クリック単価とは┃重要性や最適化する方法を解説
クリック単価(CPC:Cost Per Click)とは、広告がクリックされた際に発生する料金のことです。計算方法は広告費用÷クリック数です。インターネット広告において広告キャンペーンの費用対効果を評価するための重要な指標です。
- クリック単価とは
- クリック単価の重要性
- 上限クリック単価とは
- クリック単価の最適化方法
- まとめ
クリック単価とは、広告の課金方法の一種で、広告がクリックされるごとに費用が加算される仕組みです。
クリック単価が最適化されることで費用対効果も向上するため、広告運用の際には必ず注目したい指標です。
この記事では、クリック単価の計算方法や最適化するための方法を詳しく解説しています。
クリック単価とは
クリック単価(CPC:Cost Per Click)とは、広告がクリックされた際に発生する料金のことです。
クリック単価が低いほど広告の費用対効果は高くなります。
クリック単価の計算方法は、広告費用をクリック数で割る
- 広告費用÷クリック数
ことで算出されます。リスティング広告などの運用型広告においては重要な指標となります。
例えば、広告費用が1,000円でクリック数が50回の場合、
- 1,000÷50=20
となり、クリック単価は20円となります。
インプレッション単価(CPM)との違い
インプレッション単価はCPM(Cost Per Mille)とも呼ばれ、広告が1,000回表示されるたびに発生する費用のことです。
広告がクリックされたかどうかは関係なく、1,000回の表示回数ごとに課金されます。
インプレッション単価を使った課金方法はブランド認知度向上を目的とした施策に向いており、クリック単価の場合はコンバージョン獲得を目的とした施策に向いています。
名称 | 英語 | 課金基準 | 向いている施策 |
---|---|---|---|
クリック単価 | CPC(Cost Per Click) | クリック数 | コンバージョン獲得 |
インプレッション単価 | CPM(Cost Per Mille) | 表示回数(1,000回ごと) | 認知度向上 |
クリック単価の重要性
クリック単価は、インターネット広告において広告キャンペーンの費用対効果を評価するための重要な指標です。
予算が同じでも、クリック単価が低いとその分多くのクリックを獲得できるため、費用対効果が高くなります。そのため、広告キャンペーンのパフォーマンスを把握するための指標としてよく使われています。
また、クリック単価を最適化することで、限られた広告予算を効率的に配分し、全体の広告効果を最大化することが可能です。
上限クリック単価とは
上限クリック単価とは、広告の1 回のクリックに対して広告主が支払える上限のことです。
あらかじめクリック単価の上限金額を設定しておくことで、CPAが予想外に高くなってしまった場合に予算を使いすぎないよう自動でブレーキをかけることができます。
上限クリック単価を設定する際は、目標CPA×CVRを計算することで大体の目安を算出することができます。
クリック単価の最適化方法
クリック単価を最適化するにはいくつかの方法があります。
以下でそれぞれ解説していきます。
キーワードの選定と調整
高パフォーマンスのキーワードを選定し、入札額を調整することで、クリック単価を最適化することができます。
キーワードの検索数やクリック数などのデータを分析し、パフォーマンスの高いものを選定することで、コストを抑えたままクリック数を上げることができます。入札額については、パフォーマンスの高いキーワードの入札額を高めに設定、パフォーマンスの低いキーワードに関しては上限入札額を設定することで、コンバージョンが見込める広告配信は確実に行いつつリスクを避ける運用が可能になります。
ユーザがどのようなキーワードでコンバージョンに至ったのかを考えながら選定と調節することが重要です。
広告品質の向上
広告文やランディングページを精査し、広告自体の品質を向上させることで、広告のクリック率(CTR)を高めることができます。その結果、クリック単価が下がります。
広告の品質を向上させるためには、広告の内容をターゲットやターゲットのニーズと関連性の高いものにし、ユーザーの期待に応えるランディングページを提供することが重要です。
また広告表示オプションを設定すると、オークションの結果に関係する広告ランクが上がるので、広告品質の向上と一緒に考えられると良いでしょう。
ターゲティングの精度向上
ターゲットを詳しく設定し特定のユーザー層に絞って広告を配信することで、無駄なクリックが減るので、クリック単価が最適化されます。
ターゲットを絞らないまま広告を配信すると訴求内容とは関係ない人にも広告が届くため、コンバージョンに繋がらない無駄なインプレッションやクリックが増加します。
ターゲットを広く設定すると、広告配信の母数が増えるためクリック数も増加したように見えます。しかし、CTRは悪くなっている可能性が高いです。また、コンバージョンに繋がらない無駄なクリックが増え、費用は掛かるのに利益は出ないといった場合も考えられます。
そのため、ターゲットを適切に設定し、効果的な広告配信を行うことが必要となります。
ネガティブキーワードの活用
ネガティブキーワードとは、広告と一致させたくない関連性の低いフレーズや単語のことです。除外キーワードと言われることも多いです。
例えば、競合他社のブランド名やサービス名などの固有名詞をネガティブキーワードに設定したり、高級路線の商品やサービスであれば「安い」というワードをネガティブキーワードに設定します。
ネガティブキーワードを設定することで不要なクリックを排除できるため、クリック単価の最適化に繋がります。
ロングテールキーワードを狙う
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが少なく、非常に具体的な検索キーワードのことを指します。競合が少なく、具体的なキーワードであるためコンバージョンに至る可能性も高いという特徴があります。
ロングテールキーワードは競合が少ないため、基本的にクリック単価が抑えられる傾向にあります。
こういったキーワードを狙って設定することで、コストを抑えながら特定のニーズを持つユーザーにリーチすることができます。
CTAの最適化をする
コールトゥアクション(CTA: Call To Action)とは、ユーザーの行動を促すための短いフレーズのことです。例えば、「今すぐ購入」「無料で試す」「詳細はこちら」などのフレーズが一般的に使用されています。
最適なCTAを含めることで、ユーザーはクリックした後に何が起こるか、遷移先には何があるのか把握することができます。その結果としてクリック率が向上し、クリック単価が最適化されます。
CTAの文言やデザインを最適化し、ユーザーにとって魅力的かつ明確なアクションを提示することが重要です。
広告の配信時間を絞る
広告配信スケジュールを設定することで、ユーザーが積極的に情報収集している時間帯に広告を表示したり、時間帯によって入札額を調整したりすることができます。
例えば、会社員向けの広告は朝や夕方の通勤時間に配信を強化する、フードデリバリーサービスは夕食の時間帯に配信されるようにするといったものがあります。
商品やサービスの特徴やターゲットに合わせて広告の配信時間を絞ることで、効率的な広告配信が可能になり、クリック率も向上します。
広告の配信地域を絞る
クリック単価を最適化するためには、時間のほかに配信地域を絞ることも有効です。
例えば、水道修理業者など地域限定のサービスを提供する場合は、配信地域を営業エリア内に絞ることで自社と関連性の低い遠方のユーザーからのクリックを無くし、無駄なコストを削減できます。
ユーザーが広告に興味を持ってクリックした場合でも、その後の対応ができない場合は無駄なクリックとなってしまうため、事前に無駄なクリックが起きないような工夫をしておくことが重要です。
まとめ
この記事では、広告の課金方法の一種であるクリック単価(CPC)について解説してきました。
クリック単価とは、広告がクリックされるごとに費用が発生する課金方法です。一般的に、コンバージョンを重視する施策などで使われます。
計算方法は広告費用÷クリック数です。
クリック単価を下げるには、広告の質を向上させることや、ターゲティングを最適化すること、無駄なクリックを無くしながらクリック率を上げることなどが重要になります。
クリック単価を最適化させることで、広告の費用対効果が上がり、効果的な広告運用が可能になります。最適化のポイントを踏まえて、成果を出せるようにしましょう。