目次
リスティング広告の運用代理店の4つの種類
リスティング広告の運用代理店には、4つの種類があります。
総合広告代理店、フリーランス、広告専業代理店、広告制作会社です。それぞれどう違うのか、特徴を見てみましょう。
総合広告代理店
総合広告代理店は、すべての媒体にわたってすべての広告作業を行う代理店です。企画から制作まで全般を請け負うため、Web上のリスティング広告もその中の業務に含まれます。
総合広告代理店は、実績も豊富で、このような業界にはこのような広告が有効であるという情報やノウハウも持ち合わせているため、クライアントに適切なアドバイスをすることが可能です。
フリーランス
フリーランスでリスティング広告の運用をしている人もいます。フリーランスに依頼するメリットは、広告代理店よりもコストが抑えられること、必要なときだけ依頼できること、小さな案件についての相談もしやすいこと、スピード感があることなどです。
メリットも多いため、最近はフリーランスにリスティング広告の運用依頼をする企業も増えています。
メディアレップや広告専業代理店
メディアレップは、簡単に言うと、インターネット広告専門の代理店のことです。広告媒体が持っている広告枠を管理し、その広告枠をクライアントや広告代理店などに販売します。
Webサイトやメールマガジンの運営会社は、広告枠に広告を掲載するクライアントを自ら探す必要がありましたが、メディアレップがその作業を代行してくれます。
広告専業代理店は総合広告代理店とは違い、取り扱う広告媒体を特定のものに限っている代理店です。たとえば、新聞広告や交通広告などがあります。
広告制作会社
広告制作会社では、主に広告のデザイン・コピーなどの企画・作成をしています。広告媒体の獲得や選定にはかかわっていません。リスティング広告でも、どのような広告を作るかということが主な業務であり、掲載Webサイトについては関与しないということです。
良いリスティング広告の運用代理店の18個の選び方
リスティング広告の運用代理店にはいくつかの種類がありますが、その中から具体的に選ぶ場合は、どのようなポイントを重視すればいいでしょうか。
ここでは、良いリスティング広告の運用代理店の選び方を18の視点から解説します。こちらを参考にして、自社に合う運用代理店を見つけてください。
リスティング広告の運用ノウハウを発信しているかどうか
リスティング広告の運用代理店の多くが自社サイトのブログなどで、運用ノウハウを発信しています。
そのブログを更新し、最新情報を伝えているかもチェックポイントです。情報を発信し、更新しているということは、運用担当者がそれだけ熱心だということの表れでしょう。したがって、ある程度の信頼がおける運用代理店ということになります。
Yahoo!広告運用認定パートナーのランクの高さ
Yahoo!広告運用認定パートナーとは、Yahoo!が公式に認めた正規のリスティング広告運用代理店ということです。評価は5段階で行われ、星の数が多いほど拡販実績や知識が優れているということになります。
Yahoo!広告運用認定パートナーについての詳細は、Yahoo!JAPANマーケティングソリューションの公式ホームページから確認が可能です。
社員の定着率や年収の高さ
運用代理店の社員の定着率や年収の高さも調べておきたいところです。年収が高く、定着率がいいということは、社員がリスティング広告運用を楽しんでいるということになるため、いい成果も上げやすいでしょう。
調べる方法ですが、転職サイトに掲載されている年収条件や退職者の口コミサイトが参考になります。これで社員のモチベーションの高さが測れるでしょう。
業界に対する知識の豊富さ
リスティング広告の運用代理店の方が各業界についての知識を豊富に持っているとは限りません。もちろん精通した人もいますが、この辺も選び方の大事なポイントです。
運用担当者には、これまでに経験した分野や得意分野があります。また、自社と同じ業界のリスティング広告運用をしたことがある人もいるでしょう。
そのような各業界やビジネスに詳しい担当者と縁ができると、成果が出るまでのスピードも速まります。分業型か専業型かどうか
リスティング広告の運用代理店の運用体制は、大きく分けて2種類あります。
分業型と専業型です。分業型は、文字通り作業が分業になっているタイプです。広告運用、レポート作成、コミュニケーションやプランニングなどを別々の担当者が担当します。分業型は、毎日レポートや報告が欲しいなど多くの作業を依頼する場合に適したタイプです。
専業型は上記の作業を1人の担当者がすべて行います。こちらは、スピーディーに成果を出してほしいと思っているクライアントにおすすめです。
担当者の対応が手厚いか
運用担当者1人あたりにつき、どのくらいのクライアント数を担当するのかで、どの程度手厚い対応をしてもらえるのかも決まってきます。あまり多くのクライアントを相手にしたのでは、業務が逼迫し、十分な運用ができなくなります。
1人あたり5社程度が限界でしょう。5社以下のクライアントを相手にしている人であれば、業務を丁寧に行ってくれる可能性が高いです。
契約期間の長さ
契約期間の長さも、リスティング広告の運用代理店を選ぶ場合の重要ポイントになります。多くの場合、運用代理店側は6か月から1年程度の契約期間を提案してきますが、クライアントとしては短めの契約期間にしたいところです。
というのも、リスティング広告運用がうまくいかない場合、契約期間が短い方が損失を最小限でとどめられるからです。中には、契約期間の途中解約ができないよう縛りを設ける運用会社もありますが、あまり長期間の縛りがある契約は結ばない方が得策でしょう。
広告の手数料はマージン制か固定手数料か
リスティング広告の運用にかかった手数料の支払い方法はいくつかあります。
代表的なものがマージン制と固定手数料です。マージン制では、広告費にかかった費用に対して一定の割合の手数料を運用代理店に支払います。相場は20%という数値になっていますが、30%に設定している会社もあります。また、マージン制では内掛けと外掛けの違いがあるため、事前に確認しておきましょう。
固定手数料は広告費の変動に関係なく、あらかじめ決められた手数料を支払う制度です。ただ、広告費ごとに区分けされているため、実際には広告費が上がると、手数料額も増えます。額としては、五~二十万円程度が多いです。
中途解約ができるかどうか
運用代理店との契約では、最低契約期間が定められている場合があり、その場合はその期間に中途解約できないのが普通です。この期間が長いと、運用効果が十分に上がらないときには無駄な費用がかさんでいくことにもなります。
したがって、最低契約期間がどれくらいか、中途解約ができるのか、をチェックしておく必要もあるでしょう。また、中途解約時に違約金が発生するのか、発生するとしたらいくらくらいになるのか、も確認しておくことが大切です。
自社に合う最低出稿金額かどうか
リスティング広告の運用代理店によっては、「最低〇〇円以上いただかないと、受け付けません」としているところがあります。これが最低出稿金額です。最低出稿金額は、代理店側の都合によるもので、採算を合わすために提示されます。
ただ、あまりに高い最低出稿金額を設定している運用代理店には依頼しにくいでしょうから、自社の予算に合うところを選びましょう。掲載開始までの初期費用の有無
運用代理店によっては、リスティング広告掲載開始までの初期費用を設定しているところもあります。初期費用は、提案やアカウント設計、入稿作業に対してかかる費用として取られる場合が多いです。
月額手数料が安い運用代理店でも、初期費用の方がかなり高いという場合もあるため、依頼する場合は料金体系の確認が必要でしょう。
広告費の売り掛けができるかどうか
リスティング広告の運用代理店の多くでは、広告費の売り掛けができるようになっています。ただ、フリーランスや起業間もない代理店に依頼する場合は、代金立て替えに必要なキャッシュを準備できないケースも多く、売り掛けに応じてくれない場合もあるでしょう。
リスティング広告のアカウントを開示してもらえるか
運用代理店の中には、広告アカウントの開示を行わないところもあります。理由は、自社のノウハウの流出を恐れるためです。
しかし、運用代理店はクライアントのお金を預かって運用しているのですから、クライアントとしてはアカウントの中身も覗きたくなるでしょう。
そこで、前もって「アカウントの開示をしてもらえるか?」「できない場合は、どのように運用状況を確認すればいいのか?」などについて尋ねておくといいでしょう。レポーティングの内容や打ち合わせの頻度は満足いくものか
運用会社のレポーティングの内容や打ち合わせの場は、リスティング広告を設定した後の状況変化などを知る大切な機会です。
そのため、少なくとも月1回くらいは報告をしてくれる運用代理店を選びたいところです。予算額が少ないと、運用代理店がレポーティングなどの報告をしてくれない場合もあります。また、メールやSkypeだけによるコミュニケーションという場合もあるでしょう。
しかし、そういう状況だと、十分な状況把握ができないこともありますから、できるだけ定期的に対面でレポーティングや打ち合わせをしてくれるところを選ぶ必要があります。
公式ホームページに実績や事例が掲載されているか
リスティング広告の運用をするうえで、業界、商品、サービスに関する知識は欠かせません。これらの知識を得るには、実際にこの分野のリスティング広告を運用した経験が重要になってきます。
つまり実績です。
実績を多く積み、取扱事例が豊富な運用会社ならば、依頼もしやすくなるでしょう。この点については、公式ホームページで確認しておくといいでしょう。
ランディングページなども扱っているか
ランディングページとは、ユーザーが広告をクリックしたときに最初にアクセスするページのことです。このページで、ユーザーのアクションを促し、商品購入や資料請求に繋げていくことになります。
つまり、ランディングページはリスティング広告が成功するかどうかのカギを握っているページです。
そのため、運用代理店を探す場合は、ランディングページのノウハウも扱っている会社かどうかもチェックしておくといいでしょう。サービスレベルが決められているか
リスティング広告の運用代理店のサービスレベルもチェックしておきたいところです。サービスレベルとは、手数料に対してどこまでのサービスを提供するかを示したものです。
サービスレベルが明確であると、業務や責任の範囲がはっきりし、後々のトラブルも回避しやすくなります。これは、クライアントにとっても運用代理店側にとっても助かる点です。
運用担当者と直接会って打ち合わせできるか
運用代理店によっては、営業担当と運用担当とを分けている場合があります。
この場合、営業担当だけでなく、運用担当者にも直接会って打ち合わせができるかも確認しておきましょう。実際のリスティング広告運用を担当するのは営業担当ではなく、運用担当者です。したがって、運用担当者との直接打ち合わせは非常に重要な機会となるでしょう。
リスティング広告の運用代理店を利用した際にかかる費用相場
リスティング広告の運用代理店を利用した場合にかかる費用相場とその費用に応じたおすすめの支払い方を見てみましょう。手数料負担をできるだけ抑えるためにも、次の記事を参考にしてみてください。
予算が数十万円までなら固定料金制か手数料固定のテーブル制がおすすめ
広告予算が数十万円までの場合は、固定料金制や手数料固定のテーブル制がおすすめです。固定料金制では、広告費に限らず手数料が一定で、数万円から二十万円程度で請け負ってもらえます。予算がある場合は、決まった金額で請け負ってもらった方が計算もしやすいです。
一方、テーブル制では、「十万円までの広告費の場合は三万円」「二十万円までの広告費の場合は五告費用に応じて段階的に手数料額が変動します。こちらも予算が決まっていれば、先に金額が分かるため安心です。
予算が数十万円~数百万円規模なら料率制がおすすめ
広告予算が数十万~数百万円規模になると、今度は料率制がおすすめになってきます。料率制では、広告費に応じて設定された割合で手数料額が決まります。大体20%という数値に設定しているところが多いです。
広告予算が数十万~数百万円の場合、料率制を選択した方が他の制度よりも手数料額が安くなる場合があります。予算が数百万円以上なら広告費によって手数料変動のテーブル制か固定金額制がおすすめ
広告予算を数百万円以上かける企業もあるでしょう。
この場合は、料率制だと手数料額もかなり増えるため、手数料変動のテーブル制か固定金額制がおすすめです。こちらを使用すれば、比較的手数料負担を抑えられるでしょう。
リスティング広告の運用代理店を利用するメリット
リスティング広告の運用代理店を利用するメリットは以下のようなものです。まず、初期設定や運用管理をすべて任せることができます。自社でこれらのことをやるとなると大変ですが、外注すれば、自分たちは他の業務に集中できるでしょう。
次に、リスティング広告における最新のトレンドや情報が集まってきます。運用会社は媒体担当者と情報交換を行っているため、情報収集がしやすいです。
リスティング広告の運用代理店を利用するデメリット
リスティング広告の運用代理店を利用するデメリットは、まず手数料がかかることです。社内で行う業務が減るのはいいですが、人に頼む以上お金がかかるのは当然です。
次にすべての業務を任せてしまうため、自社内にノウハウが蓄積できません。今後も運用を続けていく場合、ある程度ノウハウを知っている方がいいです。
また、成果が出ない場合もあります。多額の費用をかけても、リスティング広告の効果が出ずに、集客に繋がらないということもありえるでしょう。
リスティング広告の運用は自社に合った代理店を選ぼう
リスティング広告の運用を自社内でやることに限界を感じた場合に、運用代理店への依頼を考えることもあるでしょう。しかし、いろいろな代理店があるため、選択に迷うことも少なくありません。
この記事の情報を参考にしながら、自社に合った代理店を選ぶようにしましょう。