ

動画広告とは、名前の通り動画を活用した広告の手法です。

様々なプラットフォームで出稿することができ、種類も様々なものがあります。

ユーザーの記憶に残りやすく広告の効果が出やすいというメリットがありますが、一方で高コスト、スキップされるリスク、難しい効果測定など、気を付けるべき点もいくつかあります。

メリットとデメリットをしっかり理解して戦略を練ることで、成果を上げていきましょう。

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