Webマーケティングをしていく上で避けては通れない”タグマネージャー”。
Web広告運用でも、しっかり理解しておかないと広告効果を計測できなかったり、誤った計測をしてしまう恐れがあります。
今回は、cookieやタグなどといったWebの基礎用語から、タグマネージャーについて解説していきます。
目次
Cookieとは?
Cookieとは、サイトを訪問したユーザーの情報を保存する仕組み・データのことを言います。
例えば、Twitterを初めて使ったとき、パスワードやメールアドレスなどのログイン情報を入力します。
しかしながら、その後に再度Twitterを訪れると、ログイン情報を入力せずにログインをすることができますよね。
これはCookieの機能のおかげで、ログイン情報が保管されているためです。
この仕組みを利用して、様々なことが可能になります。
Cookieは”タグ”から生まれる
Cookieは、ただサイトにアクセスすれば作られるわけではありません。
サイト内に「タグ」を設置しておくと、作動し、Cookieを発行します。使用しているPCやスマホなどのデバイスに保存されます。
そもそもタグとは?
タグとはウェブサイトを構成している”指示”のことです。
ウェブサイト上ではテキストや画像、動画など様々なものが表示されますが、これらは「画像をこの場所で表示してください」「テキストをこのサイズ・色で表示してください」といった”指示”が書かれたファイルがウェブサイトに用意してあるためです。
この”指示”のことを「タグ」といいます。
広告におけるタグは、大きく2つ
Cookieがあることでサイトに訪問したかどうか判別することができるので、広告配信においては、リターゲティング(サイトを1度訪問したユーザーへ広告を出すこと)をすることができます。
リターゲティングは、Web広告の中でも最も効果が良い手法となります。
また、どのページに来たかを判別できるので、コンバージョンの計測ができます。これにより、商品を購入した人は除外して広告を配信したり、別商品の広告を配信することができます。
広告分析・運用においては、上記の「リターゲティングするためのタグ」と「コンバージョンを計測するためのタグ」の2つを覚える必要があります。
リターゲティングタグとは?
リターゲティングタグはサイトに訪問したユーザーにCookieを付与して、サイト訪問済みであることを識別します。
基本的にはウェブサイトの各ページに設置し、リターゲティング配信で活用します。
コンバージョンタグとは?
コンバージョンタグは、コンバージョンページ、つまり商品購入後などに表示されるサンクスページに設置することで、コンバージョンの計測を可能にします。
タグが増える際の課題
広告効果測定のためには外せないタグですが、広告を配信する媒体が増えるたびにリターゲティングタグやコンバージョンタグの設置数も倍々で増えてきます。
その際にいくつかの課題が出てきます。
①サイトの読み込み速度が遅くなる
例えば、Google広告、Yahoo広告、Facebook広告、Twitter広告など、広告配信の媒体が増えると、それぞれの媒体でタグを設定しなければならないため、設定した分だけサイトの読み込み速度が遅くなる可能性があります
②タグの管理が非常に面倒
それぞれの媒体のページにタグを設置していくので、どのページにどのタグを設置したのかを管理するのは本当に面倒な作業です。
③タグの設置に時間がかかる
広告を配信する媒体が増えたり、Webサイトのページを新しく作るたびに、それぞれにタグを設置する必要があります。
タグの管理はタグマネージャーを使う
タグマネージャーを使うことで、これらのタグをまとめて管理することができます。
タグマネージャーとは?
タグマネージャーとは、その名の通りタグを管理するツールです。
Webサイトには、タグマネージャーのタグを設置するだけ。
タグマネージャー上で各広告配信媒体のタグを紐づけます。
そのため、タグマネージャー内には、Google広告のリターゲティングタグやコンバージョンタグなど様々なタグを登録して、それぞれのページに紐づけて管理することができます。
タグマネージャーを導入するメリット
①読み込み速度の改善
サイトに設置するタグがタグマネージャーのタグだけでよいので、サイトの読み込み速度が改善します。
②タグの管理が簡単
各サイトにどのタグが紐づいているのかが分かりやすいので、管理も容易になります。
③タグを設置する時間が短縮
タグマネージャーで登録しているタグを設置するだけなので、設置工数が改善します。
タグマネージャーは2種類
タグマネージャーの代表的なツールとしては、Googleが提供している「Googleタグマネージャー(GTM)」、Yahoo!Japanが提供している「Yahooタグマネージャー(YTM)」の2つになります。
Googleタグマネージャーとは?
Googleタグマネージャー
Googleタグマネージャ(GTM)は、Googleが提供するツールです。
様々なタグを、コード編集なしで一元管理できます。無料で提供されており、誰でも使える所が特徴です。
使い方は、Googleタグマネージャのタグをページに設置し、管理画面にGoogleアナリティクスやGoogle広告などのタグを登録するだけ。
コード(HTML)の変更を行わずとも、管理画面内でタグの変更や更新などが可能なため、開発担当者などへ連絡せずとも運用担当者が自分で管理することができます。
UI/UXに非常に優れ、Googleアカウントを持っていれば誰でも簡単に使用できます。
Yahoo!タグマネージャーとは?
Yahoo!タグマネージャー(YTM)は、 Yahoo!Japanが提供するサービスです。
Googleタグマネージャーと同じく、コード編集なしでタグを一元管理できるタグマネジメントサービスとなります。
国内外200種類以上のタグに対応しており、Yahoo!広告を利用していればサポートサービスを受けることができます。
使い方は、Yahoo!広告の管理画面の、運用サポートツールタブへとアクセス。 Yahoo!タグマネージャのタグをページに設置し、管理画面にタグを登録するだけで使用可能です。
参考:Yahoo!タグマネージャー
https://marketing.yahoo.co.jp/service/tagmanager/feature/
タグマネージャーは広告運用の基本
本記事では、cookieやタグなどの基礎用語からタグマネージャーについて解説しました。
具体的なタグマネージャーの導入方法については別記事で解説してまいります。