フリークエンシーとは?リーチとの違いや最適化ポイントを解説
フリークエンシーとは、一定期間に同一ユーザーに対して、同一の広告が表示された回数を指しています。ユーザーが何回その広告を見たかの指標になります。表示される回数が多すぎると広告に対して嫌悪感を抱く可能性があり、逆に回数が少なすぎると記憶に残らない可能性があるので、どの程度の頻度でユーザーに広告を露出させるかをコントロールするフリークエンシーは重要な指標です。
- フリークエンシーとは
- フリークエンシーとリーチの違い
- フリークエンシーの計算方法
- フリークエンシーを活用するメリット
- フリークエンシー設定のポイント
- フリークエンシーを最適化するポイント
- まとめ
フリークエンシーとは、特定のユーザーに対して広告を何回表示したか表す指標です。
フリークエンシーを設定することで、ユーザーに対する広告接触頻度をコントロールすることができます。
この記事では、基本的なフリークエンシーの意味から、フリークエンシー設定のポイント、最適化するためのアプローチ方法などを解説しています。
フリークエンシーとは
フリークエンシーとは、一定の期間に広告が特定のユーザーに対して表示される回数を指します。
例えば、同じ広告が特定のユーザーに一週間で3回表示された場合、フリークエンシーは3となります。
表示される回数が多すぎると広告に対して嫌悪感を抱く可能性があり、逆に回数が少なすぎると記憶に残らない可能性があるので、どの程度の頻度でユーザーに広告を露出させるかをコントロールするフリークエンシーは重要な指標です。
この指標を適切に設定することで、広告の効果を最大化しつつ、広告疲れを防止することができます。
フリークエンシーとリーチの違い
フリークエンシーは、特定のユーザーに対して広告がどれくらいの頻度で表示されるかという指標です。同じ広告を特定のユーザーが何回見たかを表します。
一方リーチは、広告がどれくらいのユーザーに配信されたかという指標です。広告を見たユーザーの人数と考えれば分かりやすいと思います。
たとえば、あるユーザーに同じ広告が3回表示された場合、そのユーザーのフリークエンシーは3、リーチは1となります。1つの広告が100人に表示された場合、その広告のリーチは100となります。フリークエンシーは、その広告を見たユーザーがそれぞれ何回広告を見たかによって異なります。
意味 | 特定のユーザーに広告が3回表示された場合 | 特定の広告が100人のユーザーに1回ずつ表示された場合 | |
---|---|---|---|
フリークエンシー | 一人のユーザーが特定の広告を見た回数 | 3 | 1 |
リーチ | 特定の広告を見たユーザーの人数 | 1 | 100 |
フリークエンシーの計算方法
フリークエンシーは、総インプレッション数をリーチ数で割ることで計算されます。
計算式は以下の通りです。
- フリークエンシー=総インプレッション数÷リーチ数
たとえば、総インプレッション数が5000でリーチ数が1000の場合、フリークエンシーは5となります。広告は5000回配信され(総インプレッション数)、1000人のユーザーに表示されているため(リーチ数)、一人当たり平均5回広告を見た(フリークエンシー)という意味です。
このように、フリークエンシーを計算することによって各ユーザーが平均して何回広告を見たかを把握できます。
フリークエンシーを活用するメリット
ここからは、広告戦略の指標としてフリークエンシーを活用することでどのようなメリットがあるか解説していきます。
広告疲れの防止
広告が過剰に表示されると、ユーザーは広告に飽きたり、嫌悪感を抱くことがあります。これは広告疲れ、広告疲労などと呼ばれます。
広告疲れの結果、ユーザーは広告を読み飛ばしたり無視する、設定から「この広告に興味がない」を選択してしまうといったことが考えられます。
フリークエンシーを適切に管理することで、広告疲れを防ぎ、広告の効果を維持できます。
無駄な広告費の削減
フリークエンシーを最適化することで、同じユーザーへ無駄に広告を表示することを避け、広告費の無駄使いを防ぎます。
例えば、課金方法をCPM(インプレッション単価)に設定して広告を出稿している場合、リーチ数に関わらず課金額は同じになります。この時、リーチ数が10,000でCVRが10%だと仮定すると、CV数は1,000になります。しかしリーチ数が100の場合、全員がコンバージョンに至ったと仮定してもCV数は100にしかなりません。
フリークエンシーを設定しないと、このように無駄な広告費が発生してしまう可能性があります。
広告効果の向上
フリークエンシーを設定しないと、同一ユーザーに何度も広告が表示されてしまう可能性があり、広告に対する反応が悪くなります。その結果、メディアも効果の低い広告だと判断し、広告の評価が下がってしまいます。
このような悪循環に陥らないためにも、フリークエンシーの設定は必要です。
フリークエンシーを設定することで高いCTRを維持することができ、広告の効果が向上します。
フリークエンシー設定のポイント
フリークエンシーは、カスタマージャーニーのステージに合わせて設定することが重要です。
例えば、カスタマージャーニーの初期段階である新規顧客獲得を目的とした広告であれば、フリークエンシーを高く設定して、ユーザーに広告やブランドを認知してもらえるようにします。
カスタマージャーニーの終盤である比較検討段階では、コンバージョンを目的とした広告を出稿します。その際、フリークエンシーは低く設定し、すでに商品・サービスに興味を持っているユーザーに絞って、広告疲れが起きずCTRが高く保てるようにアプローチします。
このように、ユーザーの状態に合わせてフリークエンシーの設定を変更することによって、効率的に成果に結びつけることができます。
フリークエンシーを最適化するポイント
フリークエンシーを設定し、広告の効果を最大化するためにはどうしたらよいか、ポイントに分けて詳しく解説します。
以下のアプローチに沿って判断し、フリークエンシーを最適化してください。
異なるフリークエンシーを試す
まずは、最適なフリークエンシーを探すために、異なるフリークエンシーの値を試してみるという方法です。
異なるフリークエンシー設定をテストし、最も効果的な値を見つけることが重要です。
A/Bテストを実施し、どのフリークエンシーが最も高いエンゲージメント率やコンバージョン率を達成するかを分析し、最終的なフリークエンシーを決定します。
カスタムオーディエンスを作成する
カスタムオーディエンスを作成するのも、フリークエンシーを最適化するために有効な方法です。
設定のポイントでもお伝えした通り、フリークエンシーはカスタマージャーニーのステージに合わせて異なる値を設定することが重要です。そのステージごとにユーザーをセグメンテーションするためにカスタムオーディエンスを作成します。
カスタムオーディエンスは、過去の行動履歴や興味関心などに基づいてターゲティングを行うことができるため、広告のターゲット層をより絞り込むことができます。
こうして作成したオーディエンスごとに異なるフリークエンシーを設定することで、フリークエンシーを最適化することができます。
まとめ
フリークエンシーとは、一定期間に同一ユーザーに対して、同一の広告が表示された回数を指しています。ユーザーが何回その広告を見たかの指標になります。
フリークエンシーを設定することで、広告想起率が上がり、かつ広告疲れが起きない、広告費を無駄にしない表示回数を設定することができます。
フリークエンシーを最適化するには、異なるフリークエンシーを試して最適な値を見つけたり、カスタムオーディエンスを作成してオーディエンスにあった値を設定することが重要です。
フリークエンシーの設定を使いこなし、成果に繋げていきましょう。