純広告とは |種類やメリット・デメリットを解説
純広告は、特定の媒体(メディア)の掲載枠を買い取って広告を配信する広告形式です。事前に決められた場所や時間帯に広告を表示するため、ブランドの認知度向上や信頼性の向上に効果的です。また、媒体ごとに広告掲載の単価が決まっているため、運用の手間がかからないというのも特徴の一つです。
- 純広告とは
- 純広告の主な種類
- 純広告のメリット
- 純広告のデメリット
- 純広告の料金形態
- 純広告の注意点
- まとめ
純広告は、広告の掲載枠を買い切る広告のことを指します。
掲載する場所や期間、費用、場合によってはインプレッション数やクリック数なども保証されるので、計画的な利用が可能です。
この記事では、純広告の種類やそれぞれの特徴、メリット、デメリットなどを解説しています。
純広告とは
純広告は、特定の媒体(メディア)の掲載枠を買い取って広告を配信する広告形式です。
事前に決められた場所や時間帯に広告を表示するため、ブランドの認知度向上や信頼性の向上に効果的です。また、媒体ごとに広告掲載の単価が決まっているため、運用の手間がかからないというのも特徴の一つです。
例えば、大手ニュースサイトや人気ブログの広告枠を買い取ることで、高い露出効果が期待できます。
純広告と運用型広告の違い
上の図のように、純広告が掲載枠買い切りで場所や期間の保証がされているのに対し、運用型広告はオークション形式で広告枠を競り合い、入札に基づき広告が表示されます。また、出稿してからもリアルタイムで調節、運用が可能です。
このことから、運用型広告と比較して純広告は「予約型広告」「買い切り型広告」などと言われることもあります。
純広告はブランドの認知度向上を目的とした施策に向いており、運用型広告はクリック数やコンバージョンを重視した施策に向いています。
純広告の主な種類
純広告には、様々な種類があり、それぞれに特徴があります。
そういった特徴を理解し、使い分けることで効率的に成果を出すことができます。
この記事ではインターネット広告にフォーカスして、
- バナー広告
- テキスト広告
- リッチ広告
- 動画広告
- 記事広告
の5つについて解説していきます。
バナー広告
バナー広告は、Webページの上部(ヘッダー)や側面(サイドバー)に表示される画像などを用いた広告です。
画像のサイズなどを含めて自由度が高く、ビジュアルの訴求力が高いのが特徴です。
掲載枠も多数存在しますが、その分複数のクリエイティブを作る必要があります。
テキスト広告
テキスト広告は、広告文とURLのみで構成されるシンプルな広告で、簡潔なメッセージを伝えるのに適しています。
広告の作成が簡単で、費用も抑えられるのが特徴です。
リッチ広告
リッチ広告はアニメーションやインタラクティブな要素を含む広告です。
ユーザーの関心を引きやすいため、純広告の中で最も訴求力が高いと言われていますが、その分、他の広告より費用や手間がかかる傾向があります。
ブランドや製品の認知度を高めたり、エンゲージメントを高めるのに向いています。
動画広告
動画広告は、名前の通り動画を利用した広告で、視覚と聴覚の両方に訴求できます。
短いクリップから長めのプロモーション動画まで含み、リッチ広告に含まれることもあります。
こちらも訴求力が高く、その分費用や手間がかかる傾向があります。
記事広告
記事広告は、記事形式で商品やサービスを紹介する広告で、情報量が多く説得力があります。
メディアのコンテンツの一部として表示される形式が一般的で、タイアップ広告とも呼ばれています。
広告であることを意識させないため、ユーザーが嫌悪感を感じることが少なく、信頼性も高いためコンバージョンに繋がりやすいというのが特徴です。一方で、掲載メディアごとに制約があるというデメリットもあります。
純広告のメリット
上記で、純広告の各種類における特徴やメリットを解説してきましたが、ここからは純広告であることのメリットを解説していきます。
ブランド認知度の向上
純広告は、特定のWebサイトやアプリの広告枠を一定期間独占的に使用できるため、ブランドの認知度を高めるのに適しています。
定期的に同じ場所に広告が表示されることで、ユーザーの目に留まりやすく、記憶に残りやすいです。特に、多くの読者を抱えるサイトでの掲載は、大きなインプレッションを獲得できます。
特に、表示面積の大きな広告形式の場合、ユーザーに対して強く印象を残すことができます。
また、アクセス数の多いWebサイトに純広告を出稿することで、必然的に広告の閲覧数も増え、ブランドや製品の認知度が向上する傾向があります。
信頼性の向上
有名なWebサイトや信頼性の高いメディアに広告を掲載することで、ブランドや製品への信頼性と信憑性を向上させることができます。
ユーザーは、信頼できるサイトに掲載されている広告に対しても同じように信頼感を抱く傾向があり、これにより広告の効果が高まります。
安定した掲載と費用の予測
純広告は、一定期間を固定料金で購入します。そのため、あらかじめ契約した掲載期間中は必ず掲載され、費用についてもコンバージョン率やインプレッション数に関わらず固定されているため、予定通りの広告掲載が実現できます。
これにより、計画的な広告運用が可能となり、広告予算の管理がしやすくなります。
運用コストがかからない
純広告は、固定料金で掲載されるため、クリックやインプレッションごとの追加費用が発生しません。
また、運用型広告のように入札や調整の手間が省けるため、運用コストも抑えられます。
一度出稿したらその後は予算や手間などのコストがかからないというのが大きな特徴です。
純広告のデメリット
ここからは、純広告のデメリットについて解説していきます。
デメリットをしっかりと把握し、それに対応できるようにしていきましょう。
費用が高額
純広告の種類にもよりますが、配信期間などの保証があり一度に大きな広告枠を買い取るため、費用は高くなります。
しかし、追加で料金がかかることは無いので、自社にとってのメリットとデメリットを比べたうえで純広告を利用しましょう。
出稿後はクリエイティブを変更できない
純広告はその特徴から、掲載期間中にクリエイティブや広告の内容を変更することが難しいです。そのため、事前の準備が重要となります。
クリエイティブや内容の調整を行う可能性があると事前に分かっている場合は掲載期間を短くするなどで対応しましょう。
細かなターゲティングは不可能
広告を配信するWebサイトやメディアの選定である程度のターゲティングは行えますが、運用型広告のようなピンポイントのターゲティングはできません。
一方で、多くのユーザーが集まるメディアであれば、潜在顧客にアプローチしたりユーザーの新規開拓を行える可能性があるので、こちらも自社にとってのメリットとデメリットをよく確認したうえで利用しましょう。
純広告の料金形態
純広告の費用加算の方法はいくつかあります。以下でそれぞれ解説していきます。
期間保証式
期間保証式は、一定の期間固定料金で広告を掲載するという料金形態です。
費用を払った分の期間は広告の掲載が保証されます。
新製品や期間限定商品の広告、イベントプロモーションなど、広告を掲載したい機関が決まっている場合に向いています。
インプレッション保証式
インプレッション保証式は、一定のインプレッション数(広告表示回数)が達成されるまで固定料金で広告が掲載されます。
インプレッション保証式では広告の表示回数が保証されているため、認知度向上のための施策などに向いています。
インプレッション課金
インプレッション課金の料金形態は、広告掲載期間におけるインプレッション数によって費用が変わるというものです。
広告掲載が終了した後に、インプレッション数に応じた費用が表示されます。
インプレッションがあった分だけ費用を払えばいいので、費用の無駄がなくなります。
クリック保証式
クリック保証式は、一定のクリック数が達成されるまで固定料金で広告が掲載されます。
この場合、ユーザーからのクリック数が保証されているため、自社サイトへ誘導することが目的の広告掲載であったり、資料請求や問い合わせなどが目的の施策に向いています。
クリック課金
クリック課金は、広告掲載期間におけるクリック数によって費用が変わる料金形態です。
インプレッション課金の場合と同じように、広告掲載の費用を最適化することができるというのがメリットです。
成果報酬
成果報酬は、広告経由のコンバージョン数に応じて費用が発生する料金形態です。
広告掲載の費用を最適化することができますが、他の料金形態と比べて費用が高めに設定されているということに注意が必要です。
配信課金
配信課金は、メールマガジンなどに掲載される広告で主流の料金形態です。
固定料金でメールマガジンなどの登録者全員へのメールに広告を掲載することを保証する一斉配信契約型と、広告に記載されたURLのクリック回数に応じて料金が加算されるクリック課金型の2つがあります。
純広告の注意点
純広告を利用するうえでの注意点として、広告の内容を精査することと、広告掲載ページやメディアと広告の親和性に気を付けることが挙げられます。
純広告は、一度配信したら途中でクリエイティブや広告文に変更を加えることがほぼ不可能です。そのため、入稿前に内容を吟味し、不安が残る場合は掲載期間を短くする、インプレッション数を少なくするなどの予防策を取るようにしましょう。
また、純広告で詳細なターゲティングは行えませんが、広告内容とまったく関係のないWebサイトやメディアに出稿していては成果が上がりません。
例えば、AGA治療の広告を20代女性向けのファッションメディアに出稿しても成果はほとんど得られないでしょう。
そのため、自社の製品やサービスとある程度整合性のとれたWebサイトやメディアを掲載媒体に選ぶよう注意が必要です。
まとめ
純広告とは、特定の広告枠を買い取って配信する広告形式です。
配信期間やインプレッション数、クリック数などの保証があることが大きなメリットです。
一方で、広告のパフォーマンスが悪くても途中で調整するなどの柔軟な対応は難しいという点に気を付ける必要があります。
純広告の種類やメリットデメリットについて深く理解し、効果を最大化できるよう活用していきましょう。