企業がマーケティングを行う場は、オフラインからWebへとシフトしつつある昨今。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響が、その流れを加速させる結果となりました。
業界全体がオフライン集客に難航しているなか、Webマーケティングに乗り出す企業が増加しています。
そういった背景もあり、Webマーケティング施策のなかでも、比較的短期間で集客効果を得られる「Web広告運用」の導入を検討する担当者も多いのではないでしょうか。
Web広告を効果的に運用するには、「自社に合うWeb広告を見極める」ことが重要なカギとなります。
そこで今回は、Web広告運用特化型のWebマーケティングスクール「デジプロ」を運営する弊社が、Web広告12種類の特徴について詳しく解説します。
本記事を読めば、Web広告プロダクトそれぞれの特性を理解した上で、自社に最適なWeb広告の選定が可能になります。
ぜひ参考にしてください。
目次
Web広告の仕組みとは
Web広告を効果的に運用するために、まずはWeb広告の仕組みについて押さえておきましょう。
かつてマス広告ではほぼ不可能だった、詳細なターゲティングと顧客分析を可能にしているWeb広告。
インターネット上で、ユーザーと広告主をリアルタイムでつないでいるのが、「Cookie」と呼ばれる仕組みです。
Cookieとは、インターネットやアプリを使用するユーザーのさまざまな情報を、Webブラウザに保存する仕組みのこと。
Web広告運用では、趣味嗜好や興味関心だけでなく、居住地域や性別など、Cookieによって保存されたユーザーの情報が活用されています。
それによって、狙ったターゲットに絞って広告を表示したり、広告を閲覧したユーザーの行動を数値データから分析したりといった、精度の高い運用が可能なのです。
さらに、正確性の高い分析結果から立案した改善策を、運用しながら実行できるのも大きな特長。
マス広告のデメリットを払拭しており、効率的なPDCAサイクルを回せるのが、Web広告の仕組みです。
Web広告導入のメリット

Web広告の主なメリットは、費用対効果の高さと、広告運用の柔軟性です。
予算が限られている企業でも参入しやすいWeb広告ですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、Web広告導入のメリットについて、詳しく掘り下げていきます。
小額で出稿できる
Web広告は、広告出稿費用の上限をあらかじめ設定しておけるため、出稿コストの自由度が高いのが特徴です。
そのため、必ずしも数百万円規模の予算がないと運用できないわけではありません。
なかには、数万円規模の予算で、スモールスタートからWeb広告運用に参入する企業も。
さらに、クリック課金方式や成果報酬型が採用されているWeb広告が主なため、費用対効果の高い運用が可能です。
また、広告枠を獲得できる評価基準として、出稿額だけでなく、広告品質が加味される仕組みのWeb広告も存在します。
リスティング広告が主な例ですが、広告のクオリティが高ければ、出稿費用を抑えられる可能性もあります。
運用次第で予算を抑えられるため、どんな企業でもハードルが低いと言えるでしょう。
精緻なターゲティングが可能
先述したように、Web広告では、Cookieによって精微なターゲティングが可能です。
マーケティングの集客において、自社商品・サービスの情報を狙ったターゲットに届けるのは、もっとも重要なポイント。
ターゲティングの正確さによって集客効果は大きく変わるため、Web広告は従来のマス広告よりも、コンバージョン達成がしやすい傾向にあります。
マス広告と比較し効果測定も容易
Web広告は、広告を閲覧したユーザーの行動を数値データから分析できます。
これは、広告出稿後の顧客反応がわかりにくいマス広告とは大きく異なるポイント。
ユーザーのアクセス数が多い広告プロダクトや、コンバージョン率の高い広告ページなど、施策の成果がすべて数値に表れます。
正確に効果測定ができ、より効果的に改善しやすいのも、CookieがもたらすWeb広告の大きな特長です。
費用さえかければ短期間での集客効果も期待
さきほど、Web広告はコストを抑えながらでも運用が可能であると解説しました。
ですが、しっかりと予算を投入すれば、短期間で集客成果が期待できることも。
なぜなら、費用をかけて、広告配信の回数を多く設定すれば、その瞬間からより多くのユーザーに広告を表示できるからです。
広告を閲覧するユーザーの母数が多ければ、コンバージョン数も比例して増加するのは言うまでもありません。
「広告品質×出稿費」は、集客目標達成までの期間に直接関わってきます。
予算がしっかり確保でき、短期間での集客を行いたいケースでも、Web広告なら柔軟に対応できます。
マス広告と違いいつでも広告出稿を停止できる
マス広告は、あらかじめ決められた契約期間中に、出稿を停止するのは容易ではありません。
一方、Web広告は、出稿主のタイミングで自由に出稿期間を設定できます。
Webマーケティング業界では、Web広告運用以外にも、SEO対策やSNS運用など、他の施策も並行して進める企業が多く見受けられます。
他の施策で集客の成果が出たり、成果率の低い広告プロダクトが存在したりなど、出稿期間中にWeb広告コストを削減したいシーンが出てくることも。
そういった場合に、いつでも出稿を停止できるのは、Web広告の柔軟性ならではのメリットです。
Web広告導入のデメリット
Web広告を効果的に運用するためには、デメリットについてもしっかりと把握しておく必要があります。
ここでは、Web広告導入のデメリットや解決策を解説します。
広告プロダクトを理解しないと期待する効果が得られない
Web広告には、リスティング広告やSNS広告など、さまざまな広告プロダクトが存在します。
プロダクトごとに利用するユーザー層や効果に違いがあるため、そもそも広告プロダクトについて理解していないと、期待する効果が得られません。
そのため、「とりあえず多くのプロダクトに出稿してみよう」「出稿費用の安いプロダクトだけに出稿しよう」といった考え方はナンセンス。
自社商品・サービスに適した広告プロダクトを選定しないと、満足のいくコンバージョンが得られず、逆にコストがかさんでしまう原因になりかねません。
Web広告運用をスタートする際は、あらかじめWeb広告についての基礎知識を習得しておくことをおすすめします。
本記事では、Web広告プロダクト12種類の特徴を網羅して解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
競合が多いキーワードは単価が高騰しやすい
特にリスティング広告にあてはまるデメリットで、競合が多いキーワードは、クリック単価が高騰する傾向に。
検索回数の多いキーワードはユーザーの母数が多いため、集客効果が得やすい分、競合の広告主も比例して多くなります。
そのため、競合の少ないキーワードにも並行して出稿したり、より高品質なページを制作して広告スコアを上げたりなど、戦略的に運用するのが大切です。
ABテストなど効果検証を継続する必要がある
Web広告運用は、出稿までの過程にほとんどの工数が詰まっているマス広告とは異なり、出稿してからの効果検証が勝負と言っても過言ではありません。
もちろん、クオリティの高い広告を制作するのはマス広告と同様。
ですが、Web広告は、出稿後の効果検証を繰り返し、改善策を実行し続ける必要があるため、相応の手間とリソースが不可欠です。
例えば、いくつかのパターンに分けて広告ページを複数制作し、よりコンバージョン率・クリック率の高いページを検証する「ABテスト」が挙げられます。
SEO対策やSNS運用といった長期的な施策と比べて、Web広告運用は短期的に効果を得られるのが特徴。
とはいえ、出稿後の効果検証も見すえて、適切な運用期間とリソースの確保が必要と言えるでしょう。
Web広告の種類別の特徴と課金方式について

Web広告運用において、自社商品・サービスに合った広告プロダクトを選定するのは非常に重要な要素です。
ここでは、近年の主要なWeb広告プロダクトを12種類ピックアップし、特徴と課金方式について詳しく解説します。
自社に合うプロダクトの選び方は詳しく後述しますが、ターゲットや予算をイメージしながら、合うプロダクトを探してみてください。
純広告
純広告とは、特定のWebサイトに設けられた広告枠を購入し、期間限定で広告を掲載するもので、Web広告のなかでも古くからあるオーソドックスな広告です。
例えば、Yahoo!のトップページの右上に設けられている広告は、皆さんもイメージしやすいのではないでしょうか。
他にも、アクセス数が多いWebメディアに、広告掲載を依頼する形式の純広告もあります。
他のWeb広告に比べて、費用が高額になる傾向がありますが、権威性のあるページに広告を掲載できれば、多くのユーザーに認知してもらえます。
自社の信頼性向上やブランディング認知が期待できるため、マス広告と似た効果が得られるのが特徴です。
リスティング広告
リスティング広告(検索連動型広告)は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、検索結果の上部・下部に表示される広告を指します。
料金体系はクリック課金型となっており、ユーザーがクリックしてページにアクセスしてから料金が発生する仕組みです。
広告を表示しただけでは料金が発生しないため、キーワードの競合性にもよりますが、費用対効果の高いプロダクトと言えます。
検索ユーザーは、自らの意思で情報収集するために検索エンジンを利用するため、情報に対して能動的なのが特徴。
リスティング広告から自社サイトに誘導できれば、自社商品・サービスへの興味・関心の強い顕在層へのアプローチが可能です。
一方、リスティング広告は、検索ユーザーのみに広告を表示するものなので、関心のない潜在層ユーザーにアプローチできないのはデメリットと言えるでしょう。
検索結果からの集客施策として、SEO対策も有効ですが、自然検索で上位表示させるのには時間がかかります。
対して、リスティング広告は、広告を表示した時点で上位表示ができるため、即効性に優れています。
リスティング広告とSEO対策は、双方のデメリットを相殺できるため相性がよく、同時並行しながら施策を進めると効率的です。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告全般のことです。
先述した、純広告も、広義で言えばディスプレイ広告に含まれることもあります。
ですが、狭義のディスプレイ広告といえば、複数のWebサイト・アプリに広告を一斉配信できる「アドネットワーク広告」「DSP広告」が一般的です。
ディスプレイ広告は、一度に複数のWebサイト・アプリに広告を表示できるため、多くのユーザーに自社商品・サービスの認知を促せるのがメリット。
一方、配信先の広告枠を選べないため、ターゲットではないユーザーにも表示される可能性が高く、ターゲティング面での非効率性がデメリットです。
先ほど、複数のWebサイト・アプリに広告配信できるディスプレイ広告として「アドネットワーク広告」と「DSP広告」を挙げました。
この2つのディスプレイ広告は混同されることも少なくありませんが、厳密には異なります。
アドネットワークとは、参入しているWebサイト・アプリに広告配信できる、クリック・インプレッション課金型プラットフォームのこと。
一方、DSP(Demand-side Platform)とは、複数アドネットワークへの広告配信を一括できるツールのことです。
DSPの場合、クリック・インプレッション課金の他に、ツール利用料もかかります。
また、DSPには、配信先のジャンルを絞る機能もあるため、アドネットワークのみを利用するよりもターゲティングがしやすい特徴があります。
利用するアドネットワークで確保できるユーザーの母数や、予算にもよりますが、DSPを利用して効率よく成果率を高めるのがおすすめです。
「利用中のアドネットワークだけでコンバージョン率は満足できているか」「DSP利用はコストに見合うか」の視点で、検討してみてください。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、過去に自社サイトのページにアクセスしたユーザーに対して表示できる広告を指します。
インターネットやSNSを利用しているとき、同じ広告が何度も表示された経験はありませんか?
これは、過去に閲覧したサイトに再度関心を持ってもらうために、広告主が表示しているリターゲティング広告によるものです。
リターゲティング広告の料金体系は、ディスプレイ広告と同じくクリック・インプレッション課金です。
ディスプレイ広告やリスティング広告の設定から、リターゲティング広告配信が可能なので、合わせて運用するとよいでしょう。
過去に自社サイトへアクセスしたユーザーは、購入を検討した経験や、情報に関心があった経験があり、顕在ニーズが高い傾向にあります。
顕在ユーザーに絞って広告を配信できるため、他のWeb広告と比較してコンバージョン率が高いのがメリット。
一方デメリットは、すでに興味・関心が薄れたユーザーに対しても表示されるため、「しつこい」「追いかけられている」という印象を与える可能性がある点です。
そのため、適切な配信回数を設定するなど、ユーザーのストレスになりにくい工夫は必要不可欠といえます。
記事広告
記事広告とは、Webメディアに依頼して、自社商品・サービスを紹介してもらう広告です。
「タイアップ広告」「PR記事」と呼ばれることもあります。
広告主ではなく、Webメディア側が第三者目線で記事を作成するため、ユーザーからの信頼感を得やすいのが特長。
また、「PR」「広告」という表記はつくものの、他の記事に溶け込む見た目で広告記事を表示できるため、ユーザーにストレスを与えにくいのもメリットです。
さらに、ユーザーの多いニュースサイトやメディアに掲載してもらえれば、自社の権威性やブランド力の認知につながります。
しかし、純広告やマス広告と同様に、記事制作費や取材費といった依頼料がかかる点は否めません。
また、SEO対策で上位表示しているWebメディアに依頼する場合は、記事広告をサイトにアップしてからユーザーに閲覧されるようになるまでに時間がかかります。
ニュースサイト・アプリに依頼する場合では、ユーザーに記事広告を読んでもらうために、掲載位置を優遇してもらうための別途料金がかかるケースも。
とはいえ、Web広告がユーザーに避けられやすい昨今でも、記事広告は自然なかたちでユーザーに広告を届けられる施策です。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、ブログやSNSを運営するアフィリエイターに、自社商品・サービスを宣伝してもらう成果報酬型の広告です。
ASP(アフィリエイト仲介プラットフォーム)に、広告主がアフィリエイト案件を掲載し、アフィリエイターがブログ・SNSにて紹介する仕組みになっています。
アフィリエイターが商品・サービスを宣伝した時点では料金が発生せず、購入・資料請求といったコンバージョンを達成した段階で報酬が発生します。
さらに、広告主側が報酬といった内容を自由に設定できるため、費用対効果が高いのがメリットです。
また、アフィリエイターのブログ・SNSを閲覧するユーザーは、商品・サービスを比較検討する購買層が多く、成果につながりやすい傾向にあります。
しかし、広告主側はアフィリエイターを選べないため、必ずしも閲覧ユーザーの多いアフィリエイターに掲載してもらえるとは限りません。
したがって、アフィリエイターの利益も考慮して、適切な報酬額を設定する工夫が必要です。
また、意図せず悪質なアフィリエイターに掲載された場合、自社のイメージが悪くなる可能性も否めません。
誇大広告として宣伝されていないか、良質なアフィリエイターかどうかなど、掲載先のチェックを行うリソースは確保しておきましょう。
動画広告
動画広告は、動画コンテンツで表示する広告全般のことを指します。
ディスプレイ広告でも動画で訴求するケースは多くありますが、近年ではYoutube広告が有名どころです。
Youtube広告の場合、広告が再生されるごとに料金が発生する仕組みになっています。
動画広告は、画像やテキストの広告に比べて、一つのコンテンツで伝えられる情報量が圧倒的に多いのが最大の特長。
自社のブランドストーリーや商品の使用感など、動画でしか訴求できない情報を入れることで、興味・関心の薄い潜在層の目も引きやすくなります。
しかし、動画制作は、画像・テキストよりも制作費用が高額になるのは言うまでもありません。
さらに、動画広告は視聴者を一定時間、拘束する側面があるので、コンテンツの質が悪いとユーザーのストレスになることも。
近年、Youtubeだけでなく、Tik Tokといった動画コンテンツが普及している傾向も注目しておきましょう。
Web広告のトレンドも、画像・テキストから動画による訴求にシフトしつつあるため、コストをかける価値は十分にあると言えます。
メール広告
メール広告とは、メールマガジンの一部に広告を掲載したり、全文が広告の内容で書かれたメールを配信するものです。
料金体系としては、配信数ごとに発生するものが一般的です。
メールマガジンには、テキスト形式とHTML形式があります。
テキストによって文章のみで訴求する場合は、他の広告よりも少ない工数で制作でき、急なキャンペーンやお知らせにも対応しやすいのがメリット。
HTML形式なら、画像や装飾によって、より多くの情報を盛り込み、視覚に働きかけることも可能です。
メールマガジンを利用するユーザーは、自ら配信を希望していることも多く、情報に対して能動的な傾向があります。
さらに、すでに商品・サービスを購入したことがある既存顧客に配信する場合は、ニーズが把握しやすいため、ターゲティングがしやすいのもポイントです。
音声広告
音声広告とは、インターネットラジオや音楽配信アプリなどで、コンテンツの間に流れる広告のことです。
近年、SpotifyやVoicyといった音声・音楽配信メディアの普及が進んでおり、今後市場が拡大すると予想されます。
音声広告の課金方式は、Youtube広告と同じく、再生回数で料金が発生する仕組みです。
音声・音楽配信メディアのユーザーは、端末を操作せずにコンテンツを聴くことも多いため、広告をスキップされにくい特長があります。
さらに、意外にもユーザーのストレスになりにくく、情報を最後までノンストレスで届けられる点も見逃せません。
しかし、音声メディア市場自体が成熟しておらず、他のWeb広告と比較してユーザー数が少ないのがデメリット。
ターゲットの母数が少ないため、効果が得られるかどうか、自社商品・サービスとの相性を精査する必要があります。
ですが、音声広告も、他のWeb広告と同様にターゲティングが可能です。
狙ったターゲットに、聴覚から多くの情報を伝えられるプロダクトは、注目しておいて損はないでしょう。
リワード広告
リワード広告とは、広告主が設定したコンバージョンを達成したユーザーに対して、報酬を支払う成果報酬型の広告です。
具体的なコンバージョン例としては、動画広告の閲覧やアンケート回答、アプリインストール、アプリ使用などが挙げられます。
漫画アプリを利用している際、次の話を読み進めるために、リワード広告を最後まで観てポイントを獲得した経験がある方も多いのではないでしょうか。
このように、リワード広告の報酬は必ずしも金銭である必要はなく、アプリで使えるポイントも該当します。
リワード広告のメリットは、ユーザーに報酬が入るのもあって、ユーザーがコンバージョンに達しやすい点です。
とはいえ、前提として、ユーザーは使用中の既存アプリに意識が向いているため、ほとんどのユーザーが離脱する傾向にあります。
また、既存アプリを使用する時間をリワード広告に拘束されるため、ユーザーがストレスを感じやすい側面も考慮しておきましょう。
ノンストレスで閲覧しやすい広告を制作する工夫や、ユーザーにアクションを求めすぎず、あくまでも認知促進を目的とするなど、注意が必要です。
SNS広告
SNS広告は、TwitterやInstagramなどのSNSで表示される広告のことで、クリック課金・配信数課金の料金体系となっています。
昨今、SNSは私たちの生活に欠かせないものとなりつつあり、多くのユーザーが利用しています。
そのため、SNSで集まるCookieの情報量は非常に多く、数あるWeb広告のなかでも高精度なターゲティングが可能な広告プロダクトです。
また、SNSで表示される広告は、通常の投稿に溶け込むように自然に配信されるため、ユーザーのストレスになりにくい点も注目したいポイント。
潜在ニーズを抱えるターゲットに対して、違和感のない広告を表示することで、成果につながりやすい効果的な運用が可能です。
注意しておきたいのは、SNSそれぞれのプラットフォームに特性があり、ユーザー層や効果的なアプローチ方法が異なる点です。
しかし裏を返せば、よりターゲットを絞り込みやすいということを意味するので、自社商材との相性を精査しやすいと言えるでしょう。
一方デメリットとしては、他のWeb広告と比較して、クリエイティブ制作の工数が多いことが挙げられます。
というのも、定期的に広告を変更しないと、ユーザーに高頻度で同じ投稿を表示してしまうため、ユーザーのストレスになりかねないのです。
SNS広告は、クリック単価が低く、他のWeb広告と比較しても低コストで運用できます。
しかし、多機能である分、運用の作業も比例して多様になることを考慮しておきましょう。
インフルエンサー広告
インフルエンサー広告とは、SNSで多くのフォロワーを持つインフルエンサーに、自社商材の紹介を依頼する広告手法を指します。
インフルエンサーが持つファンへの影響力は非常に大きく、購入につながる成果率が高いのが特長。
第三者目線でインフルエンサーがレビューをすることによって、フォロワーが自社商材への信用を感じやすい傾向があります。
そのため、インフルエンサー次第とも言えますが、高額なPR依頼料に見合った成果が得られるケースも少なくありません。
また、インフルエンサーが抱えているフォロワーは、性別や年齢層、趣味嗜好といった情報が分かりやすく、ターゲティングがしやすい点も注目すべきポイントです。
一方、デメリットは、インフルエンサーの選定が非常に難しいことと言えるでしょう。
ただフォロワーが多いインフルエンサーに依頼するだけでは、思うように成果が得られない場合も。
フォロワーとのコミュニケーションがしっかりと行われているか、過去の投稿内容に違和感は見られないかなど、「ファンがいるアカウントかどうか」に着目して選定するのが重要です。
どのWeb広告を導入すべき?自社に合わせた選び方

ここまでの解説で、多種多様なWeb広告それぞれの特徴が把握できたと思います。
いよいよ自社の施策にWeb広告を導入すると決まれば、次に考えるべきは「自社に合うWeb広告の選定」です。
ここでは、自社に適したWeb広告を選ぶ基準について解説します。
実際のWeb広告運用を行う前に、できるだけ効果的なプロダクトを精査して選定しましょう。
Web広告を導入する目的で選ぶ
Web広告運用はさまざまな種類がありますが、集客施策に効果的なもの、リピーター獲得施策に効果的なものなど、それぞれ役割が異なります。
まずは、「新規顧客を獲得したい」「リピーターを増やしたい」「ブランド力を認知させたい」といった、自社の目的を明確にしてみましょう。
例えば、新規顧客獲得が目的であれば、潜在層や顕在層に効果的なSNS広告やディスプレイ広告、リスティング広告がおすすめです。
また、リピーター獲得ならメール広告やリターゲティング広告、ブランド力アピールなら純広告や記事広告といったように選ぶのもよいでしょう。
自社のマーケティングですでに成果がある施策と、弱みになっている施策を可視化することで、Web広告を導入すべき施策が明確になります。
ターゲット層や自社商材との相性で選ぶ
自社商材と広告プロダクトとの相性は、「ターゲット層」と「訴求するコンテンツの形式」で見極めることができます。
まずは、自社商材のターゲット層を明確にしてみましょう。
SNS広告を例に挙げると、20〜30代の若い女性であればInstagram広告、40〜50代の中年男性であればFacebook広告がターゲットに合うプロダクトと言えます。
また、画像・テキスト・動画・音声、どのコンテンツ形式で訴求するかを精査するのも重要な要素のひとつ。
例えば、商品の使用感やブランドストーリーといった、情報量の多いコンテンツを短い時間で訴求するのであれば、動画広告がおすすめです。
また、購入にいたるまでに、自社商材に関連する情報を提供して顧客を育成する必要があれば、リスティング広告を選ぶとよいでしょう。
このように、ターゲット層とコンテンツ形式を基準として、相性のよい広告プロダクトを絞り込んでいきましょう。
費用対効果を意識して選ぶ
最後に、Web広告を選ぶ基準として、予算の範囲で効果が得られるプロダクトを精査するのも重要。
とはいえ、単純に単価の安いプロダクトだけに絞るのは得策ではありません。
費用対効果を高めるWeb広告プロダクトの運用で、意識するのは以下の3つです。
- 配信回数、配信ごとの単価
- ターゲット層
- クリエイティブ制作の工数、費用
例えば、クリック単価の低いSNS広告の割合を増やし、リスティング広告では競合の少ないニッチなキーワードに絞って出稿する方法はいかがでしょう。
SNS広告で認知を促し、潜在層の母数を担保しながら、成果率の高いリスティング広告で顕在層ユーザーを獲得でき、コストも抑えられます。
このように、Web広告プロダクト同士の相性も考慮して、戦略的に組み合わせるのがおすすめです。
Web広告運用のインハウス化なら「デジプロ」
弊社が運営する「デジプロ」は、Web広告運用に特化したWebマーケティングスクールです。
個人向けだけでなく、企業のWeb広告運用におけるインハウス化もサポートしており、多くの卒業生がWeb広告担当者として成果を上げています。
Web広告プロダクトを網羅し実践で通用する人材へ
デジプロでは、多様なWeb広告プロダクトを網羅し、実践の運用まで学べるのが最大の特長。
はじめにWeb広告の基礎を固め、各種プロダクト運用への応用知識をインプットし、実際に広告運用を体験してアウトプットできるカリキュラムが魅力です。
Web広告運用は、知識も重要ですが、なによりも実践経験がものを言う仕事です。
自社でWeb広告運用を本格的に導入する前に、実践を経た即戦力人材を育成できていれば、より短期間で成果を得られるはずです。
講師は現役トップマーケターで構成
デジプロに在籍する講師は、GMOグループやサイバーエージェントなど、業界最大手のWeb広告企業で活躍する現役マーケターです。
Web広告運用で、多くのクライアントの利益を向上させてきたトップ講師が、自社の広告運用インハウス化を徹底サポートします。
オンラインでも通学でも学べる受講形式
デジプロでは、生徒の多様なニーズに対応すべく、オンライン受講プラン・通学プランの2種類をご用意。
既存業務と並行しながら学びたい担当者、また講師から直接受講して学びたい担当者など、自社のリソースに合わせて学ぶ環境を選択できます。
インハウス運用実績も豊富
デジプロでは、卒業後にインハウス運用を成功させた生徒を多数輩出しています。
マーケティング担当者や経営者など、多くの卒業生から、自社のマーケティング戦略を改善できたとの声を多数いただいています。
インハウス運用でデジプロを受講した卒業生へのインタビューは、こちらをご覧ください。