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ブロード配信

2024年05月24日 2024年05月24日

ブロード配信とは

ブロード配信は、幅広いユーザー層にリーチできる広告配信手法です。

デメリットもありますが、傾向をきちんと理解し運用することで、効果を最大化することができます。

この記事では、ブロード配信の基本的な意味から、向いている商材、効果を最大化するためのポイントなどを解説しています。

ブロード配信とは

ブロード配信とは、広告配信の際に年齢・性別・地域の3つのみを設定して配信する手法です。

一般的な広告配信の設定の際はユーザーの興味関心やオーディエンスリストを使った配信設定を行いますが、それを行うことで一般的な設定ではリーチできない層に広告を配信することができます。

ブロード配信のメリット

ブロード配信を行うことでのメリットを、大きく3つに分けて紹介していきます。

幅広い層にアプローチできる

冒頭でもお伝えした通り、幅広い層にアプローチできるというのがブロード配信の最も大きなメリットです。

配信設定を年齢・性別・地域の3つに絞ることで、範囲を限定することなくアプローチすることができます。幅広い層への広告配信は、新規顧客の開拓やブランド認知度の向上につながります。

CPC(クリック単価)が低い

ブロード配信のもう一つのメリットは、CPC(クリック単価)が低いということです。

ターゲットを広範囲に設定することで競争率が下がるため、低い入札価格でも配信され、結果的にクリック単価も抑えることができます。

配信の設定が簡単

最後に紹介するブロード配信のメリットは、配信の設計が簡単だということです。

配信の際のターゲット設定は年齢・性別・地域のみ行うため、詳細な設定やそのための分析は必須ではありません。基本的な設定を行うだけですぐに配信を開始することができます。

ブロード配信のデメリット

次に、ブロード配信におけるデメリットを紹介します。

CTR(クリック率)が低い

まずは、CTR(クリック率)が低いということが挙げられます。

ブロード配信は幅広いユーザーに配信されるため、広告の内容に対して興味の薄いユーザーにも配信されます。

結果として、他の配信方法と比べるとクリック率が下がる傾向があります。

CVR(コンバージョン率)が低い

CTRが下がるのと同じ理由で、CVR(コンバージョン率)も下がる傾向があります。

ただし、CPCが低い分1つのコンバージョンにかかる費用も低く抑えられるという側面もあります。

CVRがどの程度下がるかある程度の予想をつけ、その想定からどのくらいのCPCであれば目標のコンバージョン単価に抑えられるかを考える必要があります。

向いている商品やサービス

上記のメリットとデメリットを理解すると、通常の広告配信の方法とは少し違った特徴があることが分かったかと思います。

その特徴から、ブロード配信に向いている商品やサービスがはっきりしているので、以下で紹介します。

ターゲット層が広い

ターゲット層が広い商品やサービスは、ブロード配信で効果を出しやすいです。

ブロード配信では、興味関心の薄いユーザーにもリーチするためCTRやCVRが下がる傾向にありましたが、そもそも配信する層における興味関心のあるユーザーの割合が高ければ、CTRやCVRはそこまで下がりません。

ターゲット層が広い商品であれば、CPCを抑えたまま他の配信手法と同程度のCTRやCVRが見込めます。

to C 向けのもの

また、ブロード配信の傾向として、toB向けよりもtoC向けの商材の方が効果が出やすい傾向にあります。

一般消費者向け(toC)商材の方が、対象者が多く低予算で配信できるブロード配信に適していると言われています。

一方で企業向け(toB)の商材は対象者やニーズが限られるために、幅広く配信するブロード配信を行っても効果が出づらい傾向にあるようです。

コンバージョンまでの手続きが複雑じゃない

コンバージョンまでの手続きが複雑じゃないというのは、ユーザーが広告を目にしてからコンバージョンを完了するまでの手続きが複雑でなく、離脱ポイントが少ないという意味です。

ブロード配信の広告がきっかけでコンバージョンに至る場合、そもそも興味が薄い、もしくは商品の存在自体を知らなかったというユーザーがコンバージョンする可能性があります。情報の登録が煩雑であったり、コンバージョン完了までのハードルが高いと、ユーザーは手続きの途中で離脱してしまい、コンバージョンに繋がらない場合があります。

関心度の低いユーザーが流入することを想定すると、コンバージョン完了までが複雑にならざるを得ない場合はブロード配信に向いていないと言えるでしょう。

ブロード配信で効果を出すために

次に、実際にブロード配信で広告を出稿する際に気を付けるべきことや、効果を最大化するためのポイントを紹介していきます。

十分な予算設定を行う

ブロード配信のメリットの一つにCPCを低く抑えられることを挙げましたが、かといって予算が低すぎると十分な層に広告を配信することができず、本末転倒になってしまいます。

潜在的な顧客に広告を配信できることが、ブロード配信の最大の特徴です。機会を逃さないためにも十分な予算を設定して、幅広い層にリーチできるようにしましょう。

成果の計測を確実に行う

効果的にブロード配信を行うために、成果の計測は不可欠です。

配信先を絞りすぎず配信することで、どの層に需要があるのか、逆にどの層は利益が見込めないのかなどのデータを得ることができます。

これらのデータは、マーケティング戦略の最適化と予算配分の効率化のために活用することができます。

ブロード配信だけでなく、その他のマーケティング戦略に役立てるためにも、成果の計測は確実に行うようにしましょう。

ターゲティングは絞り込むよりも除外するイメージで

できるだけ広範囲のユーザーに広告が配信されるように、ターゲティングは100%コンバージョンしないとわかっている対象を除外するという考え方で行うようにします。

具体的には、地域の設定をする際、離島への配送が不可能な商品であるため離島は除外する、年齢を設定する際、年齢制限のあるコンテンツなので対象外の年齢は除外するといった考え方です。

逆に、50代を中心に売れている商品だから配信を50代に絞り込むという考え方はしないようにします。対象年齢でなくても、プレゼント用に買ったり、たまたま気に入った20代のユーザーが購入する可能性があるからです。

ブロード配信の場合は、効率を求める配信設定よりも、どれだけ多くのユーザーにリーチできるかを基準にした配信設定を行うようにしましょう。

クリエイティブは多様なものを用意する

配信設定は多くのユーザーを対象にしますが、クリエイティブはターゲットを絞って制作する必要があります。その分、クリエイティブの種類を増やして多くのユーザーに対応できるようにします。

配信対象が多ければ多いほど、ニーズは様々です。すべてのニーズにこたえるようなクリエイティブは現実的ではありませんし、訴求力が低くなってしまいます。

それぞれのユーザーのニーズに合ったクリエイティブを制作し、それらを並行して配信することで幅広いユーザ層に対応できるようにしましょう。

まとめ

ブロード配信とは、年齢・性別・地域のみを設定して配信する手法です。

幅広いユーザーに配信されることで、認知度が上がる、潜在ユーザーにリーチできるといったメリットがあります。

ブロード配信の特徴を理解して、商品やサービスごとに使い分けることで効果を最大化しましょう。

よくある質問



Q1. ブロード配信に向いている広告媒体は何がありますか。

A1. ブロード配信の「幅広いユーザーにリーチする」という目的を最大限達成するために、ユーザー数の多い媒体に出稿するのが効果的です。具体的にはGoogleやFacebookなどがあります。


Q2. ブロード配信には効果がありますか。

A2. 他の配信方法と比べるとCVRが低い傾向にあります。しかし、その分広告がリーチするユーザーの母数が増えていること、直接的な利益以外にも認知度の向上やデータの収集といった利点があることに留意してください。

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