Meta広告の類似オーディエンスとは?仕組みや活用ポイントを解説
Meta広告の類似オーディエンスとは、ターゲティング設定の一種です。学習元となるソースオーディエンスを設定することで、Metaが自動的にソースオーディエンスと似通った、コンバージョン率の高いオーディエンスグループを作成してくれますこれにより、広告主は効率的に新規顧客にリーチすることができ、広告キャンペーンの効果を最大化することができます。
- Meta広告の類似オーディエンスとは
- 類似オーディエンスの作成方法
- 類似オーディエンスの活用例
- 類似オーディエンスの最適化ポイント
- まとめ
Meta広告の類似オーディエンスとは、ターゲティング設定の一種です。登録した既存のユーザーデータを基に、Metaが自動的に共通の特徴を持つ新しいオーディエンスを作成してくれます。
難しく聞こえますが、設定手順は簡単で、使いどころや最適化するためのポイントを押さえれば効率的に成果を出すことができます。
この記事では、類似オーディエンスの基本的な知識に加えて、設定方法、活用例、運用するうえでの最適化ポイントなどを解説しています。
Meta広告の類似オーディエンスとは
Meta広告における類似オーディエンスとは、登録した既存のユーザーデータを基に、共通の特徴を持つ新しいオーディエンスを見つけ出すターゲティング機能です。
これにより、広告主は効率的に新規顧客にリーチすることができ、広告キャンペーンの効果を最大化することができます。
類似オーディエンスの仕組み
Metaのアルゴリズムは、既存のユーザーデータ(カスタムオーディエンス)を分析し、そのデータと類似した属性や行動パターンを持つ新しいユーザーを特定します。
例えば、過去の購入者データを使って、同様の購買パターンを持つユーザーに広告を配信します。自社の商品やサービスの購入実績があるユーザーと同様の購買パターン、もしくは興味関心があるユーザーであれば、自社の商品やサービスを購入してくれる可能性が高いです。
これにより、高い関連性を持つ新規オーディエンスにリーチできます。
類似オーディエンスのメリット
類似オーディエンスを活用することで、新規顧客の獲得効率が向上し、ROI(投資対効果)を最大化させることができます。
また、類似オーディエンスの割り出しはMetaのアルゴリズムによって自動的に行われるので、分析や管理の手間がかからないというのも大きなメリットです。特にMeta社は、FacebookやInstagramなど数十億人規模のユーザーデータを保有しており、アルゴリズムの精度が極めて高いです。
そのため、類似オーディエンスを使うことで、自社と関連性の高い顧客はもちろん、自社がこれまでに想定していなかった層を発見することができます。
類似オーディエンスの作成方法
類似オーディエンスを作成するプロセスは簡単です。
以下で手順ごとに解説していきます。
カスタムオーディエンスの選定
まずは、アルゴリズムの学習元になるカスタムオーディエンス(ソースオーディエンス)を選定します。
広告マネージャのメニューバーから「すべてのツール」という項目を開き、「オーディエンス」を選択、「類似オーディエンスの作成」を開いてください。
ここから、自社で作成したカスタムオーディエンスの内、最適なものを指定します。最適なものがない場合は、「新しいソースを作成」から新たに作成することも可能です。
既存の顧客リストや、Webサイト訪問者、アプリの利用者などをソースオーディエンスとして指定することが多いです。
類似オーディエンスの範囲設定
次に、類似オーディエンスの範囲を設定します。これはソースオーディエンスとの類似の度合いを表すもので、この範囲を設定することでリーチする範囲を選択することができます。
1%から10%までの範囲があり、数値が低いほど元のオーディエンスに近いユーザーが対象となります。
例えば、1%の範囲で設定すると、元のカスタムオーディエンスに最も類似したユーザーにリーチできます。
同じ画面からターゲット地域も設定してください。
類似オーディエンスの作成
最後に、「オーディエンスを作成」をクリックすることで設定が完了します。
ここまで設定できたら、選定したカスタムオーディエンスと範囲を基に、Metaが自動的に類似オーディエンスを作成します。
作成されたオーディエンスは広告セット内でターゲティングに使用することができます。
類似オーディエンスの活用例
では、上記の設定で作成した類似オーディエンスを実際にどのような施策で活用するのか、具体例を挙げながら解説していきます。
新規顧客の獲得
類似オーディエンスの活用として最も代表的なものが新規顧客の獲得です。
既存のユーザーデータをソースオーディエンスとして類似オーディエンスを作成し、新規顧客の獲得を目指す広告キャンペーンに活用します。
自社の商品やサービスを購入したことがあるユーザーと高い関連性や似た趣味嗜好を持つユーザーにリーチすることで、コンバージョンに至る可能性を高くすることができます。
ブランド認知度の向上
また、類似オーディエンスを活用することでブランド認知度を広げるキャンペーンを展開することができます。
類似オーディエンスを使用したターゲティングは、潜在層にリーチする可能性が高いです。
類似オーディエンスの範囲設定を広くし、広範なリーチを狙うことでより多くの潜在顧客にアプローチすることができるため、ブランドの認知度を高めることができます。
商品のクロスセル・アップセル
既存顧客の購入履歴を基にしたオーディエンスリストをソースオーディエンスとすることで、クロスセルやアップセルを目的としたキャンペーンに活用することができます。
特定の商品の購入履歴があるユーザーに類似したユーザーであれば、その商品を購入する可能性が高いのは先ほどお伝えした通りです。この時、特定の商品の広告を届けるだけでなく、関連商品や高額商品を同時に提案することによって、売上の増加が期待できます。
類似オーディエンスの最適化ポイント
最後に、類似オーディエンスの効果を最大化するために気を付けたいポイントを以下で紹介していきます。
データの精度向上
まずは、データの精度を向上させるということが重要です。
類似オーディエンスは、ソースオーディエンスのデータを基に作成されているため、ソースオーディエンスのデータが明確でなかったり古かった場合、類似オーディエンスのターゲティング精度が落ちてしまいます。
そのため、ソースオーディエンスを定期的に更新し、ターゲティング精度を高める必要があります。
最新の顧客データを使用することで、より効果的で関連度の高い類似オーディエンスを作成することができます。
類似率は狭めすぎない
類似オーディエンスの範囲を狭く絞りすぎないという点も気を付けたいポイントです。
Meta広告の類似オーディエンスの最大の強みは、高精度のアルゴリズムが自社のターゲティングでは見つけられなかった想定外の潜在顧客を見つけてくれることです。範囲を絞るということは、その可能性をつぶしてしまうことになります。
そのため、予算にある程度の余裕がある場合は、類似オーディエンスの範囲設定の際、範囲が狭くなりすぎないように注意して配信することをお勧めしています。
また、新たなユーザー層を発見することができたら、そのユーザー層をほかのマーケティング施策にも活用できます。
入札額の調整
運用していくうえで入札額の調整も欠かせません。
まずは、各類似オーディエンスに同じ入札額で広告を配信し、データを集めましょう。ある程度運用をすると、収益性やパフォーマンスの高いオーディエンスグループやそうでないオーディエンスグループが判明します。
このデータをもとに、パフォーマンスの高いオーディエンスグループに予算を割くなど入札額を調整することで、広告の予算を無駄にすることなく効率的な運用を行うことができます。
まとめ
Meta広告の類似オーディエンスとは、ターゲティング設定の一種です。
学習元となるソースオーディエンスを設定することで、Metaが自動的にソースオーディエンスと似通った、コンバージョン率の高いオーディエンスグループを作成してくれます。
類似オーディエンスは、カスタムオーディエンスの選定、範囲の設定、作成という手順を踏むことで容易に設定が可能です。
また、運用するうえでデータの精度、範囲の設定、入札の調整は特に気を付けるようにしてください。
以上を踏まえて、効果的な類似オーディエンスの活用と広告パフォーマンスの最大化を狙っていきましょう。