【初心者向け】LINE広告の基礎知識│メリット・種類・導入を分かりやすく解説!

LINEad

昨今、様々なSNSで広告を見かけますが、LINEにも同様に広告を掲載できます。
LINEのユーザー数は8600万人以上にのぼり、FacebookやTwitterを利用しない層にもリーチできるため、LINEに広告を掲載することは広告主にとって大きなメリットになります。今日はそんなLINEに広告を掲載するための方法から実際の金額まで基礎知識を解説します。もしLINE広告への出稿を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

LINEの国内利用状況・ユーザー層

LINEの国内MAU(月間アクティブユーザー:1カ月の間に1回以上利用があるユーザー数)は約8,600万人。*
ユーザーの男女比は、女性が52.5%、男性が47.5%とほぼ同じ割合となっています。**

そして国内ユーザーのうち、スマートフォンなどのモバイルでアクセスしている利用者の割合は93%にも達しています(※PCのみからアクセスしている利用者が2%、PCとモバイルの併用は44%)。

*LINE社の決算発表(2020年12月時点)

**LINE BUSINESS GUIDE

年齢層別のユーザー属性では、50歳以上が最も多く31.4%。そして40~49歳が22%,30~39歳が21.4%と続いています。15~24歳といった若年層ユーザーの割合は、意外にも全体の割合としては少なく、16.5%となっています。

LINE広告の活用メリット

LINEを活用するメリットは、国内MAUが8600万人と、日本国内では最もユーザー数の多いSNSであることがまずあげられます。また、LINEのみを利用しているユーザーが全体の40.6%存在するため、FacebookやTwitterなど他のサービスでリーチできないユーザーに広告を配信できます。

また、LINEのユーザー属性を見ると、どの年代も6割以上が毎日利用し、8割以上が週に1回以上利用しています。

ユーザーの接触頻度が非常に多いため、広告もリーチしやすいと言えます。

LINE広告の考え方

LINE広告は、以下の3つの要素から構成されており、それぞれを掛け合わせて広告を配信します。

1:広告配信面
2:クリエイティブ
3:広告配信機能

この3つの要素は、「1:どの種類の広告枠に」「2:どんな形で」「3:誰にどうやって配信するか」であると考えると良いでしょう。

LINE for BUSINESSの公式サイトでは、いくつかの成功事例も掲載されており、どんな広告配信を活用したか紹介されています。

広告配信をするにあたって、自分達にとってどれが最適な組み合わせかを是非考えてみてください。

以下で、LINE広告の3つの要素について順番に紹介していきます。

LINE広告の配信先

LINE広告の配信先には、LINEの画面ごとにいくつかのバリエーションがあります。そのうち、特に注目しておきたい配信先を紹介します。LINE公式コラムには、この記事で取り上げる以外の内容も紹介されているので、気になる方はそちらもご覧ください。

SmartChannel

LINEのトークリスト内に広告が表示されるのが、SmartChannelです。LINEアプリの中で最もユーザーのアクティブ性が高いのがトークリスト。その最上部の枠にトークリストと同じ形式で広告が表示されるため、大規模なプロモーションに活用できます。広告をタップすると商品やサービスのランディングページに遷移します。

LINE NEWS

LINE NEWSは、LINEアプリ内で配信されるニュースプラットフォーム。 全国・地方問わずマスメディアの報道機関や通信社、スポーツ紙、雑誌、WEB専用媒体等がLINEの利用者に対しニュース提供・配信を行っています。MAU6,800万人(2019年7月時点)超と高いアクティブユーザー数が特長です。

LINEアプリ内の「ニュースタブ」トップページや記事一覧ページに加え、306媒体(2019年8月時点)におよぶアカウントメディアの記事一覧ページに広告が配信できます。新製品の発売情報や即時性のあるコンテンツとの相性が良い掲載面です。

タイムライン

タイムラインとは、LINEの投稿やコメントの履歴を時系列に並べたもののことです。 LINEの場合は、自分の近況などをテキストだけでなく画像や動画などを使ってLINEの友だちと共有することができます。このタイムラインに、外部送客、ダイレクトレスポンス、アプリDL促進の用途で広告掲載を行うことができます。

タイムラインのMAUは6,800万人(2019年8月時点)以上、そのうち4,900万人(2019年8月時点)が月に1回以上広告に接触します。ユーザーは男性よりも女性の方が多く、10~60代まで幅広い層に利用されているほか、自社のLINE公式アカウントのブロック状況を問わず、全ユーザーに広告を表示させることができます。

ウォレット

「ウォレット」タブは、月間5,200万超(2020年9月時点)の幅広いユーザーに利用されている機能です。モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」をはじめ、LINE内であらゆるお金のやりとりや管理を一元化できる場所になりつつあります。

また、LINEのポイントサービスであるLINEポイント、 さまざまなブランドやサービスのポイントカードや会員証を一括管理するマイカード、国内飲食メジャーブランドのクーポンをまとめて閲覧できるLINEクーポンなどへのアクセスが可能です。

2020年2月から、この「ウォレット」タブに広告を配信することができるようになりました。

ウォレット利用者の男女比率は、女性が55.8%、男性が44.2%。年代別の比率は、20代が24.3%と最も多く、その次に50代が23.5%、40代が22.6%となっています。

LINE広告のクリエイティブ形態

LINE広告のクリエイティブ形態には、主に5つの種類があります。順番に見ていきます。

Card(横長長方形)

Cardは、下の写真のような、横長の長方形型の広告フォーマットです。
静止画(1200×628)と動画(16:9)で入稿することができます。

Square(正方形)

Squareは、正方形の広告フォーマットです。
静止画(1080×1080)と動画(1:1)で入稿することができます。

例えば、下記の画像は、タイムラインに流れている広告の一つですが、前述したCardとは少し形が異なることが分かると思います。

Vertical (縦長動画)

9:16(動画)の広告フォーマットです。タイムライン上では、3:4の比率で広告が表示されるため、上下が省略されます。ユーザーが動画をタップすると全画面(9:16)で表示されるようになります。字幕などを利用する場合はカットされるサイズを考慮して作成することを推奨されているようです。

Carousel

Carouselは、1つの広告枠に複数の画像を表示させることができる広告フォーマットです。左右に画像をスワイプできます。

画像+テキスト

Smart Channel面で表示される画像とテキストの広告フォーマットです。

LINE広告の配信手法

LINE広告の配信手法には、いくつかの種類があります。
入札金額、課金形式、日予算、自動最適化のオン/オフなど配信最適化は各広告グループで行われます。
試しにLINE広告をいくつかクリックした後に、LINEの画面を更新すると、別の広告が表示されることが分かると思います。例えば、この場合の広告表示を決定する方法が以下のようなものになります。

配信手法特徴メリット
LINEデモグラフィックデータ配信年齢、性別、地域、興味関心などでターゲットを指定して配信。広告対象となるユーザーの属性や興味を推測してターゲティングする。アクションにつながりやすいユーザーを限定して広告を表示させることができるため、費用対効果の高い配信が可能。
オーディエンス配信購入、ウェブ検索などのユーザーの行動情報を利用して、配信対象となるユーザーをセグメント。(例:商品購入したユーザーの端末識別IDを利用して再購入を促す)同じユーザーに再び購入を促すなど、ユーザーの行動に即した広告を配信することができる。
CostPerFriends(CPF)公式アカウントから直接ユーザーに配信できるLINEならではの広告配信方式。LINE広告を通じてLINE公式アカウントの友だちを獲得する。友だちが追加されるごとに課金されるシステムのため少額からのスタートも可能。自然な流入により関心度の高い友だち獲得が期待できる。
類似配信LINE公式アカウントの友だちを元にオーディエンス(配信するターゲット)を作成し、そのオーディエンスへ広告を配信既にトークリストで接触しているユーザーに配信できるので、ユーザーの顔が見えやすい。未接触のユーザーへの広告配信も可能。
自動最適化配信機械学習を利用して、自動的に広告入札の最適化を行う。設定目標を達成できるよう自動で入札調整しながら配信を行うので、効率改善や運用工数の削減が期待できる。
リエンゲージメント配信アプリをインストールしたまま休眠状態になっているユーザーを対象に広告を配信し、再起動を促す。ユーザーが過去にアプリ内で行った行動に応じてターゲティングできるので、より目的につながりやすいユーザーへの広告配信が見込める。

LINE広告にかかる費用

LINE広告では、特に出稿金額の定めはありませんが、広告で成果を上げるためには、ある程度の期間と費用をかけて続ける必要があります。

極端な話、1日の予算が100円、入札価格が1円でも広告配信を行うことができますが、広告表示のロジックが入札制のため、過度に低予算の設定をすると、そもそも広告が表示されないことになります。また、上記で紹介した広告配信の広告枠、形態、手法を色々と組み合わせて、ベストな配信方法を考えていく必要があります。目安として、月30万円での出稿を3ヶ月程度続けることで、適切な配信設計と成果を両立できます。

LINE広告の課金形態

LINE広告は、クレジットカードでの支払いができるので、登録用紙の記載など面倒な手続きはありません。課金方式は主に「クリック課金タイプ」と「インプレッション課金タイプ」に分けられます。

クリック課金タイプとはユーザーが広告をクリックし、リンク先のページに遷移すると課金が発生するタイプです。広告が表示されるだけでは課金されません。ユーザーがクリックして設定したランディングページへ移動するなど、何らかの行動を起こした場合にのみ課金されます。

インプレッション課金タイプとは画面上で動画枠が完全に表示されると料金が発生するタイプです。スマホ画面上で動画枠が100%表示された場合に「1インプレッション」とカウントします。その表示カウントごとに課金される方式です。99%以下の表示では1インプレッションとして換算されず、料金も発生しません。

課金方式は異なりますが、それぞれ少額からでも予算に応じた配信設定が可能です。

LINE広告の導入方法

実際にLINE広告の運用を始めるには、LINEのログインアカウントを発行する必要があります。2019年11月から、アカウント作成から広告掲載、支払い手続きなどのすべてをオンライン上で完結できるようになりました。

 申し込み方法は以下の通りです。詳しくは、公式サイトも参考にしてください。

①LINE Business IDの発行

LINE広告の申し込みページより、「オンライン申し込み」というボタンをクリックします。LINEアカウントで登録または、メールアドレスで登録という二つのボタンが表示されるので、メールアドレスで登録をクリックします。LINE Business IDはLINEのビジネス向けの各サービスに共通のIDでログインできるシステムのことです。メールアドレスに送信された登録用のリンクにアクセスして、手続きを進めます。 

②広告アカウントの作成 

LINEビジネスIDで管理画面にログイン後、広告アカウントの作成を行なってください。※広告アカウントを作成するためには、あらかじめLINE公式アカウントの開設(無料)が必要です。LINE公式アカウントを持っていない場合は別途申し込みが必要です。

③クレジットカードの登録 

管理画面の「請求と支払い」から、クレジットカード情報の登録を行います。登録後、LINE運営側で企業や商材情報の審査を行います。

④メディア登録とLINE Tagの設置 

作成したメディア(広告クリエイティブ)を入稿し、広告効果測定のためのタグ「LINE Tag」を広告がクリックされた場合に遷移するページ(ランディングページ)に設置します。「LINE Tag」とは、LINE広告における広告タグのことを指し、これを用いて他のWeb広告と同じようにさまざまな数値を測ることになります。

⑤配信設計 

広告の配信目的を「キャンペーン」で指定し、配信先や単価設定を「広告グループ」で行います。 遷移先のURLや広告として表示される画像やテキストは「広告」で設定してください。

キャンペーンの目的は、「ウェブサイトへのアクセス」、「アプリのインストール」、「友だち追加」など全5種類から選択し、基本情報でキャンペーン名、ステータス、掲載期間を設定します。

なお、このキャンペーンは300個が作成上限となっており、キャンペーンの目的は、一度作成すると変更できないので注意が必要です。

⑥審査完了・配信開始

ここまでにご入力した内容に関してLINE側の審査が完了すると、広告配信を開始できます。LINEが設定している審査のガイドラインがありますが、出稿内容によっては審査が通らない場合があるようです。詳細は、審査ガイドラインを参考にしてください。

最後に:弊社のWeb広告サービスについて

LINE広告に関する理解は深まりましたでしょうか。
今回は初心者マーケターを対象に、LINEのマーケティング効果や広告の種類、導入方法に関して解説してきました。

LINE広告は、種類や活用の方法が豊富である一方、最適化のプロセスが複雑です。このため、効果を発揮するにはより深い学びが必要となります。
株式会社Hagakureでは、マーケティングの初心者らを対象にWeb広告などのノウハウを学べる動画コンテンツ「デジプロ」を提供。その他、無料個別相談会やWeb広告の運用代行なども行っています。是非、この機会にサービスの利用を考えてみてはいかがでしょうか。