トピックターゲティングとは?仕組みや効果を高めるポイント
トピックターゲティングとは、配信する広告の内容と関連するWebサイトやモバイルアプリに広告を配信することができるターゲティング手法です。広告配信プラットフォームが用意したトピックやカテゴリの中から広告にマッチするものを選択し、そのトピックに当てはまるWebサイトやモバイルアプリに自動的に広告が配信されます。
- トピックターゲティングとは
- コンテンツ・プレースメントターゲティングの違い
- トピックターゲティングのメリット
- トピックターゲティングのデメリット
- トピックターゲティングのベストプラクティス
- まとめ
トピックターゲティングとは、配信する広告の内容と関連するWebサイトやモバイルアプリに広告を配信することができるターゲティング手法です。
ほかのターゲティング手法と比べて、最も広い範囲に広告を配信することができます。
一方、リーチが広すぎるために気を付けなければいけない注意点もあります。
この記事では、トピックターゲティングの基本的な説明や、効果を最大化させるためのポイント、把握しておきたい注意点や対処法などを解説しています。
トピックターゲティングとは
トピックターゲティングとは、広告を特定のテーマやカテゴリーに関連するWebサイトやアプリに配信する手法です。
Yahoo!やGoogleなどの広告配信プラットフォームは、Webページやアプリの内容を分析し、結果に基づいてそれぞれのトピックやサブカテゴリに分類します。広告主は、それらのトピックやサブカテゴリから、配信したい項目を選択します。
例えば、住宅関係の広告を配信する場合、「住居・庭」というトピックを選択することで、それらに関連するWebサイトを閲覧しているユーザーに向けて広告を配信することができます。
これにより、ユーザーが関心を持つトピックに関連する広告を効果的に配信し、広告の関連性とエンゲージメントを高めることが可能です。
仕組み
トピックターゲティングは、広告配信プラットフォームがWebページやアプリの内容を分析することで、それぞれのトピックに分類する仕組みです。
広告主は、広告出稿の際にターゲットとするトピックやカテゴリーを設定し、プラットフォームがそのトピックに関連するWebサイトやモバイルアプリに広告を表示します。
この方法により、広告はユーザーが関心を持つテーマと一致するため、パフォーマンスの向上が見込めます。
コンテンツ・プレースメントターゲティングの違い
広告の配信場所を絞り込むターゲティング方法には、トピックターゲティングのほかにコンテンツターゲティングとプレースメントターゲティングがあります。
ここからは、トピックターゲティングとその他のターゲティング方法との違いについてそれぞれ解説していきます。
コンテンツターゲティングとの違い
コンテンツターゲティングとは、広告主が登録した特定のキーワードに基づいて広告を配信する手法です。キーワード解析を行い、関連性の高いコンテンツに広告を表示します。
トピックターゲティングは広告配信プラットフォームが分類したトピックの中からトピックを選択する形ですが、コンテンツターゲティングでは、広告主が自由にキーワードを設定することができます。
キーワードに依存せず、トピック全体に関連するコンテンツに広告を表示するため、より広範なユーザー層にリーチできます。
プレースメントターゲティングとの違い
プレースメントターゲティングは、広告を表示するWebサイトやモバイルアプリを広告主が指定して広告を配信する手法です。
広告主は、広告出稿の際に特定のWebサイトやアプリを設定し、それ以外の場所には配信されなくなるため、3つのターゲティング方法のうち最も狭い範囲にリーチする手法となります。
リーチの範囲は狭いものの、自社のターゲット層が多く訪れるサイトを選定することで、効率的にアプローチすることができます。
3つの違いまとめ
項目 | トピックターゲティング | コンテンツターゲティング | プレースメントターゲティング |
---|---|---|---|
ターゲティングの基準 | Webサイトやアプリのトピック(テーマ) | Webサイトやアプリのコンテンツ | Webサイトやアプリそのもの |
設定方法 | 事前にターゲットとなるトピックを指定 | 広告を表示させたいキーワードやカテゴリーを指定 | 広告を表示させたい具体的なWebサイトやアプリを指定 |
メリット | 広いリーチ | 高い関連性 | 高い精度 |
デメリット | ターゲティング精度が低い場合がある | 設定が複雑 | リーチが狭い |
活用例 | 新商品を発売する際、幅広い層に認知させたい場合 | 旅行代理店の広告を、旅行に関する記事を読んでいるユーザーに表示したい場合 | 特定のWebサイトやアプリのユーザーにのみ広告を表示したい場合 |
トピックターゲティングのメリット
トピックターゲティングを活用することで得られるメリットとしては、
- 関連性の高いユーザーへのリーチ
- 多くのユーザーにリーチ
- 設定が簡単
の3つが挙げられます。
以下でそれぞれ解説していきます。
関連性の高いユーザーにリーチできる
トピックターゲティングは、ユーザーが閲覧しているWebサイトやモバイルアプリに関連する広告を表示することができるため、広告の関連性が高くなります。
そのため、広告がリーチするユーザーは広告の内容に対して興味を持つ可能性が比較的高いと言えます。
これにより、ユーザーのエンゲージメントが向上し、クリック率やコンバージョン率も高くなることが期待できます。
多くのユーザーにリーチできる
トピックターゲティングは、上記でお伝えしたほかのターゲティング手法と比べて、最も広範なユーザーにリーチすることができます。
これは、トピックターゲティングの配信の仕組みが、特定のトピックに関連する複数のWebサイトやアプリに広告を配信するようになっているからです。
これにより、広告の内容に興味を持ちやすい潜在層へのアプローチや新規顧客の獲得を期待することができます。また、ブランド認知度を向上させることも可能です。
設定が簡単
トピックターゲティングは、広告配信プラットフォームが分類したトピックの中から、ターゲットとするトピックやカテゴリーを選定するだけで設定が完了します。
ターゲットとするキーワードやサイトの分析を行ったうえで設定をしなければいけないほかのターゲティング手法と比べて、比較的簡単に広告キャンペーンを開始することができます。
設定が簡単なため、手間やコストを抑えながら広範なユーザーにリーチすることができます。
トピックターゲティングのデメリット
続いて、トピックターゲティングのデメリットについて解説します。トピックターゲティングのデメリットは、その広範なターゲティング範囲から生じるものが多いです。
ターゲット範囲が広いとどのような事態が予想されるのか、その場合のデメリットについて把握することで、デメリットを織り込んだ戦略を立てたり、対策を講じることができるようになります。
ターゲティング精度はそれほど高くない
トピックターゲティングは、大まかなテーマやカテゴリーの分類に基づいて広告を配信するため、細かなターゲティング設定をすることはできません。
認知度向上など、多くのユーザーにアプローチする場合には効果的ですが、コンバージョンなどを目的とする場合は、無駄な配信が多くなってしまう場合があることに注意が必要です。
より高精度なターゲティングが必要な場合には、ほかのターゲティング手法と併用することで、ターゲット範囲を絞ることができます。
広告費が高くなる可能性がある
選択したトピックやカテゴリ全体をターゲットにするため、競合が多い場合には広告費が高くなる可能性があります。
競合の数や自社と他社の違いを分析したり、使える予算と予想される費用を比べるなどして戦略的なトピック選定を行いましょう。
トピックターゲティングを活用するうえで広告費用対効果を最大化するためには、適切なトピック選定と予算管理が重要になります。
トピックターゲティングのベストプラクティス
トピックターゲティングを活用するうえで、どのような運用をしたら最大限の効果を発揮できるのか解説していきます。
ターゲットを明確化する
広告キャンペーンの成功には、ターゲットとするユーザー層を明確にすることが重要です。
ターゲットが明確であれば、配信する広告の内容をその対象に合わせて最適化でき、より効果的なメッセージを届けることができます。
トピックターゲティングでは、基本的にトピックやサブカテゴリを設定したらそれ以上ターゲティング範囲を狭めることができなくなるので、この選定が非常に重要となります。コンバージョンに繋がりやすいトピックや多くの人にリーチできるトピックなど、自社の戦略に合わせてトピックを分析し、任意のものを選択することで、広告の効果を最大化させることができます。
除外設定を活用する
告を表示したくないトピックやカテゴリーを除外設定することで、無駄なインプレッションを減らし、広告費用を効率的に利用することができます。
例えば、自社の商品やサービスに関連しないトピックを除外することで、ターゲットではないユーザーにリーチする可能性が低くなり、無駄な広告費用を削減できます。
また、特定のトピックや場所を除外することは、ブランドイメージを守ることにも繋がります。例えば、ブランドのイメージやコンセプトと相反するような内容や、ネガティブなテーマに関連するコンテンツへの広告配信を防ぐことができます。
これにより、広告の効果が向上し、ブランド価値を維持しながらターゲットユーザーに集中して広告を届けることができるのです。除外設定を適切に行うことで、より関連性の高いユーザーにリーチすることができます。
手動プレースメントターゲティングと組み合わせる
トピックターゲティングだけでは配信範囲が広くなりすぎてしまう場合、その他のターゲティング手法と組み合わせて配信するという方法があります。
例えば、トピックターゲティングでターゲットとなるトピックを絞り込み、手動プレイスメントターゲティングで関連性の高いWebサイトやアプリを指定する方法があります。こうすることで、ユーザーの興味関心に合致した広告を配信することができます。
具体的には、スポーツ用品店が広告を配信する場合、トピックターゲティングで「スポーツ」や「アウトドア」を選択し、手動プレイスメントターゲティングでスポーツ用品店のWebサイトや、スポーツ関連の記事を掲載しているWebサイトを指定します。そうすることで、スポーツに興味のあるユーザーにのみ広告を表示させることができます。
リマーケティングと組み合わせる
トピックターゲティングを活用した広範なリーチは、リマーケティングとの相性が非常に良いです。
具体的には、トピックターゲティングで潜在顧客に対してアプローチし、商品やサービスを認知させます。その後、リマーケティングを使うと、トピックターゲティングを使った配信の際にサイトを訪問したユーザーや商品に興味を示したユーザーに再度広告を表示することができます。こうすることで、広い範囲のユーザーからコンバージョンの可能性が高いユーザーへのアプローチに効果的に切り替えることができます。
例えば、スポーツ用品店が新規顧客を獲得したい場合、トピックターゲティングで「スポーツ」や「アウトドア」を選択し、リマーケティングで過去にスポーツ用品のページを閲覧したユーザーに割引クーポンを提供する広告を配信することで、購入を促すことができます。
まとめ
トピックターゲティングとは、広告配信プラットフォームが用意したトピックやカテゴリの中から配信する広告にマッチするものを選択し、そのトピックに当てはまるWebサイトやモバイルアプリに広告を配信する方法です。
広くターゲットユーザーにアプローチすることができるため、ブランド認知度の向上や新規顧客の獲得などを目的とした施策で特に有効です。
一方、リーチが広範であるために費用が高くなってしまったり、ブランドイメージとそぐわないサイトに表示されてしまうことがあるので注意が必要です。
トピックターゲティングの特徴や注意点を把握して、正しく活用することで最大限の効果を発揮させられるようにしましょう。