部署を横断したマーケティング理解で、転職相談者数が10倍に|株式会社アサイン様導入事例インタビュー

株式会社アサイン

「人の個性、可能性を発揮するサポートを担う」というコーポレートビジョンを掲げ、キャリア支援事業を多角的に展開する株式会社アサイン。創業以来、株式会社Hagakure(以下、Hagakure)と連携してきた同社が、事業成長を加速させるためにデジプロを導入した背景、受講後の変化、そして今後の展望について、執行役員の北様にお話を伺いました。

事業概要や業務の状況について

弊社代表奥(以下奥)アサイン様には1年半ほど前にデジプロの法人研修をご受講いただきました。その際のアサイン様の状況や受講してからの変化など、北さんの目線からお話しいただければと思います。本日はよろしくお願いします。

ーー本日はよろしくお願いします。最初にアサイン様の会社概要と事業概要についてお聞かせください。

株式会社アサイン 北さん(以下北)はい。まずは、会社概要に関してお話します。

人の個性、可能性を発揮するためのサポートを担う会社というのがこの会社のコーポレートビジョンです。人は誰しも他の人には真似できないような強み、能力、価値観を持っており、それをいかに発揮するかを大事にしている会社です。こういった考えから、その人のキャリアを点ではなく線で捉え、その場だけではない長期的なキャリアの形成をサポートしていくというのが我々のコンセプトです。

事業内容に関しては、このサポートを実現するためにエージェント事業とテック事業という2つの軸を掲げています。アプローチを大きく2つに分けている理由は、人生における重要な意思決定である転職は人のサポートが必須である一方、キャリアに向き合う機会や正しい情報提供はテクノロジーの活用が重要で、その両方が不可欠であると考えているからです。人の力をエージェント事業、テクノロジーの力をテック事業で分担し、この2つを掛け合わせてサポートを行っています。

ーーありがとうございます。次に、北さんの業務内容やビジョンについてお聞かせください。

 はい、現在の私の立場はエージェントの事業責任者です。マーケティングに関する業務については、実務的なところを他の社員がやっていて、予算設計や事業計画などの最終決定を私が行っています。そういう意味ではマーケティングも管轄には入っていますね。

ーーなるほど。デジプロ受講前はポジションが違っていたんですか。

北 はい、当時はエージェントとマーケティングを両方をメインでやっていました。エージェントをやりながら、マーケティングの責任者という立場をやらせていただいていて、エージェントの視点からROASをどれだけ上げるかなどの予算管理も行っていました。

ーー1年半も経つと立場も変わりますよね。ありがとうございます。

運用に関してはほぼノータッチだった受講前

ーーここからは、デジプロについてお聞きしていきます。まずは、デジプロ受講前のマーケティングの状況について簡単にお聞かせください。

北 そうですね、弊社にはWebマーケティング経験者がいなかったので、本当になにも知らない状況でした。元々創業以来Hagakureさんにはお世話になっていて、広告運用に関してはほぼお任せしていましたね。基本的なクリエイティブの確認だったりとか、もう少しこういうトンマナでお願いしたいみたいな要望を伝えることもあったんですが、基本的には予算を提示して、キャンペーン設計などは完全にお願いしていました。都度分からないところは聞いて勉強会などもしてもらっていました。

 社内でマーケティングの研修や勉強会みたいなものはあったのでしょうか。

北 無かったですね。

ーーなるほど。マーケティングについてのインプットはHagakureの勉強会のみだったんですね。

分からない部分についてはいつでも聞ける状況で、改めて法人研修を受講しようと考えられたきっかけはどういったものだったのでしょうか。

北 きっかけは、そうですね。今後の会社の成長を考えて、外注ではなく自社のマーケティング力を高めたいという背景がありました。マーケティングやデジタルマーケの経験者がいなかったので、社内の人間で媒体のアルゴリズムや仕組みを知っている人がいなかったんですよ。だから、そこを社内的にも知見として貯めていかないといけないよねという風に考えました。それで、広告運用をお願いしていたHagakureさんに依頼した形ですね。

ーーなるほど。マーケティングの知識があればいいやということではなく、組織としてマーケティング力を高めていきたいということだったんですね。ということは、法人研修は大勢で受講されたんですか?

北 そうです。人数で言うと10人いかないぐらいですかね。マーケティング領域でもコンテンツの担当者だったりとか、テック側の今責任者になっているものだったりとか、広告運用に直接関係がない人も含め部署をまたいで10人くらいで受講しました。

ーーけっこう大勢で受講されたんですね。ちなみにデジプロを選んだ決め手についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

北 そうですね、都度教わっていたという経緯もありましたが、講師に知識と経験があるから数字の予測が立つというのが大きかったですね。弊社は今成長フェーズにいるので、配信する媒体ごとにどれくらいエントリー数の見込みがあるのか分かるというのがありがたかったです。

採用、サービスの質、組織拡大、全てにおいて転職者のエントリー数が重要になります。そこが何も分からないと始まらないんですよね。だから、あらゆる領域においてこの媒体だったらどこまで伸びるのか、これだとどうかっていうポテンシャルを知りたいし、その部分については社内でも知見を貯めるべきだよねということでデジプロさんにお願いしました。

ーーなるほど。そういった部分は現役で運用している人じゃないと分からない部分がありますよね。

実際の法人研修の講座ではどういったことを学びましたか。

北 これはもう本当に幅広く教えていただきました。

最初はマーケティングの基本的な考え方やマーケティングミックス、市場の捉え方といった部分から始まり、広告媒体の学習機能やアルゴリズムについて、そのチャネルの最適な配分の仕方、キーワードと広告文の作成の仕方など実践的な部分もかなり詳しく教わりました。学習した分野で言うと、seoやアフィリエイトを含むデジタルマーケティングの全チャネルということになると思います。

その中で、リスティング広告が伸びしろとしては1番大きかったので、広告文の精査の仕方や学習機能のアルゴリズムがどうなっているかという部分については特に勉強になりました。

ーー講義内容についてはアサイン様の方で内容を決められたんでしょうか。

北 基本的にはHagakure代表の奥さんに全12回分組み立ててもらいました。もともとやり取りがあったので、こちらの状況やニーズは把握済みだったんですよね。

ちょうど今、全チャネルのROAS管理を一通り事業計画に書いているんですが、全てを網羅的に学んだことでその辺りもすごく作りやすくなったなと思います。デジプロさんを選んだ決め手の部分でお話したこととも重なるのですが、各媒体の伸びしろがどの程度あるのかが全く分からない状態だったので、そういった概要含め基礎的なところから教えていただいたのも、今の業務のやりやすさに繋がっているなと思います。

ーー講義中は実践課題なども提出されていたんですよね。受講された方はすぐ広告を運用できるようになりましたか。

北 そうですね、課題もやっていましたね。実際に広告を入稿することを前提に、リスティング広告のキーワードであったりディスプレイ広告のアカウント構成だったり細かいところまでやりました。意図まで書いて提出して添削してもらうという流れだったと思います。

実務については、全員が実践レベルと言い切ることはできませんが、もともと弊社の広告運用をやっていた2名については明確に管理画面を触れるようになりました。

 弊社とのやり取りの際も管理画面を見られたうえでコミュニケーションされているなというのが伝わります。

「誰を採用するか」と「誰に届けるか」をつなぐマーケ戦略の学び

「誰を採用するか」と「誰に届けるか」をつなぐマーケ戦略の学び

ーー幅広く全チャネルを学ばれたとのことでしたが、講義内容として特に学べて良かったなと感じる点はどこでしょうか。

北 やっぱりそれはリスティング広告の部分ですね。

この業界のマーケティングですごく難しいなと感じる部分が、伝え方の多様性と実際のサポート内容の整合性を取る必要があるという点です。プロダクトがあるわけではないので、訴求方法には複数の選択肢があります。そこがメーカーとの大きな違いだなと思います。

しかし、伝え方の選択肢が多いからと言って自由にして良いわけではなくて、訴求方法が変わると裏側に求められる体制や方針も自然と変わってくるということを意識しなければいけません。

だからこそ、組織のスタンスとマーケティング側が打ち出すメッセージとを常にすり合わせながら進める必要があります。数字だけを追ってしまうと、現場とのギャップが広がってしまう。そこがすごく難しいと感じています。

で、私が1番学べたなと感じるところで言うと、リスティング広告の打ち出し方やキーワードの精査基準によってどういうニーズの顧客が取れるかみたいな部分を実践的なレベルで教えてもらったのが良かったなと思います。マーケティングと組織側の育成体制、採用戦略を同時に考える必要性を強く感じていたので、その両面を意識できたことは大きな収穫でした。

ーーありがとうございます。

続いて受講後の成果や変化についてお伺いしたいんですが、講座でマーケティングの考え方などを学ばれた結果、やり方が変わったとかマーケティング施策を新しく始めたとか、そういったことはありますか。

北 受講前はリードやCPAだけをすごく重視していたんですよ。どれだけCPAを安く抑えて、CVを取れるかという部分ですね。コンバージョンポイントも設定以降はまた別で管理していました。でも、講座を受けた結果ここは一貫でやらないといけないという話になりまして、マーケティングの組織としてもCPAだけでなく有効設定まで追うような体制に変わりました。広告流入の時点でCVの質を担保するという視点がマーケティング担当者たちの中に入ってきたなと思います。

 我々はマーケティングの視点で、「CPA安価に抑えられていますけどどうですか」って投げかけることがあるのですが、そのときに事業視点から「CPAは確かに安く抑えられるけど後の支援までちゃんと繋がるCVなのか」という部分まで統合的に評価するコミュニケーションが返ってくるようになって、その部分の評価がしやすくなったのかなと思っています。

北 そうですね、それはありますね。

あとは、そういった考え方をするようになってブランドの構築がしやすくなったなとも感じています。もともとCTRやCVRといった短期的な指標に注力しがちだったんですが、結局重要なのはROASやROIなどの長期的な視点を持つことですし、我々が経営において大事にしてるのも長期目線での成果なんですね。キャリア支援であって転職支援ではないので、事業としては中長期的な顧客LTVを追うことになります。そう考えると、マーケティングの部分も全体を通して分析できるようになる必要があり、そこの視点が埋まったのでブランド構築のしやすさに繋がっているかなと思います。

ーー経営方針に基づいたマーケティングに変化していったんですね。ちなみに具体的な数字の変化とかってお聞きしても大丈夫ですか。

北 はい。エントリーがすごく増えてますね、おかげさまで。受講前が月2桁だったのが12月には3桁になっていて、そこから現在まで指数関数的に増えています。

マーケティングと現場がつながったことで実現したコーポレートビジョン

ーーデジプロの講座を受講する前後を比較して、マーケティング業務の考え方や関わり方の部分で一番変化したところを挙げるとするとどこになりますか。

北 1番の変化で言うと、顧客のニーズをしっかり考えるようになったところですね。

顧客のニーズは業界や職種ごとに当然異なるので、キーワード精査の方針などはやはり業界ごと、職種ごとに考える必要があります。この業界だとエージェントがユーザーとの接点であるフロント側に立ってるので、そこから情報を収集して、細分化されたニーズをキーワードや広告文に落とし込む作業をするようになりました。

ーーそれまではエージェントの方とマーケティングの方で連携することはなかったんでしょうか。

北 ありませんでしたね。マーケティングとエージェントをどちらもやっている人間がいて、受講前の接点はそれくらいでした。デジプロ受講後は、その社員がエージェントへの発信とマーケティングへの発信をすごく担ってくれるようになりました。例えばマーケ側で広告クリエイティブを変更すると、エントリーしてくださる方のニーズも変わってきますが、変化したニーズに対応して支援をするのはエージェントになります。なので、デジプロを受講してマーケティングとエージェントの繋がりができたのはすごくよかったなと思います。

ーー事業責任者という立場から見て、他の方や組織としての変化で事業成長に繋がっているなというものがあれば教えていただきたいです。

北 やはり各領域で顧客のニーズ起点で考えるというというやり方が浸透したのが1番かなと思います。それはマーケの担当者やコンテンツマーケター、テック側の事業責任者、事業推進の担当など受講した社員全員に共通することなのですが、どういう広告文を出したらどういうユーザーがエントリーしやすくなるのか、どういう文章やキーワードが響きやすいのかとか、そういったところを学ぶ機会を作っていただいたことによって、ユーザーニーズから組み立てていく思考プロセスになった者が多いんじゃないかなと感じています。あらゆる領域で我々は顧客の思考、価値観を見て仕事をするということを文化としているので、それを実践に落とし込めたというのは、すごく有意義だったなと思います。

ーー企業として掲げているスタンスをマーケティングでも実現できるようになっていったんですね。

Web広告の“次の一手”に備える準備を進めたい

Web広告の”次の一手”に備える準備を進めたい

ーー株式会社アサイン様のこれからについてお伺いしていきます。今後のスキル強化ややりたいことなどなにかお考えはありますか。

 そうですね、手段として使える媒体を増やしていくための知見は増やしていかないといけないなというのは考えていて、今後どこかのタイミングで強化したいと思っています。Webマーケティング領域の媒体っていうところはHagakureさんからしっかり学ばせていただいて、弊社としては予算強化と他の媒体との連動について取り組んでいくつもりです。

あとは、今後新しい領域の顧客を獲得していかないといけないので、新しい領域に対してのニーズの操作などこちらから仕掛けていくスキルは強化していかないといけないのかなと思いますね。

 そういった部分について今後もお手伝いしていければと思います。

ーーデジプロの講義について、こういうのがあったらもっと良かったなという部分がありましたら教えてください。

 ないですね。満足です!

 ありがとうございます。

ーー最後に、法人研修を受けていただいた中で伝えたいことなどございましたらお聞かせください。

 そうですね。数字について、CPAやCTR、CVRを追っていくという部分に関しては今だと機械学習で答えが得られますし、知見の豊富さという部分では他の代理店さんでもカバーできるというふうに思ってる一方で、Hagakureさんの強みとして感じるのはクライアントの事業理解の部分です。事業をグロースさせようと思うと、事業側の経営方針だったりとかその会社のサービスの品質、品質を通してやっていきたいことみたいな部分が大事だと考えていて、そこを理解していただいたうえで価値観に合わせたサポートをしていただくっていうところがありがたかったです。足元の数字改善だけでなく、その会社の目標を成し遂げるための手段として、マーケティングを提案してサポートできるのがHagakureさんの強みだなと感じています。

ーーそういっていただけて嬉しいです。

デジプロの導入が、御社の事業成長に貢献できたこと嬉しく思います。

北様、本日は貴重なお話をありがとうございました。