目次
webマーケティング用語は主にweb広告やSEOで使用
スマートフォン(以下、スマホ)が普及した昨今、webマーケティングは非常に身近なものとなっています。
ブログやWebページに表示されるweb広告や、検索画面の表示順位に関係するSEOも、webマーケティングのひとつであり、これらには多くの専門用語が使用されています。この記事では、興味はあるけれど専門用語がわからない初心者の方のために、webマーケティングの用語を紹介します。
頻出する20のwebマーケティング用語一覧
webマーケティングでは専門用語が多く使用されており、用語の意味を理解しなければ、正しく活用できません。ここからは、初心者の方にもわかりやすくwebマーケティングの用語を解説していきます。
下記では、webサイトの閲覧者を「ユーザー」、成果につながったユーザーを「顧客」、web上の1ページを「webページ」、webページが複数集まったものを「webサイト」と表記しています。
LP
LPとはLanding Page(ランディングページ)の略で、Landingには着地という意味があります。
LPとはユーザーが最初にアクセスするwebページのことを指します。webサイトの入り口や集客ページをつくる際によく使われる用語です。また、LPを分析することで、ユーザーの求めている情報を知ることができます。
コーポレートサイト
コーポレートサイトは、広義の意味では企業の公式webサイトを指します。
一方、狭義の意味のコーポレートサイトは、企業の公式webサイトのうち自社を紹介しているwebサイトを指します。マーケティングにおいては、主に狭義の意味で使われます。
具体的には、会社概要・採用情報・IR情報・プレスリリースなどが掲載されています。
コンバージョン
コンバージョンとは、ユーザーが成果につながるアクションを起こすことです。購入・会員登録・資料請求などのアクションにより、webページを見ている見込み客(ユーザー)から顧客へと変換されます。また、英語ではConversionと表記し、CVと略されます。
SEO
SEOとはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化のことです。検索エンジンで検索した際に、上位に表示されるために施策することを、最適化と言います。
webマーケティングにおいて非常に基本的な用語で、SEOは避けて通ることはできない重要な課題です。webサイトを制作する際は、常にSEOを意識しながらつくる必要があります。
オーガニックサーチ
オーガニックサーチとは、検索エンジンで検索を行なった際、広告枠を除いた検索結果のことです。広告には費用がかかりますが、オーガニックサーチからのアクセスには費用がかからないため、マーケティング費用を抑えるためには欠かせません。
オーガニックサーチからのアクセスを増やすためには、前述のSEOが非常に重要になります。オーガニックサーチは、自然検索やナチュラル検索、オーガニック検索、オーガニックなどと呼ばれることもあります。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索結果に表示される検索ワードと関連性の高い広告のことで、検索連動型広告とも言われます。あらかじめキーワードを指定し、そのキーワードで検索された際に広告が表示されます。
代表的なリスティング広告サービスには「Google広告」や「Yahoo!広告」があります。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、webページの広告枠に、テキスト・画像・動画として表示される広告のことです。リスティング広告は検索結果にしか表示されないのに対し、ディスプレイ広告は検索結果画面に限らず、広告枠のあるwebページに表示されます。
ディスプレイ広告に接する機会は非常に多くあります。中でも、webページやブログ、アプリの画面上に横長に表示される画像広告を、バナー広告と言います。
アクセス解析
アクセス解析とは、webサイトへのアクセス情報の統計を出し解析することです。アクセス経路や、日時別の訪問者数、webページごとの閲覧数などのアクセス情報を知ることにより、webサイトをよりよく改善するためのヒントが得られます。
モバイルフレンドリー
モバイルフレンドリーとは、モバイル(スマホ)での閲覧に適していることです。近年は、パソコンよりもスマホの保有率が上回っており、スマホからwebページを閲覧されることが増えています。そのため、モバイルフレンドリーに対応したwebサイトであることは、アクセス数を増やすための条件と言えます。
Googleが提供しているモバイルフレンドリーテストでは、制作したwebページがスマホでの閲覧に適しているかチェックが可能です。
TD
TDとは、Title&Description(タイトル&ディスクリプション)の略で、リスティング広告のタイトルと説明文のことです。ユーザーの興味を引きアクセスしてもらう文章を、文字数制限内で作成する必要があります。
UU
UUとは、Unique User(ユニークユーザー)の略で、一定期間内にwebサイトに訪れた訪問者数のことです。一定期間内に訪れた同一ユーザーは、何度アクセスしていても1人とカウントされます。
PVとは異なり、そのwebサイトに興味を持っているユーザーの人数を正確に知ることが可能です。
UI/UX
UIは、User Interface(ユーザーインターフェース)の略で、ユーザーが触れたり操作したりする接点のことです。一方、UXとはUser eXperience(ユーザーエクスペリエンス)の略で、ユーザーが得られる体験のことを表します。
UIはUXの一部に含まれるため、たびたびセットで使われます。例えば、ユーザーがwebページを閲覧している場合、見ることでwebページと接触しており、UIはwebページとなります。さらに、そのwebページを見て受けた印象や感想など、ユーザーが感じたことはすべてUXです。
LTV
LTVとは、Life Time Value(ライフタイムバリュー)の略で、1人の顧客ライフサイクル(取引開始から終了まで)で得られる利益のことです。顧客生涯価値と訳されます。
LTVは、「購入単価」×「購買頻度」×「契約継続期間」で求めることが可能です。購入単価・購買頻度・契約継続期間のいずれかを向上させることにより、LTVの値を高められます。
流入経路
webマーケティングにおいて流入経路とは、webページにアクセスする理由になった経路のことです。チャネルとも呼ばれます。
主な流入経路として、オーガニックサーチやリスティング広告、アフィリエイト広告などがあります。アクセス解析を用いて流入経路を把握することが可能です。流入経路を把握することで、最適なwebマーケティングを施策できるようになります。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、成果報酬型広告とも呼ばれ、広告主の求める成果が達成された場合に報酬を支払う広告です。個人や企業が運営するwebサイトなどに広告を掲載し、その広告から流入したきたユーザーが商品購入や会員登録などの成果を達成することで報酬が発生します。
また、広告を掲載する側(報酬をもらう側)のことを、アフィリエイターと言います。
カスタマージャーニー
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知ってから購入してからその後までの一連のプロセスのことを言います。顧客の一連の行動を旅に例えており、英語ではCustomer Journeyと表記され、CJと略されることもあります。
一連のプロセスをまとめて可視化したものがカスタマージャーニーマップです。可視化することで、顧客への適切なアプローチ方法を検討できます。
リマーケティング
リマーケティングとは、1度webサイトに訪れたもののコンバージョンに至らなかったユーザーに対し、再度マーケティングを行うことです。リマーケティング広告は、追跡型広告とも表現されます。
また、リターゲティングという用語もありますが、これは運営母体によって呼び方が変わるだけで、リマーケティングと同義です。「Google 広告」ではリマーケティング、「Yahoo!広告」ではリターゲティングが使われています。
Cookie
Cookie(クッキー)とは、アクセスされたwebサイトの提供者が、訪問者のデバイスに一時的にデータを書き込む仕組みのことです。このデータによりユーザーを識別でき、次にアクセスした際、前回から継続した状態でサービスを受けられます。
また、Cookieを削除することにより、前回アクセスした際のデータが消えるため、ログインしていたwebサイトはログアウトした状態になります。
例えば、ショッピングサイトのカートの中身が前回のままになっているのは、Cookieを使用しているためです。
レコメンデーション
レコメンデーションとは、購買履歴から好みを分析し、顧客が興味や関心を抱きそうな情報を提供するサービスのことです。レコメンデーションの例として、webサイトやメールマガジンなどで顧客に特定の商品をおすすめすることや、売れ筋ランキングによる商品への誘導が挙げられます。さらに、似た傾向の顧客の購買履歴から自動的におすすめするシステムを、レコメンドエンジンと呼ぶことがあります。
フリークエンシー
フリークエンシーとは、1人のユーザーが広告に接する頻度や回数を指します。UU1人あたりのweb広告平均接触頻度となります。
広告の掲載回数が同じである場合、より多くのユーザーに広告を見せるにはフリークエンシーを1に近づけます。一方、短期間に同じユーザーに何度も見せるには、高い数値に設定します。
webマーケティングでよく12の使う指標
指標とは、判断や分析する際の基準となる要素のことで、webマーケティングにおいては、広告の効果を判断・分析する要素となります。ここからは、webマーケティングで使われる主な指標について解説していきます。
PV
PV(Page View/ページビュー)は、webページにアクセスされた回数のことです。webサイトの規模を把握したり、改善したりする際に重要となる指標になります。
PVは非常にわかりやすい指標で、値が大きければwebサイトを多くのユーザーに見られていることになりますが、UUが極端に少ない場合はPVの割に閲覧しているユーザーは少なくなるので、PVの値だけで判断するのは注意が必要です。また、PVとUUの値が近い場合も回遊性が低く、課題となる場合があります。
セッション数
セッション数とは、ユーザー1人がwebサイトに訪問してから離脱するまでの一連を1セッションとした、訪問数を指します。例えば、1日に1人のユーザーが一定の時間を空けて昼と夜に訪問した場合、セッション数は2になります。
「webサイト全体のPV」÷「セッション数」により、1セッションあたりの平均PVが算出され、回遊性を知ることが可能です。回遊とは、webサイト内でのユーザーの移動のことで、訪問から離脱するまでにwebページをいくつ閲覧されたか、どのくらい滞在していたかを判断できます。
インプレッション
インプレッションとは、広告の表示回数のことです。英語ではimpressionと表記し、impと略されることがあります。
1インプレッションとは、広告が1回表示されたことになります。インプレッションがない場合は、そもそも広告をクリックされることもありません。実施している広告のインプレッションが少ない場合は、広告の種類や文言を変えるなど改善の余地があります。
直帰率
直帰率とは、LP(最初にアクセスしたwebページ)のみを閲覧し、すぐに別のwebサイトに移動したユーザーの割合です。英語では、bounce rate(バウンスレート)と表記されます。
回遊性が高いほど、直帰率が低くなります。直帰率が高い場合、LPに求めている情報がない、または、LPで得た情報に満足して帰っていったなど、さまざまなパターンが考えられます。
直帰率の高いwebページは、webサイト内へのナビゲーションがわかりにくい可能性もあるため、webページの見直しをする必要があります。
離脱率
離脱率とは、webサイト全体のPVまたは各webページのPVに対し、そのwebページでセッションを終了したユーザーの割合のことです。ユーザーの動向を知ることが可能で、webサイトの改善に役立つ指標となります。
離脱率も直帰率と同様、webページの回遊性に問題がある場合は、見直して改善する必要があります。
ARPU
ARPU(Average Revenue Per User)とは、ユーザー1人あたりの平均売上金額のことです。ARPUはアープと呼ぶこともあります。
ARPUは、「売上」÷「ユーザー数」で求められ、売上に貢献していないユーザーも含めて計算されます。
ROI
ROI(Return On Investment)とは、広告への投資額に対して得られた利益の割合のことで、投資収益率を表す用語です。利益率を知ることで、どの程度採算が取れているかを判断できます。
計算式は、「広告経由の利益」÷「広告費」×100=ROI(%)です。一般的にパーセンテージで表すため、100を乗じて計算します。
ROAS
ROAS(Return On Advertising Spend)とは、広告への投資額に対して得られた売上の割合のことで、広告費用対効果を表す用語です。計算式は、「広告経由の売上」÷「広告費」×100=ROAS(%)になります。ROIと同じく、100を乗じてパーセンテージで表すのが一般的です。
ROASとROIは混同しやすいですが、ROASは広告費に対する売上の割合、ROIは広告費に対する利益の割合を計算するための指標となります。
CPC
CPC(Cost Per Click)とは、広告が1回クリックされるのにかかる費用、またはクリック単価のことです。「広告費」÷「クリック数」= CPCとなり、広告費からクリックされた数を割ることで、クリック1回あたりの広告費用を算出できます。
また、クリック課金型広告(CPC広告)では、クリックされるごとに広告費がかかります。この場合、「CPC(クリック単価)」×「クリック数」=「広告費」となります。
CTR
CTR(Click Through Rate)とは、インプレッション数(広告表示回数)のうち広告がクリックされた割合で、簡単に言うとクリック率のことです。クリックレートと言われることもあります。
「クリック数」÷「インプレッション数」=CTR(クリック率)で計算されます。
CPA
CPA(Cost Per AcquisitionまたはCost Per Action)とは、コンバージョン1件あたりの広告費用のことです。顧客獲得単価やコンバージョン単価とも言われます。
「広告費」÷「CV数」=CPAの計算式で求められます。
CVR
CVR(Conversion Rate)とは、webサイトのセッション数(訪問数)の内、コンバージョンに至ったユーザーの割合です。コンバージョン率や転換率とも言われます。
計算式は、「CV数」÷「セッション数」×100=CVR(%)となり、パーセンテージで表すため100を乗じた計算式になります。
webマーケティング用語をマスターしよう
webマーケティング用語を正しく理解することで、よりよい施策ができるようになります。何度も読んだり調べたりすることで、理解を深められるでしょう。
この記事で紹介した用語以外にもwebマーケティング用語はたくさんありますので、気になる方は本などで調べてみてはいかかでしょうか。