Web広告運用において代表的プロダクトである「リスティング広告」。
今回は、リスティング広告の重要な機能である「広告表示オプション」の概要と各表示オプションの特徴を解説します。
「広告表示オプションの種類を知りたい」
「広告表示オプションを設定しているけど、いまいち使い方が分かっていない」
このように、広告表示オプションに関して、悩まれている人も多いのではないでしょうか。
広告表示オプションは、使い方によって、ユーザーからのクリック率をあげコンバージョン率を高めたり、商品の売上を増やしたりするのに効果的です。
しかし、表示される条件などもあり、正しく理解しておかないと思ったような成果につながりません。
そこで今回は、リスティング広告運用で重要な広告表示オプションに関して、詳しく解説します。
最後まで目を通してもらえると、各広告表示オプションの内容を理解でき、実際の仕事に活かしてもらえるでしょう。
目次
リスティング広告の広告表示オプションとは?
広告表示オプションは、リスティング広告内で本文とは別に追加するテキストや電話番号、サイトリンクなどの、追加情報を掲載できる機能のことです。
下の広告内で、赤枠で囲っている電話番号や会社概要の部分が広告表示オプションを使って掲載された内容です。
Google 広告では約10種類、Yahoo!広告では、約4種類の広告表示オプションがあり、取り扱う商品やサービスによって適したオプションが異なります。
例えば、整骨院の広告で広告表示オプションを利用するとなると、地元の人が来店しやすいように電話番号表示や住所表示が適しているでしょう。
このように広告表示オプションを設定することで、掲載情報の具体性と視認性が上がることにより、クリック率が高まり広告効果の向上が見込めます。
広告表示オプションは、設定したからといって必ず表示されるわけではなく条件もありますが、追加料金などは発生しないのでメリットも大きいです。
次章で、広告表示オプションを導入する具体的なメリットを解説します。
リスティング広告の広告表示オプションを導入するメリット
広告表示オプションを活用することで、広告を閲覧したユーザーにクリックを促すだけではなく、ユーザーにとって有益な情報取得につながり、具体的なアクションを促せます。
その結果、コンバージョン率をアップさせることも可能。
例えば、検索広告に連動して商品価格を表示させることで、ユーザーはページに飛ばなくても具体的な情報を手に入れられます。
このように具体的な情報があることで、ユーザーは実際に購入するイメージやサービスを利用するイメージが湧くなどコンバージョンに至りやすいです。
また文章だけでは説明が難しいお悩み相談のようなサービスでは、検索広告のなかに電話番号を掲載することで、コンバージョン率向上に貢献できるでしょう。
例えば、以下は「肩こり」で検索をしてみたものですが、電話番号が掲載されていますね。
また、住所や営業時間が記載されていると、ユーザーからすると分かりやすいです。
広告表示オプションの手動と自動の違いについて
広告表示オプションには、手動と自動があります。
手動 | 広告オプションの内容を手動で設定し表示。 |
自動 | 広告オプションの内容をGoogleが自動で設定し表示します。自動化に対応しているのはGoogleのみ。 |
広告表示オプションのなかで自動化に対応しているのは、以下の内容です。
- 動的サイトリンク表示オプション
- 動的構造化スニペット表示オプション
- 住所表示オプション(自動)とアフィリエイト住所表示オプション
- 販売者評価表示オプション
- 動的コールアウト表示オプション
次章でGoogleとYahoo!の違いを紹介するので、確認してみてください。
参考:広告表示オプション(自動)について|Google 広告 ヘルプ
広告表示オプションのGoogleとYahoo!の違い
Web広告を扱う際にほとんどの人はGoogleかYhaoo!を使いますが、それぞれで設定できる広告表示オプションに違いがあります。
Googleのほうが使えるオプションの種類が多く幅も広い傾向です。
GoogleとYahoo!では、似たようなオプションでも名前が異なるので注意が必要です。
そこで、以下の表でそれぞれの広告表示オプションの類似内容を隣同士にしてまとめてみたので、参考にしてみてください。
Yahoo! | |
住所表示オプション | – |
アフィリエイト住所表示オプション | – |
コールアウト表示オプション | テキスト補足オプション |
サイトリンク表示オプション | クイックリンクオプション |
構造化スニペット表示オプション | カテゴリ補足オプション |
画像表示オプション | – |
価格表示オプション | – |
アプリリンク表示オプション | – |
プロモーション表示オプション | – |
電話番号表示オプション | 電話番号オプション |
Googleの広告オプションが10個に対して、Yahoo!の広告オプションが4個です。
広告表示オプションをしっかり活用して、コンバージョンにつなげたいと考えている人には、Googleの広告表示オプションをおすすめします。
Google 広告で利用可能な広告表示オプションと特徴
ここからは、Google 広告で利用できる広告表示オプションを詳しく紹介します。
住所表示オプション
住所表示オプションは、会社や店舗の所在地を表示できるオプションです。
ユーザーが住所をクリックすることで、詳細地図が表示されます。
また住所をみたユーザーが連絡をできるように、電話番号を追加することも可能。
住所表示オプションを導入することで、ユーザーは現在地との距離を把握でき来店しやすくなります。
来店へと促すことができると、コンバージョン率だけではなく売上向上にもつながるでしょう。
注意点として、住所表示オプションを利用するには、Google マイビジネスとGoogle アドセンスの連携をする必要があります。
参考:住所表示オプションについて|Google 広告 ヘルプ
アフィリエイト住所表示オプション
アフィリエイト住所表示オプションは、複数の店舗に自社商品を販売している場合に活用できるオプションで、商品を取り扱う最寄りのお店をお知らせすることが可能です。
商品のことを調べたユーザーにも、小売チェーンにもメリットがあるオプションです。
またスマートフォンやタブレットなどの端末では、最寄りの店舗までの経路が表示されます。
参考:アフィリエイト住所表示オプション|Google 広告 ヘルプ
コールアウト表示オプション
コールアウト表示オプションでは、ほかにはない自社商品の特徴や情報を表示可能です。
例えば、以下のような内容です。
- 24時間対応カスタマーサービス
- 送料無料
- 期間限定特典あり など
広告の文面に入りきらなかった内容を掲載することで、情報の補完に役立ちます。
また、広告をみたユーザーからすると、ほかの店舗や会社と簡単に比較できるので、条件にあったユーザーのコンバージョンを取りやすいでしょう。
参考:コールアウト表示オプション|Google 広告 ヘルプ
サイトリンク表示オプション
サイトリンクオプションは、広告として表示しているメインのサイトリンクとは別に、広告文の下部に追加でリンクを貼れるオプションです。
ユーザーに対して訴求力を向上し、ユーザーが検索する手間を省くことが可能。
その結果、コンバージョン率アップにつなげられます。
参考:サイトリンク表示オプション|Google 広告 ヘルプ
構造化スニペット表示オプション
構造化スニペット表示オプションは、メインとなる広告文の下に、商品やサービスの細かい内容を説明できるオプションです。
コールアウト表示オプションと似ていますが、構造化スニペットでは「ヘッダー」がある点が異なります。
こちらのように、「ヘッダー」でサービスや商品と記載し、その後に説明を加えます。
複数カテゴリの商品やサービスを扱っている会社や個人が、構造化スニペットを活用することで、商品やサービスの種類を効果的に説明可能です。
参考:構造化スニペット表示オプション|Google 広告 ヘルプ
画像表示オプション
画像表示オプションは、メインとなる広告文に関連した画像を掲載できる機能です。
画像を掲載することで、ユーザーに対して視覚的に訴えることができ、広告のクリックや商品の購入の助けになります。
ショップや宿泊施設などで役立てられるでしょう。
価格表示オプション
価格表示オプションは、名前の通り、広告の下部に商品やサービスの価格情報を掲載できる機能です。
商品・サービスの詳細も合わせて掲載できるので、ユーザーが関心を持つ商品ページに直接進んでもらうことが可能。
その結果、コンバージョン率向上につながります。
アプリリンク表示オプション
アプリリンク表示オプションは、広告のサイトリンクとは別に、アプリのダウンロードページを表示できるオプションです。
端末によって、Apple StoreかGoogle Playのどちらかが表示されます。
アプリを提供している会社は、アプリリンク表示オプションを活用することで、アプリダウンロード数の増加につながります。
参考:アプリリンク表示オプション|Google 広告 ヘルプ
プロモーション表示オプション
プロモーション表示オプションは、広告リンクの下に、会社の定期イベントや季節の行事、商品・サービスの値引き情報などを表示させる機能です。
この表示オプションを活用することで、見込み顧客に対して効果的に商品情報を訴求でき、売上拡大に貢献できるでしょう。
プロモーション表示オプションでは、掲載する時間帯や曜日を細かく設定することも可能。
参考:プロモーション表示オプション|Google 広告 ヘルプ
電話番号表示オプション
電話番号表示オプションでは、その名の通り、電話番号を掲載できる機能です。
スマートフォンで広告を閲覧したら、電話番号をクリックできるようになっており、いつでも電話をかけることが可能です。
またこのオプションを設定しておくと、広告からの電話回数や発信者の市外局番などの情報を確認できます。
参考:広告経由の通話数を計測する|Google 広告 ヘルプ
Yahoo!広告で利用可能な広告表示オプションと特徴
次に紹介するのは、Yahoo!広告で利用できる広告表示オプションです。
クイックリンクオプション
クイックリンクオプションは、メインとなる広告のサイトリンクとは別にサイトリンクを表示できる機能です。
最大で6個までクイックリンクを貼り付けられるので、サイトのトップページ以外の需要のあるページを表示することでコンバージョン率も上がります。
電話番号オプション
電話番号オプションは、広告内に電話番号を掲載して、クリックして通話できるようにする機能です。
電話からの問い合わせや申し込みの増加が期待できるでしょう。
参考:広告表示オプションの作成(電話番号オプション)|Yahoo!広告ヘルプ
テキスト補足オプション
テキスト補足オプションでは、メインとなる広告下に、商品やサービスの補足情報を記載できる機能です。
情報を補うことで、広告のクリック率を増加させられるでしょう。
また掲載期間を設定できるので、曜日や月によって内容を変更することも可能。
参考:広告表示オプションの作成(テキスト補足オプション)|Yahoo!広告ヘルプ
カテゴリ補足オプション
カテゴリ補足オプションでは、広告下にカテゴリと補足内容に分けて、情報を追加できる機能です。
カテゴリの内容を明確にするので、よりターゲットを絞ってコンバージョン率を上げることが可能。
参考:広告表示オプションの作成(カテゴリ補足オプション)|Yahoo!広告ヘルプ
リスティング広告の広告表示オプションが表示される条件について
広告表示オプションを設定しても表示されず悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
表示される条件を理解しておかないと二度手間になってしまうので、ここでGoogleとYahoo!それぞれの条件を確認してみましょう。
Google 広告
Googel 広告で広告表示オプションが表示される条件は、主に以下の3つが関係します。
- 広告ランク
- 広告の掲載順位
- ほかの広告表示オプションとの関係
広告ランクとは、広告の掲載順位や掲載の有無を決める際に使用される数値のことです。
広告ランクが一定以上でないと、広告表示オプションは表示されない仕組みになっています。
広告ランクを上げるには、入札単価をあげたり、広告品質の改善をしたりする必要があります。
また広告ランクと同じで、広告の掲載順位が低いと広告表示オプションが掲載されません。
Google 広告での広告表示オプションが表示されず悩んでいる方は、まずは広告掲載順位や広告ランクの改善から取り組んでみるといいでしょう。
参考:広告表示オプションの表示条件|Google 広告 ヘルプ
Yahoo!広告
Yahoo!広告で、広告表示オプションが表示される条件は、主に以下の2つです。
- 広告の品質
- 掲載順位
Yahoo!は、広告が掲載されると「広告オークション」が開催され「オークションランク」が算出されます。
算出されたオークションランクが、広告の掲載順位に影響しているので、順位の改善には、オークションランク値を上げる必要があります。
具体的にオークションランクを改善するには、「広告入札価格を上げること」「広告の品質を改善すること」が重要です。
一朝一夕で簡単に改善できるものではないので、広告運用と同じでPDCAサイクルを回しながら、品質と順位を改善する必要があるでしょう。
リスティング広告の基礎から実践的スキルまで習得するならデジプロ
「広告表示オプションの概要は分かったけど、実際に活用する場面をもっと勉強したい」
このように思われた人におすすめしたいのが、Web広告に特化したマーケティングスクールのデジプロです。
Web広告に関して、基礎から実践的な内容まで体系的に学びたい人におすすめできるため、ぜひ以下で紹介している特徴を確認してみてください。
広告運用の基礎だけでなく実践的スキルまでサポート
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Web広告は、知識をインプットするだけでは不十分で、実際に現場でアウトプットすることに意味があります。
ですので、デジプロでは広告運用の基礎内容だけではなく、実務で使えるスキルが身につくようにカリキュラムを組んでいます。
もちろん、GoogleとYahoo!それぞれの広告表示オプションの種類や作成方法を学んでいただけます。
Web広告プロダクトを網羅しているため即戦力人材も視野に
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具体的には、このような広告プロダクトを学べます。
- リスティング広告
- Google 広告
- Yahoo 広告
- Facebook 広告
- Twitter 広告
- ディスプレイ広告
それぞれの広告プロダクトを基礎から応用まで、実践フローにもとづいて学習でき、データ解析や運用方法までもしっかり習得できます。
Web広告に関して、「知っている」レベルではなく、「運用できる」レベルの内容を学べます。
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